[週刊ファイト10月1日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼元付き人・泉田が「馬場さんも男だなァ」と思ったある出来事
by 井上譲二
・泉田純が生前に明かしたジャイアント馬場の意外なエピソード
・三沢さんは自分には冷たかったような気がします
・馬場さんの付き人は、試合が終わってからが大変なのです
・馬場夫妻は何十年いっしょにいながら夫婦ゲンカをしなかった
ジャイアント馬場さんの「知られざる素顔」について、これまでいろんな選手や団体関係者から話を引き出しているが、その中で1番面白かったのは、馬場さんの付き人も務めた故・泉田純さんの証言である。よほど馬場さんを慕っていたのか、私が他の件で取材したときも彼は自ら馬場さんのことを語っていた。以下、泉田純が生前に明かしたG・馬場の意外なエピソード。(16年6月~同12月に収録)
あと何年か馬場さんが生きていたら、俺の人生は大きく違っていたでしょうね。レスラーとしてランクアップしてただろうし、永源さんから紹介された女詐欺師にだまされて無一文になることもなかったと思う。
亡くなる1年ほど前(97年)に馬場さんからこう言われたんです。
「オイ、泉田。ブルーノ(サンマルチノ)に話してアメリカ遠征の段取りをつけておいたので準備しておけよ。長期になると思うが、ファンが驚くぐらい成長して帰って来るんだぞ」
ちょうど伸び悩んでいた頃なので本当に嬉しかった。ところが自分のケガなどで延期になって、「来年こそは・・・」と思っていた矢先に馬場さんは死んじゃった。
そこで全日本プロレスの新社長に就任した三沢さんにそのことを話したうえで「アメリカに行かせて下さい」とお願いしたら、「俺、何も聞いていない」の一言で終わり。せめて「じゃあ、ちょっと考えてみる」ぐらいのことは言ってほしかったな。三沢さんは親分肌なところもあったけれど、ノアに移ってからも自分には冷たかったような気がします。
馬場さんの付き人をしていて1番感じたのは、お年寄りにもの凄く優しいこと。
重い荷物を持った老人を見かけると俺に「運んでやれ」とか、サインを求められると必ず「長生きして下さいよ」と言ってましたね。
プロレスから離れたときの馬場さんは、いい意味で普通の人でした。「こんなまともな人が、よくプロレス界でのし上がったな」と。
女気? 元子さんとラブラブ関係だったこともあってまったくなかったけど、1度、巡業中に「馬場さんも男だなァ」と思ったことがありました。
馬場さんの付き人は、試合が終わってからが大変なのです。
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