5月10日(水)柴田勝頼が負傷以来3度目となる日記の更新。例によって詳細な引用は避けるが、頭蓋骨を取り付ける手術は成功したとのこと。ただし麻酔が切れてからの痛みは、柴田をして「気が狂いそうになる」ほどだったそうで、想像しただけで身がすくむ。
ただし術後の経過は良好そうなので、まずは一安心。
改めて、プロレスラーの痛みへの忍耐力と強靱な肉体を見せつけられたといえる。
柴田勝頼REAL TALK
http://dx-sp.gsj.bz/Diary.Index/objectList/?cid=10003
また、前日9日には新日プロの『LION’S GATE PROJECT5』が新宿fACEで開催された。
前回は当日券がない超満員札止めとなった人気興行、今回もは若干余裕があったものの、444人と満員の入り。「プロレス界の若手育成を目的にし、団体の枠を越えて、若手が挑戦できる環境を提供する新プロジェクト」として昨年2月に始まった『LION’S GATE PROJECT』もすっかり定着。すでに6月と7月の予定も発表されている。
全日本プロレスも同日『~GROWIN’ UP vol.2~』を開催しており、昭和のレジェンド興行が流行の一方で、若手主体興行も増えるのは健全なことだ。
第1試合は八木哲大のデビュー戦。野球歴14年、投手として進学校の苫小牧東⇒日体大へ進んだ野球エリートだったが、3年時に肩を痛めた経歴をもつ苦労人。アマ格闘技10冠の岡をして「こんなにキツいのかと思った」新日プロの過激な練習を経てのリングで、結果は川人の逆エビに屈するホロ苦いもの。とはいえ、ジャンプ力や強靱なバネには「おっ」と思わせるものがあるのは流石といえる。今後も注目していきたい。
第2試合はエル・デスペラードが観客の「翔太」コールを真似ておちょくる余裕で海野を一蹴。
第3試合はK-DOJOからダイナソー拓真、FREEDOMSから杉浦透が参加。KFCタッグ王者で入場時から椅子を手にいきり立つ杉浦と、尻尾を攻撃されると反則になるダイナソーの異色タッグ。天山へのヘッドバッドで自ら額を割った杉浦に客席もヒートアップ。天山、タイガーも高評価で、次戦参加決定のダイナソー同様の継続参戦の可能性も感じさせた。
ダイナソー拓真Twitter
https://twitter.com/kyouryu_T
杉浦透Twitter
https://twitter.com/sugiuraman_106
第4試合は、8・12に初の後楽園ホール進出が決定しているHEAT-UPから兼平大介が参戦。総合と柔術がバックボーンの実力者で、「憧れの新日」のリングでYOSHI-HASHIと12分を超える熱戦。試合後、「いい刺激になった」とYOSHI-HASHIが労をねぎらうほどの頑張りが光った。
セミファイナルはK-DOJOの吉田が、前回のアピールが実現する形で小島とのシングルマッチ。頑張りが評価され、次戦では小島と組んでのメーン登場が発表された。
吉田綾斗Twitter
https://twitter.com/ayato_kdojo
メーンでは、岡・北村が、永田、中西と対戦するアマレス出身同士のタッグ戦。最近は思うように動けていない中西をカバーする永田のキレが光った。フィニッシュは、中西がコーナーに上がるのにもたついて失笑が漏れたイーストゴールドからの、永田によるバックドロップホールド。
試合後は、永田の差し出した手を岡が拒否すると、北村の手を永田が「ゼア」で交わすやり取りで客席を沸かせた。
総じて、試合数は少ないもののチケット代に見合った興行と感じた。席数が少ないので選手が間近で迫力満点。本間、柴田、飯塚を負傷で欠きながらも、マッチメークに支障をきたさない層の厚い新日プロ。他団体との交流がない現状、普段は観ることのない選手に触れる機会でもある。
ただ、あえて苦言を呈するとすれば、最近は第1試合で組まれてもおかしくない、岡・北村組と中西・永田組がメーンだったところか。興行としての歩留まりを考えて、名のあるベテランを起用したいのかもしれないが、全試合を通して最も声援が多かったのは岡だったはず。
永年の酷使からくるのだろう、観るからに動きが重い中西の頑張りを同世代としては応援したい気持ちもあるが、岡、北村のアマレスの猛者の壁になるのは観ていて辛い。
最後のマイクにしても、観客は永田による「いい話」で締められるより、ヤングライオンの熱を感じたいのではないかと感じられた。
内容に関しては、昇り調子で余裕のある今こそ実験的な試合をやってみてはどうか。
かつてI・Y編集長が「前の方では勝負論のある試合をやってみればいい」と提言してらしたが、『LION’S GATE』なら実現可能に思う。
もちろん無制限に試合をやれば怪我の危険性もある。「ガチッと技が決まったら即試合を止める」とか「上半身への打撃禁止」とか制限は必要だろう。
「プロレスラー最強幻想世代」による「格闘技におけるプロレス復権」への妄想と嗤われるかもしれないが、怪我の続出によって安全性が問われる今、「エンタメ」と「勝負論」のキッチリした分離の為にも必要なことに感じる。
プロレスリングFREEDOMS
http://pw-freedoms.co.jp
プロレスリングHEAT-UP
http://heat-up.biz
KAIENTAI-DOJO(現2AW)
2AW
■ 新日本プロレス LION’S GATE PROJECT5
日時:5月9日(火) 18:00開場 19:00開始
会場:東京・新宿FACE 観衆:444人(満員)
<第1試合 15分1本勝負 八木哲大デビュー戦>
〇川人拓来
5分07秒 逆エビ固め
●八木哲大
<第2試合 15分1本勝負>
●海野翔太
9分12秒 ギターラ・デ・アンヘル⇒体固め
〇エル・デスペラード
<第3試合 20分1本勝負>
〇天山広吉 タイガーマスク
12分40秒 アナコンダバイス
●ダイナソー拓真 杉浦透
<第4試合 30分1本勝負>
〇YOSHI-HASHI
12分23秒 バタフライロック
●兼平大介
<第5試合 30分1本勝負>
〇小島聡
10分35秒 ラリアット⇒体固め
●吉田綾斗
<第6試合 30分1本勝負>
中西学 〇永田裕志
13分38秒 バックドロップホールド
岡倫之 ●北村克哉
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“IWGP USヘビー級王座”新設がアナウンス!
(c)新日本プロレス
7月のロサンゼルス大会を前に“IWGP USヘビー級王座”の新設がアナウンス! ROHのリング上でベルトがお披露目!!より
だ、だ、大丈夫なのか? 新日執行部躓きの始まり・・・。
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