今週の「マット界舞台裏」は、新日プロ元幹部が鳴らした警鐘に迫る!

10.04.15BUTAIURA.jpg 今年に入って行われた2・14新日本プロレス両国国技館、2・28プロレスリング・ノア日本武道館、3・21全日本プロレス両国国技館のメジャー3団体のビッグマッチは、どの大会も超満員の観客を動員することが出来ず総崩れ。昨年は両国国技館に初進出して超満員にしてみせたドラゴンゲートですら、今年の両国大会は客入りに苦戦した。
 満員に出来るのはせいぜい後楽園ホール規模の会場。その結果、ビッグマッチが後楽園ホールというケースも増えてきた。これではメジャーもインディーもない。
 だから一部では「ファンのプロレス離れに歯止めが利かなくなっている」とも言われている。
 そんな中、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者に向かって、ある新日本プロレス元幹部が「ファンのプロレス離れに歯止めが利かなくなっているのは、本来、マット界の盟主であらなければならない新日プロが経営悪化で守りの姿勢に入ったためだよ」と指摘したという。
 これはなかなか興味深いということで、井上記者がその元幹部の話を聞いてみると・・・
 「もう大きなスポンサーは付かないでしょ?」
 「今の新日プロの興行には○○○と×××が欠けているんですよ」
 「他人のフンドシで相撲を取るな、って」
 といった具合に、なかなか辛らつな言葉が飛び出した。専門誌やスポーツ紙だったら団体側に配慮して全部カットするだろうし、こういった人物がネットなどに安易に情報を書き込むようなことはない。
 つまり現在、井上記者が『マット界舞台裏』という有料媒体を持っていて、それを熱心なプロレスファンが購読するからこそ、敢えて元幹部は新日本プロレスに対して苦言を呈したのだ。
 そういった熱心なファンだけには、せめて「このままでは東京ドームはもちろん、両国国技館でも興行を打てなくなる」ということを分かってもらいたい。そういうファンにはきっと元幹部が鳴らした警鐘が聞こえるはずと信じて・・・
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 新日プロは5・3福岡国際センターでのビッグマッチのメーンイベントに、中邑真輔と真壁刀義のIWGPヘビー級選手権を持ってきた。
 元幹部はこのカードを見て「誰が決して安くない入場料を支払ってまで中邑と真壁のタイトルマッチを観に来るんですか」とバッサリ。
 確かに両者のシングルマッチは昨年8月のG1決勝、9月に神戸で行われたIWGP王者決定戦に続き、今度の福岡が3度目。この短期間のあいだに3度のシングルマッチはさすがに多い。
 同じようなことを思ったファンの方は、ぜひ今週の『マット界舞台裏』を読んでほしい。この元幹部は、ただいたずらに新日プロに対して苦言を呈しているわけではない。
 ちゃんと「いまこそこうするべきだ!」という妙案を提示している。
 いまのユークス路線がいいか、元幹部の考える路線がいいか、それは読者の方に決めてもらいたい。
週刊マット界舞台裏'10年4月15日号