週刊マット界舞台裏’10年3月18日号

 教育上の体罰も容認されない時代に育った最近の若いレスラーが、暴力ざたの事件を起こすことはめったにない。それどころか、後輩らに“愛のムチ”を振るうことも少なくなった。
 しかし、昭和のレスラーには荒くれ者が少なくなかった。当時は本気でプロレス=最強を信じるファンも多かったし、本気で道場破りに来る猛者もいた。だから武闘派のレスラーも存在していたし、中にはマスコミや一般の人たちに暴行を働いたヤカラもいる!
 そう書けば、ファンはすぐ“あの男”を思い浮かべるはずだ。数々の武勇伝を持つあの男こそ、昭和のレスラーを代表する荒くれ者だが、実は彼より危ないレスラーがいたのだ。その男は普段は穏和だし、腰も低いだけに、そのヒョウ変ぶりには小便をちびるくらいビビってしまう・・・
 ここ数年、ノアなどのメジャー・マットに上がっていた20代、30代前半の発展途上の選手のレスラー廃業が増えつつある。これはひと昔前にはなかったことだ。なぜならある意味、1番つらい新弟子時代を乗り越えたらプロレスほど気楽な稼業はないからだ。
 やはり辞めていった連中は根性が足りなかったのか? いや、彼らは夢を見られなくなったプロレスに見切りを付けたのだ。引退した選手の中には、誰が見ても「そりゃプロレスやっているよりいいよね」と思えるようなバラ色の第2の人生を送っている者もいる。
 将来が楽しみな若い選手が辞めていくというのは、ファンからすれば悲しい光景だろう。その一方で気になるのは、プロレスを辞めたあとどうしているかだ。今回は詳細が明かされることなく、突然引退が発表された元ノアの伊藤旭彦の引退理由から、第2の人生についてまで詳しくお伝えする! ネット上でも「不可解な引退」と話題になった伊藤だけに、気になっているファンも多いだろう。
 周知の通り、新日本プロレスーノアの交流は継続中。全日本プロレスも必要に応じて再び新日プロやノアと主力選手の貸し借りを行うだろう。つまり、メジャー3団体の友好関係は続いているのだが、以前、新日プロ、ノア両首脳が口にした興行日程の調整は全くされておらず、東京以外の大都市でもめっきり減ったファンを奪い合っているケースが続出しているのだ。
 「いや、ちゃんと話し合って可能な限り調整しています」と言う関係者もいるかもしれないので、まずはその証拠からきっちりお伝えする。その上でメジャー団体による日程調整が、いかに急務なのかをご説明しよう。ある意味では対抗戦のカードを決めることよりも大事なのだ!
 今週の『マット界舞台裏アーカイブス2009』では、元UWFインターナショナル取締役の鈴木健氏がバク大な借金を完済した美談をお伝えしている。この号は意味深な裏ネタが満載の号であり、元猪木事務所の重鎮だった伊藤章生氏の最新情報や、高岩竜一のモテモテぶりに加えて、大阪や名古屋のローカル・インディ報告と、他の媒体にも取り上げられていない情報ばかりなのだが、アーカイブスで振り返るのは遭えて鈴木氏の美談である。
 鈴木氏がプロレス界に入ったキッカケから、借金を背負った理由、そして知られざる“武勇伝”から現在のプロレス界との関わりまで。金銭トラブルを起こすことが多いプロレス界の裏方だが、鈴木氏は数少ない奇跡を起こした人物と言っていいだろう。
 今号のファイト!ミルホンネット編集部担当ページは、超強力な特大仕様となる。まずは、むしろマニアが取り上げないであろう『戦国武将祭』から。一見さんの招待客らに、プロレスの面白さや楽しさを伝えるという点では、お金を出して下さったKOEIさんには感謝しかない。特色を出すため、無料のネット情報で十分な大会は無視するミルホンネットだが、決してインディ団体ばかりを扱うわけではない。こういったイベントにこそ、取材陣を派遣することに予算を使う意義があると考える。

 群馬県邑楽町 第4回邑楽道場マッチのドキュメントは、おそらくは誰も知らないプロモーションであろうが、だからといって興味ある団体のレポートが面白いか否かを思えば、田舎プロレスの現場報告はある意味で大変貴重な資料となりうるだろう。
 格闘技ファンにも、今号は普通のネット情報サイトでは取り上げられていないものばかりがぎっしりと凝縮されている。コアなキックファンには衝撃的なエンディングもあり大いに注目されたNJKFセンチャイムエタイジム主催『MuayThaiOpen 11』の詳細レポートが11ページ入稿した。三冠王者・国崇の凱旋マッチだというのに、練習嫌いで地方のドサ回りをしていたというタイ人に、あっさりKOされてしまうのだから、これが現実なのである。テレビ格闘技のほうは、一般のネットサイトにも頻繁に取り上げられているから、こちらは購入者のことを考え、マニアが本当に知りたいことを厳選させていただいている。
 大好評の海外情報局ページにいたっては、ネットの情報チェックでなんとなくわかった気になっている勘違い者たちを、毎回奈落の底に突き落としていると評判だ。定期購読者にはその差異を説明するまでもないであろう。
 バックナンバーも売上急上昇! この機会に是非ダウンロードしてお読みください。

<今週の見出し>
▼荒くれ者が多かった昭和のレスラー。“あの男”よりも危ないレスラーも…
▼最近増えつつある発展途上の選手のレスラー廃業
▼メジャー3団体による興行日程の調整はどうなった?
<アーカイブス2009>
▼元UWFインター取締役の鈴木健氏が起こしていた奇跡
<ファイト!ミルホンネット編集部>
▼KOEI『戦国武将祭』はミルホンネットが取り上げるべき一般向けイベント!
▼3・7プロレスリング邑楽道場ドキュメント
「懐かしい地に見た、プロレスと声援」 by征木大智
▼3・7NJKFセンチャイムエタイジム主催『MuayThaiOpen 11』 by平井あゆみ
国崇の凱旋マッチ、高橋が上田を下して王者決定戦へ、Maiが山田純琴に辛勝
▼タブー続出企画<海外情報局vol.28>
・『WEC 47: Bowles vs. Cruz』王者移動、ジェンス・パルヴァー引退
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今号は3大会の取材ルポが各特約記者から競作となっており、280円となります。銀行振り込みによる定期購読のお客様は250円換算となりますので、これを機会にお問い合わせください。今号分から適用させていただきます。

どこも報じることのないノア・伊藤旭彦の引退理由に迫る!

週刊マット界舞台裏'10年3月18日号

商品コード inouejojiz166

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