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[週刊ファイト11月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼水曜生TV戦争と番組供給過多による視聴者減~NXTのSD侵略底力~今週総括
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・『クラウン・ジュエル』ハネダチのサウジアラビア空港足止め騒動
・WWEの独裁者ビンス・マクマホンJoker説と日米で大ヒットの映画考
・確かに豪華な『クラウン・ジュエル』も目玉2カードは期待外れ内容に
・国際知名度抜群タイソン・フューリーvs.ブラウン・ストローマン第5試合
・歴史的に残るのはサウジアラビア女子解禁になるのだがTシャツ姿と
・11・2対談収録:災い転じてSmackDownがNXT勢にテイクオーバー
・ハロウィン週:国内-WWE株価$55.96-NディアスUFC+ACH蔑視騒動
―― 金曜発売がナシになったお詫びから。やはりグローバルにマット界を見渡して、一番面白いのは「水曜生TV戦争」です。レスリングの内容的にも、日本向きというだけではありません。やはり戦争というか競争が話題の軸になるのは当然でしょう。
ただ、AEWはメディア用写真の配布が遅いこと、WWEネットワークの場合は日本からの視聴だと金曜午前になりますから、本来の締め切りが木曜夜だというのに、編集部には無理がある。
ところが今週のPPV大会である『クラウン・ジュエル』が、選手たちがアメリカ金曜夜のSmackDownにギリギリ戻れるように現地サウジアラビア時間の木曜夜開催になったものだから、日本時間的にはこちらも金曜となり、これでは今週の目玉大会が一気に全部金曜に集中です。
オフレコ しかもプリショー入れたらまたも長い興行や。花火がボンボン上がる確かに『レッスルマニア』より予算をかけた豪華大会なんで、ちゃんと見て書かないとフェイク・ニュースになってしまう(笑)。これはリアルタイム視聴だからエントリーupの順番が先になってしまった。
―― ところが、発売を見送ったおかげというか、そのギリギリに戻れるハズが、この対談収録時点(11月1日深夜)で選手たちがリアド空港に足止めにされているという最新ニュースです。
オフレコ 日本の話題含めて、詳細分析は[ファイトクラブ]有料箇所でたっぷりやる約束なんだけど、ビンス・マクマホンのプライベート・ジェット機と、そこに乗れたブロック・レスナーらトップ選手だけはSD LIVEの会場バッファローに向かったそうなんだけど・・・。映画『ジョーカー』が日米で大ヒット中だから、マット界に置き換えると狂気の暴君ビンスとなるのかなぁと。
WWEの独裁者ビンス・マクマホンJoker説と日米で大ヒットの映画考
―― 賛否両論の作品なんですが、ヒットしているということは、2019年のこのご時世のタイミングで「孤独な気違いピエロの物語」が共感を呼んでいることは否定できない現象になります。
オフレコ 活字媒体でも「キチ●イ」は伏字にしないといけないんだよ。もっとも『ウルトラQ』のリマスター版とかがテレビで再放送される際とかは、「不適切な表現がありますが、作品のオリジナリティを尊重して・・・」とかテロップを出す決まりやで。
―― ウルトラQですかぁ。まぁジョーカーはバットマンのスピンオフ作品にして、よくある前日談なんですが、元のバッドマン(コミック)にジョーカーが登場したのは1940年に遡るそうですけど、その後のTVシリーズだのアニメ版は1968年と。まぁ広くあちこちで悪役として定着したのは60年代後半からですから、1967年に放送されたウルトラQを引き合いに出しておかしくはないんですが・・・。「さもありなん」というプロット設定ですかね。
オフレコ コメディアンを目指していて、ピエロのメイクでバイトもやっている主人公というのが今回の新作なんやけど、「貴方の隣人は実は宇宙人かも知れない」とか、そうかも知れないという説得力のある脚本がウルトラQやった。その後、さらに子供向けに焦点をシフトした『ウルトラマン』はもっと大ヒットして僕の世代を直撃するんだけど、今見直しても面白いとなるのはウルトラQの方やな。
―― 主演のホアキン・フェニックスは『ザ・マスター』の演技が最高で、グレート・サスケがマスターのギミックをやりだしたのはあの映画を見たから。もっとも、ホアキンの役はマスターについていく、みちのくプロレスに当てはめるならバラモン兄弟なんですけど・・・。
オフレコ トム・クルーズがはまっている宗教団体サイエントロジーをモデルにしたとされる教祖役は、2014年にヘロインの過剰摂取で亡くなったフィリップ・シーモア・ホフマンやね。
すでに脱線してるんだけど、ジョーカーがスタンドアップ・コメディをやるクラブがPogo’sという・・・。つまり「ポーゴのお店」やから、我々はドキっとするんだけど。
―― しかし暗い映画でしたね。アクション映画の見過ぎかもにせよ、やたらカット割りで物語がスピディーに展開するのと違って、テンポもスローに感じました。予備知識をあえて入れずに見たんですが、「ああ、結局このままで行くんだなぁ」と。プロレスのケツを読むのと一緒で、どういう展開で終わるのかも途中で見えました。
オフレコ まぁ、今週の最大の話題は北米がプロレス番組の供給過多になって、地上波FOXにSmackDownが移行して「ブーム・ピリオド(新たな黄金時代)の再来か!」と思いきや、早くも視聴率が回ごとにどんどん落ちていることやから。裏番組で「ワールドシリーズ」と重なったからとか、言い訳はあるんだけど、このままで大丈夫なのかと。
―― そこにJokerビンス・マクマホン独裁の課題も指摘されています。そもそも最初から生贄役だったとも評されるエリック・ビショッフのクビはすぐに飛びましたけど。
オフレコ 結局はWWF流にやってしまうから、AEWの方がお茶の間に馴染みのない選手の売り出しにしてもうまくやっているんじゃないかと。実際、女子陣の層の厚さを抜き出して、例えば日本から集めた人材のレベルを比べるならWWEが圧倒的なのに、生かしてないんじゃないかと。
―― だってカイリ・セインをヒールにするんですから。でもNXT凱旋だと圧倒的な声援でAsuka Gonna Kill You合唱も起きてました。紫雷イオはPOPPYのバンド演奏で踊るからやっぱりベビーじゃないかとか、カブキ・ウォリアーズにはBABYMETALの♪KARATEが番組でも流れます。