SmackDownパット・パターソン追悼!レインズ&ジェイ撲殺ケビン・オーエンズ

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 当然のことながら、番組全体を通してパット・パターソン追悼回となった。冒頭にはビンス・マクマホン、選手としての抗争ハイライトだったサージェント・スローターを含む全選手がひな壇に集合。テンカウント・ゴングも鳴らされている。ただ、恐らくは権利関係で映るべきでない関係者がいたのか、公式写真には勢ぞろいの絵は省かれていた。


 続いては例によってローマン・レインズ族長がジェイ・ウーソにお説教してから、ケビン・オーエンズとの試合が仕込まれる。


 試合はベイリーが出てきて、対戦相手はナタリアおばさん。解説席にビアンカ・ブレアが入ってやたらにナタリア大先輩を持ち上げ出して「うん?」と思っていたら、やたら短い尺でシャープシューターにベイリーがタップ。なるほど、このところ若手の引き立て役が続いていたからナタリアも勝ちますという。鷹の爪大賞女子部門MVPのベイリーだが、ベルト落とした時期だからいいんです。

https://youtu.be/2TOw2wAVJio

(c) George Napolitano
 そして出ました! 故人の熱唱する♪My Wayに乗せてパット・パターソン追悼のナイスな編集映像が流れる。本誌が指摘したように、やはりアーノルド・スコーランやペドロ・モラレスと映っている写真が”あの時代”の象徴スナップでありしっくりくる。唯一の残念は旧WWFは公式写真に熱心でなかったから、本誌の方が貴重写真が豊富に揃ってるのはファイトクラブ会員なら確認済みだろう。パターソン追悼特集はジョージ・ナポリターノ記者のおかげである。


 そしてパターソン追悼の6人タッグ。試合展開は以下に譲るが、ダニエル・ブライアンとドルフ・ジグラーの返し返されから、ブライアンが現IC王座サミ・ゼインを”クイックワン”(と、ケーフェイなし実況でも発せられ)で丸め込むのだ。これぞパターソンの試合作り。「ありゃ、今日の新日大会は外道の担当じゃないな」とか、試合見るだけで内部情報がなくとも見抜けるツワモノたちには、パターソンもまた「これはパットが担当エージェントだな」と、よくも悪くもわかってしまう・・・と活字に残した12月10日号だが、正規の試合が終わったあと、もう一巡のspotがあるのもパターソン流だ。ベビーフェイス組のブライアンがアトミックドロップ、ミステリオが619、最後にビッグEがビック・エンディングをドルフ・ジグラーに見舞うのである。2時間番組を通じて大物たちのTwitterによる追悼コメントが何度も画面に流れる全体構成の番組回となったが、体を張って受けまくったジグラーさん。パット・パターソンがなんであったかを試合で体現、真の後継者となったのだ。お仕事した者がイチバン偉いのである。プロレスは感動を与えることの出来る底なし沼のスポーツ芸術なのだ。


 わ~い、わ~いアリーヤちゃん。どこ見てんねん(笑)。前週では実質ミステリオ・ファミリー4に、一人で孤軍奮闘で負けてしまったキング・コービン。今回はスティーブ・コトラーとウェズレー・ブレイクを引き連れてきた。そう、NXTのフォゴットン・サンズ3人組だったが、親分格のジャクソン・ライダーが、Black Lives Matter運動の発端となったかのジョージ・フロイド事件で警察に殺された(あれは殺人だ!)際に、トランプ支持だとかアホなSNSやって総スカンを喰らいチームごと謹慎処分になっていた。

 ということで今回はコービンがエンド・オブ・デイズを決めて一矢を報いる。お茶の間の大衆は「アリーヤを毎週出せ!」だろうか。


 トリは例によってローマン・レインズ族長が遅れて出てくるから、最初はジェイ・ウーソが一人でオーティス、ケビン・オーエンズと闘うという・・・。以下に続く。

■ WWE SmackDown
日時:12月4日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド サンダードーム(アムウェイ・センター)

◆Dブライアンらとドルフ・ジグラー組が6人タッグ戦で故パット・パターソン追悼

 逝去したパット・パターソンの追悼試合としてサミ・ゼイン、ドルフ・ジグラー、中邑真輔がタッグを組んでダニエル・ブライアン&レイ・ミステリオ&ビックEと6人タッグ戦で激突した。番組オープニングでパット・パターソンの追悼10カウントゴングが鳴り響く中でWWEスーパースターたちが揃って黙祷すると、追悼試合の6人タッグ戦では中邑がエルボーやショルダータックルでミステリオに攻め込めば、ミステリオもハリケーン・ラナで反撃した。中盤では中邑がビックEのベリー・トゥ・ベリー3連発からのビック・スプラッシュを食らったが、スピンキックでやり返して白熱の攻防を展開。

 終盤には中邑がライダーキックをビックEに放つも、すぐにミステリオのセントーンを食らってしまい、最後はブライアンがイエスロックで追い込んだゼインを丸め込んで3カウント。試合後にはブライアンがパット・パターソンに捧げるアトミック・ドロップをジグラーに放つと、ミステリオが619、ビッグEがビッグ・エンディグを叩き込んだ。

◆王者サーシャ対カーメラのSD女子王座戦が決定

 王者サーシャ・バンクスと抗争を展開するカーメラがPPV「TLC」のSD女子王座戦で対戦することが決定した。マイケル・コールが司会をする中、オンラインインタビューに登場した2人は舌戦を展開。毎週のように襲撃を受けたサーシャは「私たちは一度も1対1で対戦していないけど、これは私とカーメラのレベルが違うってことよ」と侮辱すると、カーメラも「ジェラシーね。私とあなたは確かに全然違うわ。すべてにおいて私の方が優れているし、サーシャじゃ手に負えないわよ。お前のタイトルを奪ってやるわ」と反論した。するとサーシャは「チャンスが欲しいの? それならあげるわよ。TLCで1対1の勝負だ」とカーメラの挑発に乗って2人の王座戦が決定した。サーシャ対カーメラのSD女子王座戦が行われるPPV「TLC」は日本時間12月21日にWWEネットワークで配信される。

◆王者レインズ対オーエンズのユニバーサル王座TLC戦が決定

 因縁が勃発した王者ローマン・レインズとケビン・オーエンズのユニバーサル王座TLC戦がPPV「TLC」で行われることが決定した。オープニングですでにタッグ戦が決まっていたレインズとオーエンズが対峙すると、オーエンズは「TLCだ! 俺とお前でタイトルをかけて男の勝負だ!」とレインズに王座挑戦を宣言したが、これにレインズは「俺は誰も恐れてないが、相応しい時と場所がある」と言ってリングを降りてしまう。

 さらにメインとなったタッグ戦ではレインズが試合に現れずにジェイは1人でオーエンズ&オーティスを相手に防戦となったが、なんとかオーティスにサモアン・ドロップを決めると遅れてレインズ(withポール・ヘイマン)が登場。レインズはいきなりオーティスを解説席やポスト強打でKOしてオーエンズを1人にすると、ジェイがフロッグ・スプラッシュで止めを狙ったが、レインズが交代を強要した隙にオーエンズがジェイにスタナー弾。これで勝負は決まったかに思われたが、レインズがカットに入るとそのままギロチンでオーエンズを失神させて試合は反則裁定となってしまう。

 試合後にはレインズとジェイが二人がかりでオーエンズをパイプ椅子で滅多打ちにすると、ジェイがフロッグ・スプラッシュをオーエンズに放ったが、最後はレインズが怒鳴りながら従兄弟のジェイにもパイプ椅子攻撃を放っての暴走。その後、レインズとオーエンズのユニバーサル王座TLC戦がPPV「TLC」で行われることが発表された。PPV「TLC」は日本時間12月21日にWWEネットワークで配信される。


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’20年12月17日号年間回顧鷹の爪大賞 全日最強 WarGames KオメガSHAQ 藤田S虎 Kカン