NXTシャーロット防衛戦イオ反則勝ち決着!KUSHIDA「明るい未来にお連れします」

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 今回は男女王座防衛戦以下、強力カードで勝負してきたNXTである。まずは、ジョニー・ガルガノと、「2倍のサイズ」と自ら豪語するドミニク・ダイジャコビックの白熱戦から。お約束で悪女キャンディス・レラエも出てきて、ターンバックルを外して剥き出しになったコーナーに巨人の頭をブチつけ、One Final Beatと紹介されたスリングショットDDTでフォールを取った。ただ、長身のダイジャコビックがわざと膝をついてガルガノの打撃が鮮やかに見えるようにしていたお仕事ぶり、また自身の痛めた足のセール芸のほうが強く印象に残っている。


 クルーザー級暫定王者決定トーナメント、RAWではjobber扱いなのに、こちらでは最初の回転卍固めから必殺セントーンまで、見せ場を与えられる戸澤陽なのである。今回は英国紳士ジャック・ギャラハーだが、短く片付けてしまった。そもそも他団体など存在しないという歴史の捏造を繰り返すWWEなのだが、NXTも他のブランドというより、別団体ということのようだ。
 戸澤は次戦に向けて「ファンタズマ、俺とお前は闘ったことないが・・・」と英語でやっていたんだが、こういうセリフの場合、大概は素顔のファンタズマとはやっているということなのか(笑)。まぁ噛み合いそうだから期待しよう。


 Impact Wrestlingからキャリオン・クロスがスカーレット(実生活カップル)を伴いようやく初試合。ただ、これは無名選手相手のスクワッシュだった。


 お待ちかねの紫雷イオvs.シャーロットなのだが、もちろん期待通りの攻防はやってくれたものの、やや短い尺のまま反則決着というのがどうなのか。クリーンに負けさせなかったという庇いもあるのだろうが、はっきりいってそんなことは大人のファンは(本誌既報通り)1ミリも期待してない。凄い試合見せてくれだけなのだが・・・。


 試合後にリア・リプリーが出てくることは完全に想定内のことなのだが、当然イオは「おい、何しにきたんだよ!」と噛みつき、とりあえず次はこのカードということのようだ。


 安定してイイ試合をするKUSHIDAは、ジェイク・アトラスを撃破。「明るい未来にお連れします」の一行は日本語であった。これでラウンドロビン式の「ミニG1」は、図らずも戸澤陽とKISHIDAが2-0ということになる。


 事前告知されていたのにNO SHOWにより失踪とされていたフィン・ベイラーが出てはきたが、「襲撃した犯人をプリンスは許さない」という演説をしただけだった。なんか、禿げてしまったのかというのが気にはなっている。映画ファンなら前頭に足していると気が付くからだ。


 職人キャメロン・グライムスを出してくれたのは喜ばしいのだが、試合はスクワッシュ勝ちだけ。そのフィン・ベイラーが絡んでいたから、そういう方向なのだろうか。


 トリは、そもそもがPPV大会『NXTテイクオーバー』でやるハズだったベルベティーン・ドリームのアダム・コール王座への挑戦試合。ドリームはインスタグラムで未成年少年を誘ったとか告発されて、「アカウントが乗っ取られた」と弁明していたんだが、ケガからの復帰後やや経歴にミソをつけてしまったか。


 試合にアンディスピューティド・エラが出てくるのは想定内なのだが、花道からリングに向かうUE(ロデリック・ストロングとボビー・フィッシュ)に、リング下からにゅ~とデクスター・ルミスが現れての乱入阻止は絵的には非常に笑えた。


 鈴木みのる風の剃り込み短髪にしてきたドリームだが、ケツはラストショットが決まってる。

 裏番組激突の『水曜生TV戦争』の無観客大会は今回が8度目。熾烈な競争から平均視聴者数は、やはり見た目にも大きな野外会場で選手やスタッフの声援も聞こえるAEWが5.6%アップして732,000人に。一方の二大王座戦を揃えたNXTも4.1%アップの663,000人となっている。但し、コロナ期間の飽きもあり、RAWやSmackDownの低下傾向は未だ止まってはいない。

■ WWE NXT
日時:5月6日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ

◆戸澤陽、2連勝でクルーザー級王座奪還を射程範囲

 “スタミナモンスター”戸澤陽が暫定NXTクルーザー級王座トーナメントのグループBの2戦目で刺青怪紳士ジャック・ギャラハーと激突した。試合序盤、戸澤がいきなりオクトパスホールドで襲い掛かれば、ギャラハーもサモアンドロップで応戦して両者熱戦を展開。終盤でエプロンでの攻防となると、戸澤がエルボーの応酬からDDTをギャラハーに叩き込むと、最後は必殺のダイビング・セントーンを決めて3カウント。
 これでトーナメント2連勝となった戸澤は「あと2勝でチャンピオン! 本当に俺はWWEに入って数えきれないほどの悔しい思いをしたんで絶対このトーナメントで今までの鬱憤を晴らしたいと思います。おいファンタズマ!覚悟してこいよ。俺は絶対に負けへんからな」とエル・イホ・デル・ファンタズマとの次戦、そして王座返り咲きに闘志を燃やした。

◆紫雷イオがシャーロットの反則で王座逃す

 王座挑戦権を獲得した紫雷イオが“女王”こと王者シャーロット・フレアーとNXT女子王座戦で激突した。試合序盤、スピードで勝るイオは攻撃をよけながらドロップキックを放って「どうした。おら、こいよ!」と日本語でシャーロットを挑発すると、これにシャーロットはヘッドシザーズやクローズラインで応戦した。悲願の王座奪取を狙うイオはスプリングボード・ドロップキックや豪快な雪崩式フランケンシュタイナーを決めて勢いに乗ると、619から串刺しのダブル・ニーで止めを狙うもカウント2。さらにムーンサルトを迎撃されたイオはコーナートップから場外へ2発目のムーンサルトを放つも、これをかわしたシャーロットが堪らず竹刀でイオを攻撃して反則裁定。イオは試合に勝利したものの王座奪取を逃す結果となってしまう。


 試合後もシャーロットがイオの左ヒザをポストに叩き付けて襲撃すると、今度は前NXT女子王者リア・リプリーが姿を現してシャーロットを強襲。これにイオは「何しに来たんだ。邪魔するんじゃねえよ」と罵倒するとバックステージでリアと掴み合いの大喧嘩となった。

◆「ライガーさんに見せたい」2連勝のKUSHIDAが王座奪取を宣言

 KUSHIDAが暫定NXTクルーザー級王座トーナメントのグループAの2戦目でジェイク・アトラスと対戦した。KUSHIDAはコーナートップからのセントーンや狙い澄ました掌底を決めて攻め込むと、アトラスもジャーマン・スープレックスや延髄斬りで反撃。さらに勢いに乗ったアトラスがネックブリーカーやトペ・スイシーダを叩き込んだが、最後はKUSHIDAが飛び込んできたアトラスを飛びつきアームバーで捕まえてタップ勝ちを収めた。
 これでトーナメント2連勝となったKUSHIDAは「暗いニュースばかりですけど、ここで僕がベルトを獲ることで明るいニュース、元気を届けたいと思います。2勝目! あともうちょっとでこの腰にベルトを巻く。巻いたらやりたいことが1つあって。ライガーさんがホール・オブ・フェームで来るときにクルーザー級のベルトは僕が持ってなきゃいけないでしょ。彼に見せたいなと。それが一つお土産としてここに宣言しておきます」と王座奪取を宣言した。


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