週刊マット界舞台裏’10年4月15日号

 06年秋以降、『ファイト』、『ゴング』だけでなくプロレス専門紙といえる扱いをしてきた『レジャーニューズ』や『内外タイムス』(リアルスポーツ)も休刊になったのは周知の通り。
 各スポーツ紙もほとんどプロレスを報道しなくなった現在、実質、紙媒体は『週刊プロレス』と『東京スポーツ』の2誌(紙)になってしまったが、首都圏で行われるメジャー団体のビッグマッチで見かける記者、カメラマンの数はざっと25〜30人はいる。
 ハッキリ言って、不人気といわれている昨今のプロ野球チームの試合を上回るときさえある。ひょっとして、団体から雇われた“サクラ”がこの中にまぎれ込んでいるのか!? いや、そんなはずはない。そこにはある事情が潜んでいる! マット界の七不思議の1つと言ってもいい、媒体は減っているのに、会場で見かける記者が減らない理由について、鋭いメスを入れよう!
 今年2〜3月に行われた新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアのメジャー3団体のビッグマッチは総崩れ。昨年は両国国技館に初進出して超満員にしてみせたドラゴンゲートですら、今年の両国大会は客入りに苦戦した。
 一部で「ファンのプロレス離れに歯止めが利かなくなっている」とも言われている中、ある新日本プロレス元幹部は「それは本来、マット界の盟主であらなければならない新日プロが経営悪化で守りの姿勢に入ったため」と指摘!
 「もう大きなスポンサーは付かないでしょ?」
 「他人のフンドシで相撲を取るな、って」
 「誰が決して安くない入場料を支払ってまで○○と××のタイトルマッチを観に来るんですか」
 かなり辛らつな言葉がポンポン飛び出したが、「このままでは東京ドームはもちろん、両国国技館でも興行を打てなくなる」と警鐘を鳴らした元幹部の話に、耳を傾けてみる価値は十分ある。 ここはタブー制約のない『舞台裏』だからこそ、強烈な発言の数々を一切の伏字なしでズバリ一挙掲載する。業界関係者や情報サイト主宰者には必読号であろう。
 最近、日本でも自分が同性愛者であることを、自らブログなどで告白する著名人が増えつつあるが、ひと昔前にはなかなか考えずらいことだった。90年代のインディープロレスファンなら誰でも知っている、あの“変なガイジン”もそれをカミングアウトするべきかどうかで真剣に悩んでいた。
 「みんなが陰でオレのことをとやかく言っていることも、日本のマスコミがオレについて何を一番書きたがっているかも知っている。それはオレがゲイであることだろ?」
 結局、彼は決心がつく前に他界してしまったが、それは悩み相談を受けた『週刊ファイト』編集長(当時)の井上譲二氏から「公言しても何のメリットもない」とアドバイスされたからでもあった。そこで追悼の意を込めて、愛すべき“変なガイジン”だった彼が、自分は同性愛者だと打ち明けるべきか葛藤した苦悩の日々を紹介しよう。 メディアはなんでも知りえた情報を書けばいいというものではない。気配りの判断がよくわかる貴重なドキュメントでもある。
 今週の『マット界舞台裏アーカイブス2009』では、地道な取材の成果の真髄に触れることが出来よう。「マット界舞台裏に書かれてあることは“飛ばし”ばかり」としたり顔で言っている連中は、この号を読めばいかに普段マット界舞台裏をちゃんと読んでいないか分かるはずだ。  なにせ100年に一度の大不況と言われているいま、3大メジャー団体のトップであるヘビー級王者の年収を詳細に調べ上げ、具体的な金額まで明らかにしている媒体がほかにあるだろうか?  プロ野球やJリーグなど、メジャースポーツ選手の年収はずいぶんと前から公になっているのに、いまだに謎のベールに包まれているプロレスラーの年収。プロレスファンならば興味がないとは言わせない!
 今号のファイト!ミルホンネット編集部担当ページは、ガッツワールド4.4北千住1010ミニシアター大会の、宇宙で最長かつ"最狂"を誇る詳細レポートから。いや、そんな大仰な表現でしか説明できないレポートが入稿した。なぜにシングル王座を決めるトーナメント日程途中の、しかも客入りが芳しくなかったスモールショーを、フリーライター征木大智&音楽写真師BIG板井のコンビはここまで執拗にルポタージュするのか。そのミステリーは、迷わず買って読むしかそこに道はない。
 当初出場予定であったダイスケが、3月20日に行われた『鬼神道リターンズ3』での藤田峰雄戦にて右足を負傷。欠場となり、代打として後輩の吉野達彦を指名。さらにもう一人の出場予定であったマスクド・ミステリーが体調不良の為出場を辞退と、非常事態に陥った弱小プロモーションの命運やいかに。しかし、こういう時こそドラマが生まれ、団体の力量が試されるものだ。
 学生プロレスの伝統を受け継ぐガッツ名物の当日の実況&解説コンビは、ミスター雁之助&マグナム野毛の「特別バージョン」が実現。泉井弘之助が所用により休みになったことに加えて、雁之助はGWC認定シングル王座実行委員会・会長を務めている。
 デビルワールド総帥梁平和から「負けたら即引退」を告げられている山本SANが、あろうことか"グランドクロス200"まで披露した角刈海坊主に"山本SANドライバー"を叩きつけてトーナメントの台風の目に躍り出る。
 メインイベントでは、吉野達彦が難敵デビル・インベーダーを下しての金星に北千住の観客が歓喜する。閉めは、横浜銀蝿の翔さんの音頭で「ガッツル!ガッツル!」が行われるとは・・・正直、この長編ドキュメントを採用して良かったと感じた編集部であった。
 ガッツの世界を知らない貴方にこそ読んでほしい!
 海外情報局は、今号もワイド仕様かつ、他誌が取り上げていない情報ばかりを凝縮してある。『UFC112 INVINCIBLE』の直前情報にはヒクソン・グレイシーの再来と称されるデミアン・マイアのことや、レジェンド対決となるヘンゾ・グレイシーvs.マット・ヒューズ戦が解説されている。
 あるいは、定期購読者には繰り返すまでもないが、日本のメディアでパウロ・フィリオの話題をこれだけ執拗に追いかけているのはないと思われる。他誌にはない領域に特色を持つのは差別化の意味からも奨励されることだ。
 同じ理由から、第三の格闘技団体ベラトールについても詳細してある。定期購読の価値の提供には神経質なまでに配慮しているからだ。
 プロレスの海外情報にしても、週プロなどもフォローしないTNA情報が満載である。カオス状態のTNA(トータル・ノンストップ・アクション)を喜ぶマニアたちは中毒になること間違いなしなのだ。
 バックナンバーも売上急上昇! この機会に是非ダウンロードしてお読みください。

<今週の見出し>
▼媒体は減っているのに、会場で見かける記者が減らない事情
▼新日プロ元幹部が「このままでは両国でも興行が打てなくなる!」と警鐘を鳴らす
▼同性愛者であることをカミングアウトするべきか相談した“変なガイジン”
<アーカイブス2009>
▼100年に一度の大不況のいま、3大メジャーヘビー級王者の年収は?
<ファイト!ミルホンネット編集部>
▼「GUTSる事が俺等の勲章」征木大智&音楽写真師BIG板井
4・4ガッツワールドvol.40北千住1010ミニシアター大会誌上再現
▼タブー続出企画<海外情報局vol.32>
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・月曜TV戦争はまだまだ続く?Beautiful Peopleの色気路線桜満開

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新日プロ元幹部が鳴らした警鐘に迫る!

週刊マット界舞台裏'10年4月15日号

商品コード inouejojiz170

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