無敵最強のシュート活字がここにある。渾身のルポタージュがDigital Remaster!!
【狼煙を上げる戦士達の叫び】総合格闘技業界の外敵ＵＦＣ、ボードック、ショータイムがＭＭＡバトル・フィールドに参戦。そしてネット情報戦を仕掛けられたＰＲＩＤＥの運命やいかに。さらには、ＵＦＣ躍進史の全容が明かされる。

【前文抜粋】
　新宿バルト９は５０００円の料金設定にも関わらず、満員御礼の大盛況だった。ＰＲＩＤＥ公式パブリック・ビューイング「バトｘシネ」は、後世に語り継がれるであろうラスベガスからの白熱の生中継を映画館の大画面で上映した。
　異種格闘技戦の原点「猪木アリ戦」は76年にさかのぼる。米国ではクローズド・サーキットと呼ばれたパブリック・ビューイングで、新日本プロレスと提携するニューヨークはＷＷＷＦの主催興行との二元中継が実現したものの、内容、動員数ともに赤字回となった記録がある。インターネット時代だからこその衛星放送中継への原点回帰はまた、ＰＲＩＤＥ史上屈指の興奮を異国でもプロデュースできたＤＳＥの手腕とともに、高く評価されてしかるべきだ。
　イベントに向けて世界最高峰の煽り映像で繰り返し使われていた米国侵攻のテーマは、「ケージ（金網）での闘いではなく、リング形式の王道こそがユニバースである」という覇権主義を謳う呪文が英語字幕で繰り返されたこと。実力のＰＲＩＤＥ、人気のＵＦＣという構図を強調すればするほど、残酷な結末が待ち受けている予感に打ち震えた者は少なくない。
　巨大な電光スクリーンからラウンドガールに至るまで日本仕様のステージ再現にこだわった「ＰＲＩＤＥ33」大会であるが、競技としてはネバタ州コミッション管轄ルールに従わざるを得ず、その敷居は高かったといえる。ミドル級で不動の絶対王者を続けていたヴァンダレイ・シウバの白銀のチャンピオンベルトが、米国五輪代表ダン・ヘンダーソンの手に渡った。
　これまで海外で手打ちのハウスショーをここまで見事に完遂できた団体や芸能事務所があっただろうか。ネタでしかない五木ひろしラスベガス公演の昔からドリカム進出まで、日本産のエンタテインメントが、本当の意味でショービジネスの本場で通用した例はラウドネスなど数少ない。私たち日本人が育て、応援してきた総合格闘技はしかし、ハリウッドの権威アカデミー賞受賞者ハリソン・フォードやブルース・リーと対決したチャック・ノリス、ニコラス・ケイジらリングサイドのＶＩＰ席から天井桟敷までをも魅了した。
　ただし、先立ってミルコ・クロコップの離脱を許し、ライト級王者の五味隆典がＵＦＣ連敗の伏兵ニック・ディアスに一本負け。ラスベガス記者会見でも身売り騒動をしつこく追及された榊原信行社長にとっては、天国と地獄を同時に味合うという、衝撃のグランド・フィナーレだったのかも知れない。

☆国際標準のリングが金網オクタゴンの牙城に挑む THRESHOLD
「俺たちはひとつに統一される。宇宙の果てで」（歌詞より）
ピーター・バラカンが「総合の繁栄は文明衰退の象徴」とＣＢＳドキュメントで酷評

☆カウント１０で立ち上がれ！ THE FIRE BURNS FOREVER
「一度はミスが許されていて、もう一度チャンスはあるけれど、もし失敗してズルををしようとしたら破滅が待っている」（ヨアヒム・カンス Vo）

☆サムライ戦士、魂の反逆者たち REBEL INSIDE
「プライドとエゴだらけの戦い/遠い昔に始まった旅/生涯の情熱と悲哀/心の中の反逆者」（歌詞より）

☆聖剣王ＤＳＥ威風堂々 LEGACY OF KINGS
「ＵＦＣによるＰＲＩＤＥ買収説は、プロレス流の因縁の抗争作りに成功し、未曾有の大躍進を遂げたズッファ社の拡大戦略を背景に広まった。実際ＵＦＣは、バス・ルッテン、クイントン"ランペイジ"ジャクソンらを擁してＰＰＶ旗揚げ大会を開催したものの、継続不能状態にあったＷＦＡを選手契約ごと買収している。
しかし、買収説なるものがプロパガンダとしてネット上を徘徊する頃には、ＵＦＣがＤＳＥを引き受ける理由は消えていた。ミルコ・クロコップの獲得に続いて、ノゲイラ兄弟やジョシュ・バーネットの去就に注目していただきたい」（本文から）
EliteＸＣがＰＲＩＤＥからの提案を却下、HERO'Sと提携交渉へ

☆北米大陸が総合格闘技に目覚めた NATURAL HIGH
「魂を解放し、プライドを棄てろ。私の夢に入り、汝のナチュラル・ハイを見い出せ。恐れるものはなにもない。汝はまもなく生まれ変わるのだから」（歌詞より）
UFC60「マット･ヒューズｖｓホイス・グレイシー」

☆闇の中の金言とは Dark Wings, Dark Words
「偶像は打ち砕かれ、われらのおとぎの国は崩壊した」（歌詞より）
バス・ルッテンらがＰＲＩＤＥ ＵＳＡの運営を再び徹底的に大批判

☆ＳＨＯＷＴＩＭＥ影の帝国 SHADOW EMPIRE
「金満プロデュース体制が墓場から蘇り、復活して私たちの鮮やかな夢を盗んでいく」（歌詞より）
エリートXCの地上波CBS放送、08年5月31日土曜夜に決定

☆ＰＲＩＤＥ解体は始まっている GENOCIDE
「崩壊、強大なバビロンよ、汝の力は衰えている/地獄の領域を超えたところに倒れ、私たちは生まれ変わる」（歌詞より）
07年3月15日DSE取締役会

☆総督の終点 TITAN
「闇にさえ、銀嶺がある。最後の旅のために列に並ぶ。ＰＲＩＤＥは貧乏くじを引いたのか」（歌詞より）
ＰＲＩＤＥ名義は存続、新組織社長は東海テレビから抜擢か!?

Chapter concept inspired by the music of HAMMERFALL
スウェーデンが誇る最強の鋼鉄戦士軍「ハンマーフォール」
10周年記念最新作『スレッショルド』発売中 marqueeAVALON MICP-10615 2600円