NXT UKブラックプール女子ケイ・リー・レイ、ウォルター王座防衛!

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 正直つまらんと思ったSmackDown回が平均視聴者で250.2万人も見ているという数字データが出たばかりで、わからないものだというか、内容の良し悪しが視聴率を決めるわけではないという当たり前の話に戻るのであるが・・・
 それに比べたら、熱心なWWEユニバースにとってはブラックプールへのTAKEOVERの帰還こそが大興奮となる。

■ NXT UK TakeOver: Blackpool Ⅱ
日時:1月12日(現地時間 日本時間深夜2時)
会場:英国ランカシャー ブラックプール エンプレス・ボールルーム

 第1試合はエディ・デニスがトレント・セブンの額を剥き出しのコーナー金具に打ち付け(試合後クローズアップがあったがたんこぶになっていた)、場外に投げ捨てるんだが、明らかに客席をわけるWWE流のフェンスというのか、リングを囲んでいる硬そうな区切りにクビをブチつけるはで、ガチのアクシデントかと中継見ていても思ったし、レフェリーやオフィシャルも大丈夫かと駆け寄っていたくらい。やたらハードヒットの危険な試合ではあった。


 女子王座戦は反則OKの3 way戦に。解説のナイジェル・マクギネスが「ハイアングル・バックスープレックス、これがルー・テーズだ」とやるのである。ケイ・リー・レイ、トニー・ストーム(ジャケット背中にはカタカナ表記)、そしてバイパーことパイパー・ニーヴンとくれば、スターダムを見てきたならこれはJoshi Puroresuでもある。そして第一回英国TAKEOVER第一回のランカシャー(アイルランド側にある英国西北部)に原点回帰となれば、これは日本の昭和プロレス者には幻想だった「ランカシャー・レスリング」が、日本という約束の地を経て、さらにはWWEの洗練も受けた上で、2020年に伝説が蘇るという壮大な大河ドラマでもあるのだ。

 2週間後にはNXT米国勢vs.英国勢のWORLDS COLLIDEがあり、トニー・ストームvs.リア・リプリーのオーストラリア対決が組まれているから、トニーが勝敗に絡まない、病み上がりのバイパーが寝ることになるのは大人のファンはわかっていたとは思うが、そんなことはどうでもいい。この3人が昭和にはまともな女子の「ランカシャー・レスリング」なんかなかったんだが、いかに進化系を魅せてくれるのか。そして期待にたがわぬハードヒットな攻防を堪能させてくれたのであった。日本のファンにとっては、「これは日本のspotだ」と何度もニヤニヤしたことだろう。
 ケイ・リー・レイはスコットランドはグラスゴーの出身。だからわざとのもの凄い癖のある英国なまりのプロモをやるんだが、何を言ってるかはちゃんとわかる。そこは肝心かも。防衛戦は説得力のあるハイレベルなチャンピオンシップだった。ようやくお客さんもケイ・リー・レイの凄さをわかってきたのではないか? 本誌は先週の米国NXTの番組レビューからして、レイをプッシュしていたのは写真の選択から納得してもらえるかも。なんでも早すぎると言われる本誌だが、レイは長期政権を築くかもなのだ。


 第三試合にはヒゲ男爵タイラー・ベイツが登場。『テイクオーバー:カーディフ』でのNXT UK王座戦ウォルターとの42分12秒の死闘は語り草になっている。ブラックプールのお客さんはフルセイル大学以上というか、例によって英国の歌を大合唱するはでノリがもの凄い。対するジョーダン・デブリンも出来る戦士である。将来、要注意だろう。ちゃんとしたレスリングの攻防は、リアルタイム見逃した方はWWEネットワークでいつでも好きな時に視聴可能なので有難い。ケツはタイラーの”タイラー・ドライバー’97″が決まらないとみるや、最後はコーナーに昇ってくるくる回って(コークスクリュー式プランチャ)のピンフォール。二階席のトリプルHも嬉しそうだった。


 Kick Offショーから見ていたのだが、ウィリアム・リーガル=コミッショナーは「ラダーマッチ」について否定的。「あれは私のキャリアを縮じめてしまった、非常にリスクが高く・・・」と、ガチなコメントでやや批判的だったのだが面白い。そりゃ2020年の「ランカシャー・レスリング」には、ハシゴだって出てきますということで、NXT UKタッグ王座は4 way戦に。やや小さい英国のリングに中盤のヤマには4脚ものハシゴが出てくるという、まぁ昔流のラウンド制レスリングやっても、それは単なるノスタルジアだから、こういうカードがあってもいいだろう。
 王者組のギャラスは「ダスティ・ローデス・クラシック」のトーナメントで一回戦でアンディスピューティド・エラに負けていたから王座交代なのかとも思ったが、ここは防衛という結末ではあった。それにしても、かの『テイクオーバー:カーディフ』でも目立ったウェールズ出身マーク・アンドリューズは竹刀を持ち出して潰れるまで叩きまくるは、テーブルは壊され、ハシゴは真っ二つとか、ウィリアム・リーガルの心配通り、かなり怪我リスクの高い激しい内容ではあった。「こんなの英国プロレスじゃない」と眉を顰める方はいるとは思うが、面白かったんだから文句はないだろう。


 トリはウォルターのNXT UK王座防衛戦。ピート・ダンを負かして戴冠して以来281日の保持になるという。対するはスコットランドはギャラスの一員ジョー・コフィだ。例によってナイジェル・マクギネスが「ケンタ・コバシのチョップだ!」とやれば、コフィもパンチでボコボコにウォルターを追い詰めたのだが、最後はイペリアムの介入もありタップアウトさせての王座防衛。

 しかし、大会はそれでは終わらなかったのだ。飛び出してきたのは4人揃ってのアンディスピューティド・エラである。ウォルターを4人がかかりで袋叩きにした絵がエンディングだった。それにしても全5試合2時間33分の本篇。本誌だけでなく後出しジャンケン組も絶賛になる大会だと確信するが、誰一人短いという不満もないのではないか。やたら長い大会ばかりだったので、第1試合から全部凄ければ、これで十分という模範例であった。


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