岡見勇信「本当の意味でUFCに帰ってこられました」ウェルター級復帰戦完勝!

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 現地時間4月14日、アメリカ・アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナにて『UFCファイトナイト・アリゾナ』が開催された。

 メインイベントではライト級ランキング5位につけるダスティ・ポワリエ(アメリカ 22勝5敗1ノーコンテンスト)と同6位のジャスティン・ゲイジー(18勝1敗)が対戦、激しい乱打戦の末にポワリエがテクニカルノックアウト(TKO)でゲイジーを下している。試合後、オクタゴンで勝利者インタビューに応じたポワリエは先ごろライト級王座を手に入れたハビブ・ヌルマゴメドフを指名、タイトル挑戦を要求した。

 今回のイベントでUFCウェルター級復帰戦に挑んだ岡見勇信(34勝11敗)はディエゴ・リマ(ブラジル 14勝6敗)を相手に終始、試合をコントロールして圧倒。フィニッシュこそならなかったが、すべてのジャッジが30-26のスコアをつける完封の戦いぶりで復帰後初の勝利を飾った。

 万感の白星を勝ち取った岡見はオクタゴンで事前の約束通り”エア刀で立ち回るサムライポーズ”を披露。その後、ファンにメッセージを寄せた岡見は「本当に久々の、本当の意味でUFCに帰ってこられました。これからが本当の意味で、自分の強さを証明していきたいと思っています。本当に応援ありがとうございました」と語っている。

 次回、UFCはニュージャージー州アトランティックシティに舞台を移し、日本時間4月22日(日)にアトランティックシティ・ボードウオーク・ホールでUFCファイトナイト・アトランティックシティが開催される。メインイベントはライト級ランキング4位につけるエドソン・バルボーザと同7位のケビン・リーによる一戦が組まれ、フランキー・エドガー対カブ・スワンソンの注目のフェザー級マッチに加えて、フライ級の佐々木憂流迦がマゴメド・ビブラトフと、ウェルター級の中村K太郎はトニー・マーティンと対戦する予定だ。

■ UFCファイトナイト・アリゾナ
日時:4月14日(土・現地時間)、日本時間15日(日)
会場:アリゾナ州グレンデール ヒラ・リバー・アリーナ

【メインイベント】
ライト級マッチ
○ダスティン・ポワリエ
 4ラウンド(0分33秒)TKO
●ジャスティン・ゲイジー

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (R-L) Dustin Poirier punches Justin Gaethje in their lightweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (R-L) Dustin Poirier punches Justin Gaethje in their lightweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)


勝者ダスティン・ポワリエのコメント

「ファンのブーイングは分かる。でも、俺たちはみんなのためにオクタゴンですべてを出し尽くした。ジャスティンは戦士だ。ハーブ(ディーン/レフェリー)が今回のように間に入るまで止まることもなかっただろう。2階級で戦ってきた。今回がUFCで20戦目だ。ノックダウンを奪い、ノックアウトし、また立ち上がる。逆境に立ち向かうようなものだった。自分がちゃんと手に入れるまでは何かを求めたこともない。だから、デイナ(ホワイト)、ショーン(シェルビー)・・・ハビブ(ヌルマゴメドフ)、やろうぜ!」

【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●カーロス・コンディット
 2ラウンド(3分17秒)サブミッション(ギロチンチョーク)
○アレックス・オリベイラ

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (R-L) Carlos Condit kicks Alex Oliveira of Brazil in their welterweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (R-L) Alex Oliveira of Brazil attempts to submit Carlos Condit in their welterweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

勝者アレックス・オリベイラのコメント

「今回の試合に向けてかなり仕上げてきた。家族のためにやっていることだから、試合に臨んで家族のために勝つことがすべてだ。自分が大事にしていることはそれがすべてだ」

ミドル級マッチ 5分3ラウンド
○イズラエル・アデサニヤ
 判定2-1(29-28、28-29、29-28)
●マービン・ヴェットーリ
勝者イズラエル・アデサニヤのコメント

「満足はしていないけど、勝利は受け入れる。コーチたちが言うように、勝ちは勝ちだけど、俺にはそれじゃ足りない。フィニッシュしたいし、決めきれなかったことは不満だ。ジャッジの1人が彼につけたことは間違いなく正気とは思えない。全然理解できない。第3ラウンドにテイクダウンを取られたけど、最初と2回目のラウンドは俺が相手をまとめていた。1ラウンドだって相手に与えていないはずなんだ。戻って試合を見直してみるべきだろうね。試合は楽しかったし、喜んで勝利を受け入れるけれど、次についてはまだ考えていない」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○ミシェル・ウォーターソン
 判定2-1(29-28、28-29、29-28)
●コートニー・ケイシー
勝者ミシェル・ウォーターソンのコメント

「ヒヤッとしたわ。スプリット判定になると分かった時は心配だった。自分の方がたくさんいけたと思っていたし、サブミッションのアテンプトはすべて逃げていたけれど、ジャッジがどう見るかは絶対に分からないから。それで私の手取りも変わっちゃうのにね。試合を通して最高の気分だった。打ち合いでも私が上回っていたし、グラップリングも自分の方が良かったから、ユナニマス判定に十分なだけをやれたと思っていたんだけど。でも、勝てて本当にうれしい。この階級で自分よりも大きい子たちと戦えるってことを証明できた。勝利街道に戻れたことも本当に満足しているわ。今は家族と過ごす時間が楽しみでしょうがない。次はUFCが何を用意してくれるか見てみるつもりよ」

【プレリム】
<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
●ティム・ボーシュ
 1ラウンド(4分28秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
○アントニオ・カルロスJr.
勝者アントニオ・カルロスJr.のコメント

「自分のパフォーマンスにはとても満足している。これで3連続一本勝ちだし、第1ラウンドで2連勝だ。試合のたびにもっと良くなろうとしている。ティム・ボーシュは本当に尊敬されるファイターだし、このスポーツのベテランだ。今回の勝利はうれしいし、次に何が来るのかワクワクしている」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ムスリム・サリコフ
 2ラウンド(4分12秒)KO
●リッキー・レイニー
勝者ムスリム・サリコフのコメント

「本当にうれしい。初めてのUFCの試合はベストなパフォーマンスができなかった。家族の問題があって、そのせいで全力を尽くせなかったんだ。今日は最高の気分。最高のキャンプができたし、試合に全力で挑めたと思う。俺は打撃が好きだし、最強の打撃を持つひとりだと思っている。かなりタフでもあるから、一番タフな相手とやりたい。このスポーツがどういう風になっているかは分かっているから、そこに行くまでまだやらなければならないことがある。今回はUFCの初勝利を挙げたところ。ただ、コンディットやセラーニのような人が好きだから、早く彼らと戦えるようになりたい」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●ウィルソン・ヘイス
 判定0-3(28-29、28-29、28-29)
○ジョン・モラガ
勝者ジョン・モラガのコメント

「いい試合だったと思う。とにかく自分らしく、流れをつかみたかった。自分のゲームプランには自信があったし、ウィルソンが試合にどんなことを持ち込もうと俺は受けるだけだった。とてもタフな相手だから、とにかく、みんなが試合を楽しんでくれていることを願っている。前にフェニックスで試合をしたことがあるんだ。観客からこんなにもたくさんの声援を受けられるなんて最高の気分だ」

<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
●クリストフ・ヨトゥコ
 3ラウンド(2分16秒)TKO
○ブラッド・タバレス
勝者ブラッド・タバレスのコメント

「気分はいいけど、ちょっとイラついてもいる。打撃で勝り、テイクダウンを取り、最高の試合をしたと思う。イラついているのは相手に当てられたナックルでカットしたこと。それ以外は最高。いい感じで勝利を重ねられているし、ようやく求めていたフィニッシュを決められた。俺が戦った相手はみんな、俺の打撃がどれだけハードか語っているだろ。だから、ちゃんと結果を残したかったし、今日はそれができた。これでトップ10入りできるといいんだけど。この3年で負けたのはただの一度きりだし、それも相手はこの階級のチャンピオンだったから、今はすべてが整ったような気分。次はマイケル・ビスピンとやりたい。俺には何もないけど、でも彼のことは尊重したい。最後の試合を探っているのは知っているからね。自分がその相手になれたら名誉だ」

【アーリープレリム】
<ライト級マッチ>
○ギルバート・バーンズ
 2ラウンド(0分59秒)KO
●ダン・モレット
勝者ギルバート・バーンズのコメント

「最初のラウンドは自分の距離感を見つけられなかった。うまく戦えているとは思ったけど、自分が求めている形にはできていなかったんだ。だから、第2ラウンドは時間をかけて相手のセットアップがどんな感じかを見た。相手のオーバーハンドを確認してすぐ、スキがあるのが見えた。2回目に見た時、目いっぱい強く打ち込んだ。相手にちゃんと食らわせられることは分かっていたけど、十分なだけ決まってノックアウトできた。本当なら、今年の初めにオーランドでオリビエ・オービン・メルシエと対戦するはずだったんだけどね。実現できなかったから、今はもう一度、この試合を組んでほしいと思っている。ケガはしていないから、すぐにジムに戻る。彼もノックアウト勝利を挙げたばかりだし、俺もそう。だから、きっと最高の試合になるはずだ。7月7日のUFC 226で彼とやりたい」

<女子フライ級マッチ>
●シャナ・ドブソン
 判定3-0(28-29、28-29、28-92)
○ローレン・ミューラー
勝者ローレン・ミューラーのコメント

「オクタゴンデビュー戦で勝利なんて信じられない気分よ。今回の試合に挑むにあたってシャナ・ドブソンのことをたくさん知った。彼女がどれだけパワフルかも知っているけれど、自分の方がもっとダイナミックなファイターだと感じたし、自分の試合は違うんだってことを見せたかった。接戦だったと思ったけど、自分の方が上回っていたのは分かっていたから、それをジャッジのスコアカードでも確認できてうれしい。これで5勝0敗。正式にそうなってよかったわ。今回の試合に向けて私の記録を聞かれたら、5勝0敗にするつもりって答えてきたの。有言実行するタイプだけど、実現させて今そう言えることは最高の気分。最終的な目標はタイトル。ここは新しい階級だから、どうなっていくのかまだ見ているところだけどね。次に戦いたい相手はいないけれど、私は負けなしだし、タイトル挑戦につながる相手と戦いたい」

<ウェルター級マッチ>
●ディエゴ・リマ
 判定3-0(26-30、26-30、26-30)
○岡見勇信

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (L-R) Yushin Okami of Japan controls the body of Dhiego Lima of Brazil in their welterweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

GLENDALE, AZ – APRIL 14: (R-L) Yushin Okami of Japan controls the body of Dhiego Lima of Brazil in their welterweight fight during the UFC Fight Night event at the Gila Rivera Arena on April 14, 2018 in Glendale, Arizona. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

勝者、岡見勇信のコメント

「UFC以外の場所で過ごした時間でさらに成長し、新しいことを学んできました。それをどの試合でも見せたいと思っています。今日は圧倒できましたし、気持ちをぶつけられました。もう若くはないのでオクタゴンで過ごせる時間はそんなに多くありません。目標はランカーと戦ってタイトル争いにからんでいくことです。ドナルド・セラーニとやれたら、すごくいいマッチアップじゃないですかね。それか、ダレン・ティルとか。ランキング入りしている相手であれば、UFCが次に用意してくれる相手と戦うつもりです」

<ヘビー級マッチ>
●アルジャン・シン・ブラー
 2ラウンド(1分59秒)サブミッション(オモプラッタ/腕ひしぎ体固め)
○アダム・ウィチョレク
勝者アダム・ウィチョレクのコメント

「最初のラウンドはタフだったけど、とにかく動き続けて勝てる道を探すしかないってことは分かっていた。UFC史上2回目のオモプラッタでのフィニッシュだったと聞いてかなり興奮している。トレーニングしてきたことではあるけど、試合中にそのチャンスに遭遇するのはレアだからね。まあでも、何もかもが初めてだったけどね! 成長中のヘビー級ファイターだってことを示せたと思う。それに、いつも何かしらとっておきの切り札を持っている。この後は休みを取るつもりだけど、またすぐに戦いたい」

<バンタム級マッチ>
●マシュー・ロペス
 2ラウンド(3分42秒)TKO
○アレハンドロ・ペレス
勝者アレハンドロ・ペレスのコメント

「試合は予定通りにいったと思うよ。がまんできたし、正確性もあった。試合をフィニッシュするのに必要だった打撃も決められたしね。UFCではまだ1回しか負けていない。自分でも成長していると感じられる。学ぶことはたくさんあるけど、今日の目標はこれまでの試合から改善すること、この階級で自分の力を示し続けることだった。最終的なゴールはチャンピオンになることだから、このまま上っていきたい。トップ15の誰とでも戦うつもりだけど、エディ・ワインランドが次の相手にいいと思う。ファンにとって最高の試合になるんじゃないかな」

<バンタム級マッチ>
○ルーク・サンダース
 判定3-0(30-27、30-27、29-28)
●パトリック・ウィリアムズ
勝者ルーク・サンダースのコメント

「今日はかなり調子が良かった。もっとアグレッシブにいきたかったんだけど、理由がないわけじゃないし、とにかく自分の試合を戦いたかった。相手はものすごくタフだからね。試合中に何度か動揺させられたはずなんだけど、一度も止まらなかったし、この試合をみんなが楽しんでくれてればいいなと願っている。大事な人たちが見に来てくれたのは最高だけど、でも、そこにいてもいなくても、大好きな人たちの存在が自分の大きなモチベーションになっている。みんなの応援を感じて、自分のためにそこにいてくれると分かっているのは最高だね。今は家に帰るのがワクワクするし、みんなに会うのが楽しみ! 契約ではこれが最後の試合だから、UFCが次に何を求めてくるのか準備はできている。トレーラーハウス出身だけど、ここまでやり遂げられたから、もっとがんばってこのスポーツで成長していきたい」


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