RAWお客効果シャーロット悪ニッキー善鮮明もJハーディ他コロナ欠場

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 様々な客入れの効果というか、シャーロットにはブーイングでヒールというのがよりわかりやすく鮮明化。ニッキーA.S.H.は名前の通りのAlmost Super HEROだからシンパシーとか反感びいきまでも呼び込んで「これを言うのが夢だった」の”Welcome to Monday Night RAW”までマイクを与えられる冒頭から。


 シェイマスとダミアン・プリーストのシングルは、かのマスクをキックでガチで吹っ飛ばしと迫力もあり良かった。ただ、この試合から以降、ノンタイトル戦と言わずコンテンダーズ・マッチを謳うようになって、これはどうなのか。大人のファンにはどちらが勝つか丸見えの底なし沼である。もっとも、週末にかけてのWWE情報ではワクチン拒否派だったジェフ・ハーディがコロナ感染。濃厚接触者含めて影響出るのかとかあったものの、その闘ったキャリオン・クロスは出てきているとかあったのだが・・・。ただ、3時間終わってみてから、あれも出てない、これも今日はいないとかを再検証すれば、また再戦、再戦でマックメイクするしかなくなったのかと。
 はい、プリーストのヒッツ・ザ・ライト(レコニング)が決まって次回はUS王座戦となります。


 バイキングレイダースはベビーフェイスです、AJスタイルズ&オモスはヒールなんですと噛んで含めるようにLIVE客にわかりやすく展開する試合内容デザインにしたタッグ戦。それにしても巨漢のアイバーが俊敏に動けて飛べるのが大変に素晴らしい。最後はAJのスプリングボード式450スプラッシュがエリックに決まるんだが、このカードも「まだまだやります」なのかも。


 先週ジンダー・マハール率いるインド軍のシャンキーを「ドリュー・マッキンタイアが34回もパイプ椅子で滅多打ち(ダイジェストで映像も流れる)は酷すぎる。今回は最高の弁護士を連れてきた」と棟梁が紹介。
 お客さんは「ドリューがお前なんか殺ってやる」の合唱になるんだが、もう一人のインド軍ヴィアとの試合らしき短いものになるんだが、そのパイプ椅子ごとヴィアの顔にクレイモアキックで反則負けとか言ってたような。まぁそんな記録上のことなんか誰も覚えてないと思うんだが、その弁護士にまでクレイモアキック見舞ってました。まだまだ抗争続きます。

 ちなみに州政府とのタイアップもあるのか、カンザスシティという街の絵が二ヶ所以上に渡って紹介され、実況席もバーベキューが旨いとか、昔から変わってないんじゃないか? あとハーレイ・クインのシリーズ新作映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』が近日公開なので、CM明けとかには何度も何度も本篇内冠CMとして流れる。スポンサーが大金出してくるのは凄いこと。さすがにWWEは抜かりない。そもそもアレクサ・ブリスのスキットは、本誌で繰り返してきたようにハーレイ・クインのまんまであり、かといって映画はそもそも女子プロのバトルロイヤルをやってるわけで、どっちが先もクソもない。プロレスファンは出典まで毎度わかってゲラゲラ笑うのだから相関度は確かに高い。記者もハーレイ・クインのTシャツは持ってる(笑)。

 ということで今回のアレクサの遊び場コーナーは、先週に引き続きエヴァ・マリー&ドゥードロップで、そのままナタリア&タミーナとの試合になる。お約束でアレクサが途中の映像スクリーンで、エヴァルーションならぬ、(人形なのに)「リリルーションなんだ」とやって、そのどさくさでタミーナのスーパーキックでエヴァが(今回は)バンプとってフォールされる短い試合のケツ。ただ、どこでやったのかわからないのだが、ナタリアが途中からカメラから消えていて、飛んできたメディカル担当に抱えられて足を花道から帰る様子だったからセールではなくガチのようだ。


 あとになって大きな議論を呼んでいたキャリオン・クロスのRAW初登場がダウン役だった件、今回もスカーレットなしの登場でキース・リー戦というから、ほぉ~となる。必殺のクロスジャケット裸締めやっても、キースは怪力でタップせず、逆に豪快なクローズラインを見舞うとか、キースにも見せ場は与えられる試合に。

 当初は前出ジェフ・ハーディとの再戦だったらしいが、サイトー・スープレックスで投げてから寝かしてのクロスジャケットで今度は仕留めた。もっとも実況は”サイトー”をきっちり発音出来てないし、キース・リーの扱い含めてまた論客たちは騒ぐかも。


 中東組ということにされてるのか本当にアブダビ出身のマンスールと、ムスタファ・アリの師弟コンビということらしくて、Mace(ディオ・マデン)&T-bar(ドミニク・ダイジャコビック)の超大型組と闘うタッグ戦も挿入。ありゃ? アリはRETRIBUTIONの黒幕だったのにとか普通に驚くんだが・・・。そりゃ小さい方が大男に勝つことになるとは誰もが思う通りで、マンスールがメイスにカサドーラを決めた。


 そもそも今回のRAW、事前の煽りではボビー・ラシュリーがゴールドバークの挑戦表明にどう答えるかも目玉だったハズなのだが、そりゃカンザスまで来るとまでは言ってなかったにせよ、ビデオ出演とかもなし。ちょうどこの日、日本では東京の感染者数が2848人とのニュースが駆け巡ったのと重なるかのように、せっかく巡業再開のWWEもカード変更とか大慌ての回だったのかも、そういえば●●も、○○も出てないとかが気になりだしたのがこのセグメント。
 セドリック・アレキサンダーが「俺をハートビジネスから追い出しやがって」と詰め寄り、シェルトン・ベンジャミンも来て、結局は二人まとめてドミネーターで沈められるという試合なのかスキットなのか。それより舞台裏の混乱が気になるのであった。


 ある種のギーク同士というか、リドルとジョン・モリソンのシングル戦は、車椅子ミズの道化役が笑えるし、試合はちゃんとしている。

 途中でオモスがリドルのスクーターを壊す場面を入れて、お客さんにもリドルはベビーフェイス、モリソン&ミズ、そしてAJ&オモスはヒールというのをわかりやく浸透させていた。フィニッシュはモリソンのスターシップペイン。AJがさらにスタイルズ・クラッシュを見舞っている。


 ある種のボーナストラックで面白かったのが、いつもはバックステージの通路とかで交代劇のコントやってる24/7王座なのに、レジナルドが王者になって、なぜか今回はRトゥルースとリング上で防衛戦となるから、うむ?だったのだが・・・。


 とにかくリングから下にその場飛びはわかるが、軽業師レジナルドがリングサイドからトップロープを飛び越えてのジャンプでリングインしたのには驚くしかない。

 例によっての曲芸で丸め込んで防衛となると、当然いつものその他大勢組が追いかけるも、またもヒラりと飛んで、さらに高速のバックフリップを何回転もしながらレジナルドは去って行くのであった。あ、戸澤陽もいました(笑)。


 番組トリが尺も貰ってのシャーロットvs.ニッキーA.S.H.である。但しコンテンダーズ・マッチと。ただまぁ、シャーロットが激しくチョップをぶち込んで、ニッキーの胸が赤く腫れあがるのだからお客さんはベビーフェイスに感情移入したかも。

 あのMITBのフィニッシュであるダイビング・クロスアタックを放つが、それを受けたシャーロットがそのまま回ってフォールする結末。マイク合戦は「じゃぁ来週もやってやる」とのニッキーに、「何度やっても勝てるわけない」とヒール全開のシャーロット。リア・リプリー加えた『サマースラム』のトリプルスレット戦は発表済みなんだが、カードに困ったWWEの苦肉の策なのだろうか。

■ WWE RAW
日時:7月26日(現地時間)
会場:米ミズーリ州カンザスシティ T-モバイルセンター

◆新王者ニッキーvs.シャーロットvs.リアRAW女子王座戦PPV「サマースラム」決定

 “オールモスト・スーパーヒーロー”こと新RAW女子王者ニッキーA.S.H.(実況はアッシュと呼ばすあえてイニシャル強調!)が王座戦を要求するシャーロット・フレアーとリア・リプリーと舌戦を展開すると、PPV「サマースラム」でのトリプルスレット王座戦が決定。しかし、ニッキーがメイン戦でシャーロットとノンタイトルで対戦するも逆転負けを喫した。
 新王者ニッキーがオープニングに登場すると「新RAW女子王者としてここに立ててうれしい。夢が現実になった。自信がなく失敗を恐れていたけど、このコスチュームを着て自信が持てるようになった。誰でも“ほぼ” スーパーヒーローになれるんだ」と話しているとそこへ“女王”シャーロットが現れた。シャーロットは「ハッピーエンディングにはならないわよ。リアが暴れたからキャッシュインが成功しただけで、ニッキーがタイトルを盗んだも同然。サマースラムでリマッチして本物の王者にひれ伏すことになるわ」とPPVでの王座戦を要求した。
 さらにそこへリアも現れて「シャーロットはわざと反則裁定にしたんでしょ。ニッキーとサマースラムで対戦するのは私よ」と先週のシャーロット戦に触れながらニッキーに王座戦を要求すると、WWEオフィシャルのアダム・ピアースとソーニャ・デビルが現れてPPV「サマースラム」でトリプルスレット形式の王座戦を決定した。

 しかし、この決定に異を唱えたシャーロットは「馬鹿げている。私はニッキーと今日対戦したい」と主張するとニッキーも受諾してPPVを待たずに2人が対戦することになった。ノンタイトルのメイン戦で2人が激突するとシャーロットは「これがチャンピオン?」と挑発しながらチョップやストンプ連打でニッキーを圧倒。終盤にはニッキーがブルドッグやDDTで反撃すると止めのクロスボディを放ったが、逆にシャーロットに丸め込まれて3カウント。
 試合後、ニッキーは「試合には負けたけど、シャーロットを倒す自信がある! 次週リマッチだ」と再戦を要求するとシャーロットはこれを了承しながらもエルボーやビックブーツでニッキーを襲撃した。ニッキー vs. シャーロット vs. リアのトリプルスレットRAW女子王座戦が行われるPPV「サマースラム」は日本時間8月22日にWWEネットワークで配信される。


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