入道、地獄の五人掛かりに虫の息…“怖いプロレス”が地下に現出した!! 9・6地下プロレス『EXIT-21 CORE:E』

 先月16日に“日本開催1周年”の節目ともいうべき『EXIT-20』(新宿二丁目『BAR EXIT』)を終えたばかりの地下プロレス。その余韻もまだ醒めぬ6日、“愛欲の街”歌舞伎町二丁目はCORE STADIUMにて、『EXIT-21 CORE:E』が開催された。
 今回は、“人間狂気”紅闘志也が同日開催のMAキック興行(千葉・君津)に出場のため欠場。マッチメイクがどうなるのか注目された。
入道、地獄の地下五人掛け!
【一人目:ナイト・オブ・キング・ジュリー】

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「第一試合、赤、ナイト・オブ・キング・ジュリー! 赤、入道!」
 いつものように、リングアナのノーマイクでの口上が響き渡り、エプロンで待機する地下戦士たちが、その口上によってマットに導かれる。
 相も変わらず狂乱、熾烈を極めるジュリーの猛攻を、入道は必死の形相で耐えに耐え抜く。すると3分を経過したところで、唐突にゴングが鳴り響いた。どうも今回は、「3分一本勝負」という試合が続くようである。
【二人目:日龍】
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【三人目:マッド光一】
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【四人目:磯英弥】
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 三分ごとに入れ替わる、赤コーナーの出場選手。しかし、何度闘おうと、もう一方のコーナーは「青、入道!」なのである。入道一人に課せられた連戦地獄…。口から血を噴き出し、うつろな眼で必死に相手に張り手を打っていく入道。足元はすでにフラフラだ。その入道に、両サイドのエプロンから戦況を見守る選手たちから、
「入道、遠慮すんじゃねえ!」「今攻めろ、今!」
と怒号じみた檄が轟く。その檄に呼応し、観客の悲鳴と声援もぐんぐんとヴォルテージが上昇していく。その中には、
「3分しかねえんだぞ。今だよ、今攻めるしかねえだろ!」
と、“やる側”らしき的確すぎる指示を出す観客も…。
 怒号と叩きつける打撃音が反射する中、うつろな眼で黒いマットの海を溺れ続ける入道。
 その様を、戦慄した表情でただただ見つめるだけの観客たち――。
 それはまさに、地下に正真正銘の“怖いプロレス”が立ち昇った瞬間でもあった。
【五人目:富豪2夢路】
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 誰もが戦慄する“怖いプロレス”の現場の興奮度は、最後の一人・富豪2夢路を迎えた瞬間に頂点に達した。休み無く痛めつけられ、体力など残っていないはずの入道が、「アァーーー!!」と声にならない叫びをあげながら、がむしゃらに、滅茶苦茶に、夢路目がけて張り手をかましていく入道。夢路も一段と声を張り上げて入道の攻めをすべて受け止め、倍返しで入道を叩き潰しにかかる。
 最後は伝家の宝刀・頭突き二連発にアームロックで仕留め、夢路が入道の連戦地獄に終止符を打った。夢路が頭突きをあえて「二発」打ち込んだのは、フラフラになってマットを彷徨う入道の姿に、武者修行時代の自分の姿が重なって見えて、感じ入るモノがあったからなのか……!?
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 ダメージは甚大で、試合終了後もしばらく立ち上がれなかった入道。彼にとって、人生で最も長い15分だったに違いない…。
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 地下に“タッグ版・名勝負数え歌”の誕生!? 誰が呼んだか磯&日龍の「イケメンタッグ」と、ジュリー&マッドの「顔面凶器コンビ」の激闘は、四者四様の個性が渦を呼んでヒートアップ! 続きはぜひ、11日発売の『マット界舞台裏』9月17日号で!
週刊マット界舞台裏’09年8月13日号~8・2 地下プロレス『EXIT-19 CORE:D』
週刊マット界舞台裏’09年7月16日号~7・5 地下プロレス『EXIT-18 CORE:C』
週刊マット界舞台裏’09年3月12日号~3・1 地下プロレス『EXIT-7 KABUKI』
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