拳王のダイビングフットスタンプ3発に耐えた! 清宮がタイガースープレックス3発でV6 満員観衆に「業界2位と言わず1位まで行きたい」 ノア11・2両国

 2日、今年に入って新経営陣となったノアが集大成としての年間最大ビッグマッチとなる両国国技館大会を開催した。

 メインは王者vs.覇者。GHC王者・清宮海斗にN-1覇者・拳王が挑む一戦となり、旗揚げメンバーではない2人に航海の舵取りが任された。試合が動いたのは10分過ぎ。うつぶせに倒れた清宮の首近くに、拳王がダイビングフットスタンプを投下する。10・22浜松大会で清宮の首の怪我を呼び込んだいわくつきの技で、清宮ファンから悲鳴が上がった。

 清宮は持ち前の跳躍力で対角線を走ってのトップロープ超え場外トペで拳王の意表を突く。しかし、拳王がストレッチプラム→ステップキックという川田利明殺法を繰り出して清宮を揺さぶる(拳王戦に向けて川田から技の助言を受けていたのは清宮の方だった)。清宮もストレッチプラム式フェイスロックで逆襲、拳王の再度のダイビングフットスタンプ狙いには、下からドロップキックで迎撃して防御してみせた。

 20分が経過すると、拳王が後ろから前からとばかりに「うつ伏せ」「仰向け」の清宮にダイビングフットスタンプを追加発射する。ビンタ合戦もエンドレスの様相となったが、終盤にタイガースープレックスからドロップキック3連発、さらにタイガースープレックス2連発(この日の合計としては3発)を決めた清宮が勝利を奪った。

 マイクを握った清宮は「言おうと思ったことが全部飛んじゃいました」としつつも、「(新日本プロレスに次ぐ国内)業界2位と言わず1位まで行きたい」と宣言する。会場はカイトコールに包まれ、清宮はリングサイドの観客に握手をして廻った。

 “ラーメン屋のオッサン(川田のこと)”を巡る舌戦、“危険なフットスタンプ”でのSNSプチ炎上などを全て回収したメイン。清宮と拳王は期待以上の死闘をやってのけ、ノア20周年イヤーとなる2020年でも2本柱となっていくであろう存在感を見せつけている。

 
■ プロレスリング・ノア NOAH the BEST 2019~美学のある闘い~
日時:11月2日(土)17:00
会場:東京・両国国技館 観衆5523人(満員=主催者発表)

<第1試合>
岡田欣也
〇イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.
KAZMA SAKAMOTO
  6分08秒 ムーンサルトプレス⇒片エビ固め
●熊野準
クワイエット・ストーム
モハメド ヨネ

<第2試合 NOAH the CLASSIC>
●井上雅央
齋藤彰俊
  10分10秒 サムソンクラッチ
〇百田光雄
本田多聞

<第3試合>
NOSAWA論外
大原はじめ
〇桜庭和志
  8分20秒 足4の字固め
宮脇純太
●Hi69
西村修

<第4試合>
●スペル・クレイジー
田中稔
望月成晃
  11分30秒 ボストン・ニー・パーティ⇒片エビ固め
クリス・リッジウェイ
小峠篤司
〇エディ・エドワーズ

<第5試合>
〇藤田和之
  7分57秒 スリーパーホールド→レフェリーストップ
●谷口周平

<第6試合 GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者]
〇タダスケ
原田大輔
  10分58秒 アウトキャスト⇒片エビ固め
●鈴木鼓太郎
小川良成
[第32代選手権者]
※小川&鼓太郎組が6度目の防衛に失敗、原田&タダスケ組が第37代王者となる

<第7試合 GHCジュニア・ヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
●YO-HEY
  14分11秒 ヘデック⇒片エビ固め
〇HAYATA
[第40代選手権者]
※HAYATAが2度目の防衛に成功

<第8試合 GHCタッグ選手権試合>
[挑戦者]
稲村愛輝
●マサ北宮
  17分02秒 ヴァーティカルスパイク⇒体固め
潮崎豪
〇中嶋勝彦
[第51代選手権者]
※中嶋&潮崎組が3度目の防衛に成功

<第9試合>
〇グレート・ムタ
  12分05秒 シャイニングウィザード⇒体固め
●丸藤正道

<第10試合 GHCナショナル選手権初代王者決定戦>
●マイケル・エルガン
  21分35秒 オリンピック予選スラム⇒体固め
〇杉浦貴
※杉浦が初代王者となる

<第11試合 GHCヘビー級選手権試合>
[挑戦者/N-1 VICTORY 2019優勝者]
●拳王
  31分10秒 タイガースプレックスホールド
〇清宮海斗
[第32代選手権者]
※清宮が6度目の防衛に成功

<大会レポートは11月14日号(11月8日発売分)に収録されます>