「紫雷イオ」漢字Tシャツに「かぶき戦士」テロップNXT:トリのMリドルKリーx元reDRagonにTチャンパ

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 NXTの番組オープニングはフルセイル大学スタジオの狭い花道でPOPPYのバンド演奏から。まぁ口パクではあるのだが、ちゃんとドラムセットまで組み立てたんだから安易なものではない。そして音楽が♪Scary Maskに替わると漢字で「紫雷イオ」が大きく出る。Tシャツも発売されたようで、早くも着ているお客も画面に映っており、その昔はハルク・ホーガンが「一番」Tシャツを流行らせたんだが、結構なことである。KENTAはHideo Itamiにリングネーム変えられたことがハンディになったが、Io Shiraiはまだ英語は十分ではない「紫雷イオ」で本当に良かった。漢字でクールなのである。

 カブキ・ウォリアーズの入場には「かぶきの戦士」との日本語テロップが出てくるのが笑える。しかも、NXT時代の郷愁なのかBABYMETALの♪KARATEを流すのだから万歳か。しょうもない日本のプロレス中継だと、音声だけCD『MetalGalaxy』に変えられることが今週の傾向なんだが、世界最高峰のマウロ・ラナーロとナイジェル・マクギネスによるNXT実況なら音声はそのままだし、新作発売のBABYMETALとのタイミングも揃っている。試合はスターダムで対戦しているから、ハードヒットのチョップといいJoshi Puroresu風味に。かぶきの戦士の方が大先輩の横綱相撲に見えるものである。
 特にアスカが主にダコタ・カイをリードして指示しているのがわかる展開がマニアには納得かも。但し、復帰したティーガン・ノックス(ニクソン・ニューウェル)の出番が少ないので、まだ本調子ではないのかもというのは気になった。一応はRAWからの王者組来襲だからヒールなんだけど、常連客ばかりのフルセイルはやはり日本人組に声援と。懐かしのAsuka gonna kill you合唱も起きるのだから、やはりベビーフェイスに戻すべきと思うのだが・・・。

 TMDKシェイン・ソーン(ヘイスト)とブロンソン・リードのオーストラリア出身対決も、日本の視聴者には関心であろうか。こちらのチョップ合戦も、カメラの位置を意識するも小橋建太ばりの日本流ということになる。シェインが頭打ったんじゃないかと思わせるような説得力のあるスポットとか、またも教科書のような試合を披露して、最後はブロンソンを立てると。上手いなぁ・・・。

 8・31 NXT UKカーディフ大会で、試合はウォルターの英国王座奪取に届かずだったのだが、お客さんとのガチンコ勝負には圧勝して大いに感情移入させたタイラー・ベイトだが、USAネットワークでの中継が始まって205 LIVEもNXT UKも見せてくれる番組構成になった特徴がある。今回はキャメロン・グリムス戦なんだが、こちらも素晴らしい。シェインはまたもダウン役。乱入してきたキリアン・デインにもやられていたのだが、ヒゲ男爵はアメリカのお茶の間に覚えられたのかも。それが重要なのである。


 メインはアンディスピューティド・エラからカイル・オライリーとボビー・フィッシュの元reDRagonが、このところプッシュされているキース・リーに、マット・リドル組という面白いチーム編成が挑んだ。そりゃ質は高くなるという点はお約束通りとなり、ベビーフェイス組が負けても、やはりというかトマソ・チャンパが救出に入るという絵をエンディングにしていた。

「水曜生TV戦争」第5回となるが、当初の覗き見視聴組を加えたジャンプの立ち上げから、ここらあたりからの数字が重要になってくるのだが、視聴者数はAEWの759,000に対してNXTの580,000と、ともにかなり落ちている懸念材料は指摘せざるを得ない。Impact Wrestlingは現地火曜夜の2時間枠だし、こうも毎日、毎日プロレス番組の供給過多となると、もうイイという飽きになるのは自然の摂理か。そうなると、やはり人間の心理として月曜夜のRAWから始まるサイクルがあるから、地上波FOXに移行したものの金曜夜になるSmackDownがもっとも影響を受けて落ち込むことになるのだが・・・。

■ WWE NXT
日時:10月30日(現地時間)
会場:フロリダ州 オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ

◆紫雷イオが因縁のキャンディス撃破もリアと一触即発

 遺恨が再燃した紫雷イオと元盟友キャンディス・レラエがNXTオープニング戦で激突した。試合序盤からイオがプランチャ・スイシーダ、キャンディスがトペ・スイシーダとお互いに飛び技の応酬で意地のぶつかり合いを見せるとトルネードDDTを決めたキャンディスはイオのムーンサルトをヒザで迎撃。イオもアッパーカットからヘッドシザーズで締め上げ、さらに持ち出したパイプ椅子で攻撃を試みるも、レフェリーがこれをストップ。するとキャンディスがイオの顔面を蹴り倒してスプリングボード・ムーンサルトを放ったが、これをイオが寸前で回避すると重なっていたパイプ椅子に自爆。イオは起き上がれないキャンディスから3カウントを奪取して遺恨戦に勝利すると、試合後もキャンディスに暴行を加えたが、突如リア・リプリーが現れてイオを妨害。イオは場外からリアを挑発し、2人の遺恨はさらに深まった。

◆RAWのカブキ・ウォリアーズがNXT凱旋で王座防衛!

 王者カブキ・ウォリアーズがNXTでティーガン・ノックス&ダコタ・カイとWWE女子タッグ王座戦で激突した。カブキ・ウォリアーズはダコタを捕まえると、アスカがドラゴンスクリューからのヒップアタック、カイリがスライディングDを放ってダコタを圧倒し、試合の主導権を握った。しかし、ダコタを逃すと交代したディーガンがアッパーカットの連打から延髄斬りやクロスボディを立て続けに放って一時はアスカがピンチに陥るも、試合終盤にはカイリがレフェリーの目を引いた隙にアスカがダコタの顔面に毒霧を噴射。最後は交代したカイリが豪快なインセイン・エルボーをダコタに炸裂させて3カウント。カブキ・ウォリアーズがティーガン&ダコタを撃破して王座防衛に成功した。バックステージで毒霧についてインタビューされたアスカ&カイリは「うちら勝てるかもしれへんけど、ブーってやったら面白いもんな」と答え、さらにペイジに関しては「私たちにペイジは必要ない。ごめんね~」と笑いながら切り捨てた。

◆CBSスポーツがキャプテン報道!女子史上初のウォーゲームズ戦が決定!

 一方、試合後のリングではNXT女子王者シェイナ・ベイズラーを筆頭にMMAフォー・ホースウィメンが突如登場して敗れたティーガン&ダコタを襲撃。さらに王座を付け狙うリア・リプリーが姿を現すと、ライバルの紫雷イオが花道でリアを奇襲。さらにビアンカ・ブレアとキャンディス・レラエも加わった9人が乱闘となってリングが大混乱となると、ウィリアム・リーガルGMが金網に囲まれた2つのリングで闘う女子ウォーゲームズ戦で決着を付けると宣言した。

 バックステージでイオは「聞いたか?おい! 女子史上初のウォーゲームズ、このイオ紫雷様が爪痕がっちり残して生き残ってやるからな! 見とけよ絶対に!」と、出場を強くアピールした。女子ウォーゲームズ戦が行なわれる「NXTテイクオーバー:ウォーゲームズ」は日本時間11月24日にWWEネットワークでライブ配信される。


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’19年11月14日号新日 サウジSD-RAW-AEW-NXT ノア KnockOutRiseラウェイ 坂口杏里