AEWニュージャージー13191人みのるKaze ni Nare斉唱!次週本丸

photo by George Napolitano

■ AEW Dynamite
日時:9月15日(現地時間)
会場:米ニュージャーシー州ニューアーク プルデンシャル・センター

 AEWがマンハッタンから見て川向に見える通称”ザ・ロック”ことプルデンシャル・センターに進出。本誌には馴染みの会場でありジョージ・ナポリターノ記者を派遣すると、NHLニュージャージー・デビルス本拠地だけでなく、コンサートから格闘技大会まで親しまれている大きなアリーナが13,191人の観客で埋まった。
 もはやAEWの勢いは止まらない。来週はいよいよニューヨーク本丸、クイーンズにあるテニスのUSオープン会場として知られるアーサー・アッシュ・スタジアムに進撃する。これはマット界の地殻変動である。大変なことになったのだ。


 番組はCMパンクが解説席に付くところから。そしていよいよアダム・コールのAEW初試合である。やはりAEWの観客はNXTを見ている。だから「ブン」も、「ベイ、ベイ」も入場に関してなんの違和感もなく13,191人がやっている。どうWWEを擁護しようが、「あんなちっこい奴はSmackDownやRAWの一般向き番組ではしゃべりのマネージャー役でしか使えない」と本音レベルでは判断したとされるビンスたち、選手を見る目は間違った認識しか持ち合わせてないと断罪せざるを得ない。

 そして正しい対戦相手である職人フランキー・ガザリアンにも見せ場をたっぷり与え、パナマ・サンライズも最初はやらせない強豪ランクをわからせる攻防の展開を経て、ラストショットが決まる。この日の大会は翌週、ニュージャージー州から見たらマンハッタンの反対側になるクイーンズ大会に向けた巨大な仕込み回として構成されており、その次回はコールがヤングバックスと組んで、クリスチャン&ジュラシック・エキスプレスとの6人タッグ激突が発表されていた。コールの口から発表されたが、派閥名”スーパークリック”はバックスが登録出願済みだそうだ。Tシャツでも儲けるんです(笑)。


 ロングアイルランド出身の坊ちゃんだったMJFは、当然ながら「田舎ニュージャージー」をコケにする毒舌から。そしてオハイオ回で因縁となったブライアン・ピルマンjr.に、またも親父やメラニー未亡人の危ない話をやるのである。AEWは突っ込みアリなのだ。お客さんも、トランプの決め台詞をプラカードにして、AEWがレスリングをGreat Againにするんだそうで。血相変えたジュニアがパイプ椅子持ってリングインするも、ウォードロウが邪魔をする。このカードも次週水曜、その名もグランドスラムと新日よろしくの大会名として計4時間、DynamiteとRampageの収録のようだ。このMJF戦は「ランペイジ・グランドスラム」の放送で、こちらは拡大2時間特番になるらしい。


 FTRのキャッシュ・ウィーラーは腕のケガが神経麻痺にまでなって引退かも知れないと心配させたんだが、元気にマット・サイダル&ダンテ・マーティン組にガンガン叩きこむ。ダンテは例のヤングバックス戦以来、番組のレギュラーに抜擢された。

 相棒ダッシュ・ハーウッドも職人芸を披露して連携、ビッグ・リグからダンテを抑え込んだのはウィーラーだった。


 マラカイ・ブラック、今宵の生贄は誰なのかと見ていたら、客席からコディ・ローズが。ハリウッドでのリアリティ番組収録スケジュール次第の抗争だったが、次回のDynamiteに対決が続きます。


 ヒールプロモの天才として隠れた才能が開花したATT(アメリカン・トップ・チーム)のダン・ランバート会長。今宵もしゃべり絶好調です。しかもベラルーシのPit Bullアンドレ・アルロフスキーやブラジルのJDSことジュニオール・ドス・サントスだけでなく、女子ペイジ・ヴァン・ザント、五輪金ケイラ・ハリソンと大勢のMMA選手をリング上に招集してきた。どうやら実際に試合をするのはイーサン・ペイジとスコーピオ・スカイのようだが・・・。
 対しては途中で音源をダンの号令で止められたクリス・ジェリコの♪Judasなんだが、やはり13,191人のお客はBGMナシでも合唱となるのである。もう皆が覚えているのだ。ジェリコは「ジェイク・ヘイガーはMMAで無敗」とやり返すのだが、余り誉められた試合内容ではないんだが・・・。このカードもアーサー・アッシュ・スタジアムにラインアップされた。それにしてもジェリコが汚い言葉をMMA軍に浴びせ、お客にも合唱するように煽るんだが、WWEでは間違いなく禁止用語である(笑)。


 ムキムキ女ジェイド・カーギルが、地元ニュージャージー出身レイラ・ハーシュをジェイデッドで負かすんですかねぇ。そりゃ身長差は余りにも明白なんだがジェイド、まだまだグリーンじゃないか。違う観点から見ている本誌にはレイラが受けまくるデザインだけであって・・・地元選手を勝たせろよ~。


 ショーン・スピアーズとダービー・アレンの抗争は、ペイントレスラーにはマスクと同じく命であるペイントを雑巾で拭きとる暴挙から。なんとかコフィン・ドロップで仕留めるんだが、そこからが大変。

 タリー・ブランチャード&FTRがやってきて、同じく雑巾でペイントを拭くのみならず62歳のスティングにスパイク・パイルドライバーで脳天を杭打つのである。危ないなぁ。最近のスティングさん、まだまだやれると元気ではあるんだが・・・。


 早くもケニー・オメガと、15年ぶりにThe American Dragon名義復活のブライアン・ダニエルソンがノンタイトル戦ながら次週に実現します。そこにいたるYESと言わせるプロモ合戦、しゃべれるドン・キャリス交えて非情に良く練られてました。


 ジョン・モクスリー&エディ・キングストンのダチ公組に、マット・リー&ジェフ・パーカー元EVER-RISEの表記名義は2.0ではなく”2point0″になったようで(笑)。合体技にパーカーが沈むのはお約束だが、これで終わりのわけがない。前回、時間が押したことで入場曲が流れなかった鈴木みのるが、鈴木軍のランス・アーチャー伴ってフルに♪風になれが大会場に鳴り響くのである。そしてリングインの際にはKasze ni Nareの大合唱。もの凄い光景に違いない。『All Out』で素晴らしいお仕事をして評価が高かった小島聡も、「これまでで最大の観衆規模だった」と本音を漏らしていたが、AEWの客は新日本プロレスも見ていたのだ。

 前哨戦というか、観客席もリング内もと鈴木軍が暴れる。放送終了までこれが続くのであった。


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’21年09月23日号米現地取材3大会ISPW,WWE-MSG,AEW鈴木軍 スターダム都内集中 ノアN1