[ファイトクラブ]映画『デトロイト』~WWEタブー境界線とビジネス考~DAZNとマット界

[週刊ファイト2月22月号]収録 [ファイトクラブ]公開中
 
▼映画『デトロイト』~WWEタブー境界線とビジネス考~DAZNとマット界
 タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・映画『デトロイト』衝撃!ドウェイン・ジョンソン唄う『モアナと伝説の海』
・『レッスルマニア』編成不安と女子革命!アレクサ・ブリス男尊女卑告発
・DAZNプロ野球配信発表と、どうなるUFC2年契約~WWEビジネス考


―― 本稿収録前に、またもフロリダの高校で銃乱射事件があったとのニュースが飛び込んできました。犯人は”白人至上主義”の団体で銃の訓練をしていた。今年に入って米国の学校での発砲事件は18件目という・・・。

オフレコ アカデミー賞がどうのと話題になる時期だから、僕はやっぱり『デトロイト』を見に行った。1967年のデトロイト暴動の最中に発生したアルジェ・モーテル事件を題材にしていて、キャスリン・ビグロー女史の監督だから、洋画専門チャンネルの放送まで待てない。

―― 黒人3人が白人警官に射殺されたけど、そもそも黒人暴動で戒厳令下にあった街の安モーテルで、「ちょっと怖がらせてやろう」くらいの気持ちで陸上競技の開始用ピストル空砲を撃ったら、狙撃だと勘違いされて悲劇が始まります。

オフレコ 事件から50周年という節目はあるけど、怖いのは現場の警官による拷問とか、黒人暴動が多発している今と状況はまったく同じなんじゃないかという。

―― そりゃ『24』から『クリミナル・マインド』まで、今の米国人気ドラマだとパソコン担当という便利屋がチームに必ず出てくるという違いはありますけど、黒人市民が、白人警官に過剰に射殺されてしまうという現場は、50年たってもまったく変わってない。

オフレコ もちろん制作陣は、トランプ政権というのも「この題材ならヒットする」と決断した大きな理由になる。当時の州知事がジョージ・ロムニー(共和党から大統領選に出馬してトランプに負けたミット・ロムニーの親父)というのは映画で勉強させられた。アルジェ・モーテル事件の行き過ぎた白人警官たち3名は、全員無罪になっているという不当の告発、再検証もある。

―― KISSは♪デトロイト・ロック・シティー唄ってますけど、市内は黒人比率が異常に高いのに、警官は郊外から働きにくる白人という対比があります。ヒール人気で大統領にまで上り詰め、アングル手法を多用するトランプと、マット界の専門媒体はつきあっていかないといけません。

オフレコ シュートとワークの境界線スレスレを突いて国民の半分は支持したから、まさかの投票結果を突きつけられた。「メキシコ国境に壁を築く」に始まり、否定するだろうけどアメリカ・ファーストには白人至上主義がどうしても見え隠れするからなぁ。

―― だけど、ディズニー最新作の『モアナと伝説の海』の少女主人公は、CG映画ですけど明らかに白人じゃない。まぁポリネシア島という設定だから黒人というのとも違うんでしょうけど、結構画期的なんじゃないんですかねぇ? ディズニーって、白人ばかりの映画しか記憶にないです。ロック様が主役ですから、これもプロレス関連だと本誌が話題にして問題ないんですけど。

オフレコ 映画界ではドウェイン・ジョンソン名義やね。刺青だらけのマウイ役で、歌まで披露してくれた。でも主題歌の♪How Far I’ll Goがダントツ、歌詞も深くてイイねぇ。

―― それで、「プロレスは社会を写す鏡」と言われてきたのですが、トランプから映画『デトロイト』の絶賛までがどう繋がるかというと・・・

オフレコ RAWにおける、女子王者アレクサ・ブリスが、「自分の王座が女子エリミネーション・チェンバー戦にかけられているのに対し、男子のチェンバー戦にはユニバーサル王者ブロック・レスナーが出場すらしないのはオカシイ!」と、「男尊女卑」だと噛みついた!

―― ガ、ガ、ガ、ガチです。


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