11/19(日) 荻窪駅から徒歩1分の所にある「フィジカルスペース」にて「勇気の授業3」が開催された。
■ 勇気の授業03〜環境を変える勇気〜
日時：2017年11月19日（日）16:30〜
会場：フィジカルスペース (荻窪)
勇気の授業は今年の4月に第1回目のイベントが開催され、11月の今回は早くも3回目の開催となる。
ゲストには菊野克紀選手を始めとする異種格闘技イベント「巌流島」に出場する現役の格闘家が「勇気」をテーマに授業を行う。
『格闘家の話の中には、これって「真理」だよなってワードが沢山あると思っていて、それを僕が紹介するのではなくて、彼らの口から本人の息遣いが感じられる距離感で聞いてもらいたいなと「勇気の授業」を始めました。』
と語るのは、「勇気の授業」の主催者の吉村悟氏。吉村氏は全国の格闘技ジムを一般に紹介するサイトの運営を行っており、格闘技を世間に届ける為の取り組みに尽力している。
■1時限目 種市純也先生
最初に講師として登場したのは、前回「巌流島」の大会のでベストバウトの呼び声の高い激闘を演じた種市純也選手。
まずは現在の理想的な練習環境に至る経緯を説明すると、続いて他人と違う事をする時に現れると言う「ドリームキラー」についての話が展開される。「ドリームキラー」とはコーチングの用語で、否定的な意見で他人の夢をつぶそうとする人間のこと。
『ドラクエなんかで言うと、スライムにエンカウントするくらい絶対に出て来るんですよ。でもこいつらは所詮スライムなんですよ。大して強くなくて、出来ないって言って来るだけ。相手にする必要も無くて、結果を出して来ると仲間になりたそうにこっちを見て来るんですよ。』
と独特な切り口で持論を展開。最後は「これから挑戦したい事」として「菊野克紀に挑戦したい」と、本人を目の前にした仰天発言で会場をどよめかせた。
■2時限目 関根シュレック秀樹先生
続いて登場したのは、43歳にして警察官を辞めてプロ格闘技に転職したシュレック関根選手。
誇りを持って取り組んでいた「マル暴」時代や、「外国人対策課」へ異動させられ辛い時期に「撒かれた所に花を咲かせましょう」という上司の言葉に励まされたエピソードなどが語られた。
更に浜松でブラジリアン柔術を始めるきっかけは、「外国人対策課」としてブラジル人の情報を得る為であったと言う。
しかし、そこで出会った様々なブラジル人との親交を経て、柔術を続ける事に対して、喜びと感謝の気持ちが芽生える事となる。
更にプロ格闘家に専念する決意をしたきっかけは、昨年「ＯＮＥ」からオファーのあったブランドン・ヴェラとのタイトルマッチのオファーであったと言う。教え子の中にはプロの格闘家としてチャンピオンを目指す者が多くいる中で、大半以上の者はタイトルマッチに届かないまま退いて行く。
そんな生徒たちに安定した立場で「頑張れよ」と日々叱咤激励する自分が「恥ずかしい」と思う様になり、やらなければと言う決意に至った。
いざ職場に辞職を申し出ると、上司からは「有休でやれば良いじゃないか」「しばらく休職してやれば良い」などの意見も出た。あと半年も現職を続けていれば年金も満額もらえるタイミングでもあった。しかし「今しかない！」と辞職を決行。お金の問題ではなかった。
『凄い怖いチャンピオンなんだけど逃げずにその場に立てる。そういう事が素晴らしい事じゃないかと思い始めた訳です。もし敗けても、若い子たちに「逃げずに挑戦できたよ」ってこれからも言えるのかなと。』
結果的に「ＯＮＥ」の試合では、1R 3分11秒でTKO敗けに終わったが、関根に後悔の念は微塵も見られなかった。
最後に関根は、これからの人生において伝えたい事として、「他人の為に生きれば悩みが無くなること」「選択に悩む時は、ワクワクする方を選択すれば間違いないこと」「嫌なことがあれば「ありがとう」と言え」「他人の悪口は言わない」などを挙げ、これらの事を実践できれば何も怖いものは無い。『勇気は要らない』と締めくくった。
■3時限目 菊野克紀先生
最後に登場したのは、巌流島の絶対エースにして、テコンドーの大会を優勝という離れ業をやってのけた菊野克紀選手。
『さっきシュレックさんがた～っぷり話してくれたので、僕の話す事は無くなりました！(笑) 僕の言いたい事をたっぷり言ってくれたので、僕の話はスパッと行きます！』
と切り出すと、『人間万事塞翁が馬（じんかんばんじさいおうがうま）』という中国のことわざを例に挙げ、その意味を「良い事は良い事であるとは限らない。悪い事が悪い事とは限らない」と解説した。
UFCでの敗戦を機にお金も尽きてとことん沈んでいた2年前に対し、現在は2年間無敗でテコンドーの大会も優勝し勢いに乗る。そのターニングポイントとなったのが、かつて所属していたジムからの独立であり、今はとにかく楽しくて当時のつらい出来事にも「感謝」をしていると言う。
良い事に「ありがとう」と言えばもっと良くなる。
悪い事に「ありがとう」と言えば良い事になる。
最後は子供たちに対し
『感謝は無限に出来る！感謝は無敵！！僕にとっての「勇気」は「感謝」です！感謝の達人になって下さい！！』
と力強く語り締めくくった。
授業終了後、主催者の吉村氏から「勇気の授業」は、法人向けのプログラムとして提供して行きたい、と今後の意向を示した。
菊野克紀のテコンドーでオリンピック出場を目指す取り組みは、成功すれば格闘技および「巌流島」や「勇気の授業」を世間一般に大きく響くコンテンツとして昇華させる可能性もあり、今後とも目が離せない。
更に大手の企業で福利厚生で「勇気の授業」を取り入れる話も実際に動き始めているとの事で、これから格闘家が社会に求められる世界の実現が期待される。
※電子書籍版は11月30日号に掲載されました。
※月額999円ファイトクラブで読む（クレジットカード、銀行振込対応）
[ファイトクラブ] 菊野克紀の転機！対無差別級コーチングの裏側
▼paypal電子書籍ジャーナル毎週_金曜！銀行振込み対応！999円ファイトクラブ会員主要記事読めます
※440円電子書籍e-bookで読む（カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応
※開くごとに毎回パスワードを入れる必要ありますが、資料PDFとして手元スマホやパソコンに永久保存が可能な電子書籍になりました。
※月額999円ファイトクラブで読む（クレジットカード、銀行振込対応）
[ファイトクラブ]2017正月に続きGW開催となった舞浜アンフィシアター5・6巌流島の賭け
▼[ファイトクラブ］5・6 巌流島 大会総括レポート 菊野克紀 無効試合もテーマはクリア！そして新たな課題とは？
▼paypal電子書籍ジャーナル毎週_金曜！銀行振込み対応！999円ファイトクラブ会員主要記事読めます
※440円電子書籍e-bookで読む（カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応
※開くごとに毎回パスワードを入れる必要ありますが、資料PDFとして手元スマホやパソコンに永久保存が可能な電子書籍になりました。
※月額999円ファイトクラブで読む（クレジットカード、銀行振込対応）
[ファイトクラブ] 4・15『勇気の授業』瀬戸信介 町田光 菊野克紀 の勇気と「神の手」の秘密