ダラス決戦RAW満員先行!リコシェUS王座戦The Club両国から戻り極悪再結集

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 それにしても強行軍なのだが、日本時間金曜、土曜の両国大会を終えて日曜朝に米国に戻ったRAW班が、本誌が繰り返し報道してきた新日本プロレスのG1開幕戦と興行戦争になるテキサス州ダラスのアメリカン・エアラインズ・アリーナにて先行大会を開催、画面を見る限りギッシリ会場を埋めている。

 番組冒頭はショックバリューというか、ブラウン・ストローマンとボビー・ラシュリーが電光掲示板の壁を突き破り、仕掛け花火がバンバン続いて二人とも救急車というインパクトから。途中は、大金のオファーでWWEに留まったことが発表されたばかりのマリア&マイク・ケネリス夫妻と、この順番が重要な”ベッキーのボーイフレンド”セス・ロリンズ組の男女混合戦は、大金再契約後だからケツは誰もがわかっているものの、ここまで実生活に影響を与えるんやないかというマリア・ケネリスの夫失格マイク、台詞にせよイイのかという気もするが、ティーン客に教育上よろしくないんじゃないかという気もする。


 両国では脇役に徹していたサモア・ジョーだが、SmackDown王者コフィ・キングストンを締め落とすカード他、盛り沢山の内容で、後攻で同じ会場に乗り込んでくる新日本プロレスに先制パンチを喰らわしている。

 日本ではちゃんとリング復帰して、まともな試合をやったアレクサ・ブリスだが、番組ではちょこっとカーメラにすぐにピンされるだけのアクション出番で、おチビコンビのニッキー・クロスがカーメラと試合するという・・・。

 トリは、独立記念日に近いこともあってUS王座戦。あっと言う間にフェノメナール・フォアアームでリコシェから3カウントを奪ったかに見えたが、リコシェの足がロープにかかってたからAJの戴冠は無効だと。但し、きっちり足がロープにかかってなかっただけでなく、そんなことを言い出せば、常にもう1名のレフェリーが、今のはオカシイと覆さないといけないことになり、一貫性もなにもなくなるんだが、これが試合中はCMで切らないという新方針の産物で、そこでいったん切って、長いCMのあとに試合再開のゴングが再び鳴るという、苦肉の策となってくると、作る側の立場になれば同情するしかないのだろうか。
 当然そうなると、今度はなんとか丸め込んでリコシェがベルトは守るという試合上のケツにはするんだが、当然そこから暴れると。まぁ両国大会を先行して見た方なら予想通り、AJがヒールターンしてバレットクラブならぬThe Clubが再結集という幕切れなのであった。

◆ストローマンのショルダータックルがタイタントロン突き破る

“巨獣”ブラウン・ストローマンとボビー・ラシュリーがフォールズ・カウント・エニウェア戦で激突、衝撃の結末を迎えた。パワー対決となったこの試合でラシュリーがスピアーで先制すると、ストローマンもカウンターのショルダータックルからセントーンを繰り出して反撃。巨体同士の対決が客席に移行し、ラシュリーがパイプ椅子攻撃やステージ上でのジャーマン・スープレックスを繰り出すと、反撃を狙うストローマンのショルダータックルが勢い余ってラシュリー諸共タイタントロンを突き破ってしまう。あまりの衝撃に火花が飛び散る中で試合はノーコンテストとなり、倒れ込んだ2人は担架で病院送りとなった。
 この模様は3時間の番組中に何度もリプレイされ、実況は「その後の続報は入り次第お伝えします」と、チャンネルを変えられないように引っ張るという番組構成だった。ポール・ヘイマンも顔見世したが、舞台裏の役割変更には触れず、例によって「ブロック・レスナーがダラスに来てるかも」とやっていたが、一般ファンも、来てる訳ないじゃないかと思われているようで・・・。まぁ、そのセグメントにNXTのタッグ王者ストリート・プロフィッツが画面に映ることが目的なんだから、良しとするしかない。

◆「2人の魂を奪うために来た」アンダーテイカーがシェイン&マッキンタイアと対峙

 シェイン・マクマホン&ドリュー・マッキンタイアがリングに登場すると、PPV「エクストリーム・ルールズ」で対戦するローマン・レインズ&ジ・アンダーテイカーを侮辱。マッキンタイアは「アンダーテイカーは歴史上偉大なレジェンドだが、まったく怖さを感じない」と挑発すると、暗転した会場に稲妻が走り、鐘の音と共にアンダーテイカーが現れた。シェイン&マッキンタイアが場外に避難すると、リングを占拠したアンダーテイカーは「レインズは俺に助けを求めたことはない。俺はただお前達2人の魂を奪うために来た。お前達が安らかに眠ることはないぞ」とPPVを見据えると、“首斬り”ポーズをしてリングを後にした。テイカーはテキサス州在住なのである(笑)。

◆ロリンズ&ベッキーが夫婦タッグに完勝

 王者カップルのセス・ロリンズ&ベッキー・リンチが夫婦タッグのマイク&マリア・ケネリスとミックスタッグ戦で激突した。マリアが「私たちの方が最初のカップルだ」と主張して決定した一戦で、ロリンズはマイクをターンバックルに叩き付け、ふらついたマイクを強制的にマリアに交代させると、マリアは“ザ・マン”ベッキーを相手に場外に逃げ出してしまう。ベッキーが場外のマリアに詰め寄ると、マリアが突然「私、こんな男に妊娠させられた」と問題発言のマイク。マリアへの攻撃を止めたベッキーは代わりにマイクをディスアーマーで捕まえるとタップを奪って完勝。PPV「エクストリーム・ルールズ」のバロン・コービン&レイシー・エバンス戦を前にロリンズ&ベッキーはミックスタッグ戦に余裕の勝利を収めた。
 本人はちっともまともに試合しないまま敗戦したマリアは「子供の父親があなたなんて信じられない」と、ゴールデンタイムの番組で大丈夫かという台詞で不甲斐ない夫を侮辱するセグメントに。恐らく、二人目の子供の妊娠があるから、こういう台本になったのだろうが、せっかく再びRAWに出させてもらえる出番がこれでいいのだろうか。
 ロリンズ&ベッキー対コービン&レイシーのミックスタッグ戦が行なわれるPPV「エクストリーム・ルールズ」は日本時間7月15日にWWEネットワーク(日本語実況版有り)でライブ配信される。

◆再結成した“ザ・クラブ”がリコシェを襲撃

“フェノメナール・ワン”AJスタイルズと“ハイフライヤー”リコシェがUS王座戦で激突した。この日のバックステージではルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンが「リコシェがAJに勝てると言っていた」と告げ口したことでAJスタイルズとリコシェの遺恨が激化。メイン戦で2人が激突すると、AJスタイルズがフェノメナール・フォアアームでリコシェを沈めて王座奪取したかに思われたが、これがレフェリーのミスジャッジという設定。もっとも、ちゃんと足がロープにかかっておらず、CMを含む台割り進行を忠実に守っているだけの印象がぬぐえない。まぁいいか。
 再び試合がスタートすると、リコシェが延髄斬り、AJスタイルズもフェノメナール・フォアアームからブレンバスターで攻め込んで白熱の攻防を展開するも、最後はリコシェがAJスタイルズを丸め込んでUS王座防衛に成功した。試合後握手を交わす両者だったが、ギャローズ&アンダーソンが「本当のAJはどこへ行った?」と煽るとAJスタイルズがリコシェを襲撃。ギャローズ&アンダーソンも加わってマジックキラーを炸裂させると、最後はブーイングの中、AJスタイルズがセカンドロープからスタイルズクラッシュを炸裂させてリコシェをKO。実況も、日本遠征があったことを伝え、ザ・クラブの3人はリコシェを見下しながら、“トゥー・スィート”ポーズを掲げて存在をアピールした。


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’19年07月11日号WWE両国 AEW 長州回顧 谷津嘉章 W1 Pアグアヨ 安里紗 DEEP ラウェイ