大田原友亮がルンピニーのランカー撃破!10・26SUK Phumpanmuang×TRIBELATEvol.41

 10月26日(土)東京・ディファ有明にて、Phumpanmuang事務局と株式会社TRIBELATEの合同興行「SUK Phumpanmuang×TRIBELATE vol.41」が開催された。
 今回の興行で、プロモーターとして尽力した立川KBAの伊藤博之氏に、プンパンムアンの試合とTRIBELATEの試合を、自身の観点から、感想と総括を述べてもらった。
Phumpanmuang
 ルンピニースタジアムのプロモーターである、プンパンムアン氏を招聘し、その名を冠とした興行がディファ有明という場所でできたこと、大変嬉しく思うと同時に、ルンピニーのランキング査定試合が出来たことは大変すばらしいことです。その中でも、ユウ・ウォーワンチャイ選手が現役ランカー選手相手に勝利し、外国人初となるバンタム級ランキング入りがほぼ確実視される結果を受けることができたのは、心を打たれるものがありました。このプンパンムアンルンピニー認定興行を毎年開催し、この興行で世界ナンバーワンスタジアムの権威と強さを広め、立ち技最強が何なのかを広めるために活動してまいります。
TRIBELATE
 連名団体の垣根を越えて、全国からご参加頂いた結果、ハイレベルな戦いが繰り広げられたと思います。中でも、九州から参戦して頂いた少年戦士たちの足腰の強さに驚きを感じました。練習時間の差から来るものではなく、土の上で思いっきり走れる環境が有る無しと自然環境の問題だと感じました。
全体を通じた感想
 試合内容のレベルが上がっていました。これも定期的に開催しているからだと思います。いい試合があっても、空席が目立つのは、どの団体でも同じです。ですが、内輪の発表会状態では、関係者が浮かばれません。この客が帰らないイベント等をこれから模索していかなければならないということを改めて痛感させられました。また、若手育成に尽力しているTRIBELATEという名の興行も広めていきたいと思っています。「チケットを売るから使う」これは興行主からすれば本基本のことで当たり前のことですが、だからといって、行儀が悪い、あいさつができない、問題を抱えて前のジムをやめた選手の起用の是非を考慮したルール作りが重要だと思いました。更なるレベルアップを図るには、このようなことは必要不可欠なんじゃないでしょうか。
■ SUK Phumpanmuang×TRIBELATE
日時:10月26日(土)
会場:ディファ有明
【全試合結果】
<第25試合 メインイベント SUK Phumpanmuangヘビー級王座決定戦 3分5R>
●天承山(ハイボルテージ)
 TKO 2R0:58
○ノーンバンク・ノーナクシン(タイ)
※ノーンバンクが新王者に就く
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 大会名にあるPhumpanmuang(以下プンパンムアン)は、ルンピニースタジアムのプロモーターの名前で、プンパンムアン氏の来日を記念して、プンパンムアン王座を創設。ヘビー級王座決定戦が行われた。遅咲きの王者・天承山(High Voltage)とノーンバンク・ノーナクシンとの間で行われた。ムエタイらしからぬ、ブラジリアンキックばりの変則ミドルを繰り出し、場内をどよめかす。ジャブを突きながら距離を取る天承山だが、徐々に圧力をかけていくノーンバンクに押され、ロープ際で背を向けたところにノーンバンクが強烈なヒジを天承山の頭上に落とし、勢い余って天承山がリングから落下してしまう。落下したによるダメージはなさそうだが、ダメージが深いのか、立ち上がれない天承山。これにレフェリーはダウンを宣告。そのまま立ち上がれずに10カウント。ノーンバンクがムエタイの真骨頂であるヒジで勝利を収め、初代王座に就くと共に、大会を締めた。
<第24試合 TRIBELATEキックルール クルーザー級タイトルマッチ 3分3R>
○学武(チームドラゴン/同級王者)
 KO 1R2:55 3ノックダウン
●OZAKI(B-FAMILY NEO)
※学武が王座防衛に成功
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 王者・学武に、激闘系ファイター・OZAKIが挑戦。距離を取るOZAKIに対し、前に出て距離を詰める学武。学武が右ハイでOZAKIからダウンを奪うと、立て続けに今度は右ヒザで2度目のダウンを奪う。明らかにダメージが深く、立つのがやっとの状態のOZAKIに、学武はOZAKIをロープに詰めてパンチ連打。OZAKIが崩れ落ちたところでレフェリーが割って入り、3度のダウンを奪って学武が勝利。王座防衛に成功した。
<第23試合 セミファイナル ルンピニースタジアム認定ランキング査定試合 バンタム級 3分5R>
○ユウ・ウォーワンチャイ(B-FAMILY NEO/UKFインターナショナルフライ級王者、元TRIBELATEフェザー級王者)
 判定3-0(49-47 49-47 50-48)
●ヨードニヨム・プンパンムアン(タイ/ルンピニースタジアム認定バンタム級9位)
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 大田原兄弟の兄・ユウ・ウォーワンチャイ(=大田原友亮)が、現役ルンピニーランカーであるヨードニヨム・プンパンムアン相手に、ルンピニースタジアムバンタム級のランキング査定試合に出場。勝てばランキング入りがほぼ確実となる。
 左右ローを打ちながらミドルと、下から崩しにかかり、蹴り中心のユウ。ヨードニヨムが放つミドルをキャッチする光景が何度も見受けられ、相手の動きがよく見えている様子が伺える。2Rになると、早々にヨードニヨムが左ミドルを打つと、ユウは左ハイを返す。ヨードニヨムはすかさず右ヒザを打つが、ユウはこれをキャッチしてコカす。最終Rになると、バックハンドブローからの左ミドル、左ハイと、ユウが手数で上回る。残り1分のところで、ユウは勝利を確信したのか、ほとんど手を出さずに流しに入り、そのままゴング。結果、判定でユウが勝利。ルンピニーのランキング入りをほぼ確実なものとした。
<第22試合 TRIBELATEキックルール スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R>
●加藤 洋介(チームドラゴン/TRIBELATEスーパーフライ級王者)
 判定3-0(30-27 29-27 30-26)
○トラ・ウォーワンチャイ(B-FAMILY NEO/挑戦者)
※トラが新王者に就く
 王者・加藤洋介に、大田原兄弟の弟・トラ・ウォーワンチャイ(=大田原虎仁)が挑戦。パンチの加藤に左ミドルのトラ。パンチvs蹴りの分かりやすい展開となる。2R開始早々、トラが左ミドルを連発。これにはたまらず後退してしまう加藤。トラの左ミドルを受け続ける加藤も右ミドルで応戦するが、3Rにトラがバックハンドブローでダウンを奪い、トラが判定で勝利。新王者に就いた。
<第21試合 61kg契約 3分5R>
●新垣 竣太(Top Fighter)
 TKO 2R1:06 右ヒジ
○チャイチョン・プンパンムアン(タイ)
※新垣は1Rに右ヒザでダウン1あり
<第20試合 TRIBELATEウェルター級王座決定戦 3分3R>
○阿部 雅俊(PCK連闘会/UKF日本スーパーウェルター級王者)
 TKO 2R1:09 左ヒザ
●TAKEDA(B-FAMILY NEO)
※阿部が新王者に就く TAKEDAは1Rにヒザでダウン1あり
 右ローと右前蹴りで、蹴り中心の阿部。TAKEDAは右ストレートを返していく。中盤に阿部がヒザでTAKEDAからダウンを奪う。2Rになると、ガンガン右ローを打つ阿部。右ストレートを返すTAKEDAだが、阿部の右ローを受け続けていくうちに、明らかに効いた表情を浮かべるTAKEDA。更に阿部はTAKEDAをロープに詰めて左ヒザを当て、倒れ込むTAKEDAにレフェリーが割って入り、阿部がTKOで勝利し、UKF王座に続き二冠王者となった。
<第19試合 ボクシングルール55kg契約 2分3R>
●志藤くん(アカデミア・アーザ)
 KO 3R1:36 左ボディ
○YOSHIKI(パワーオブドリーム)
<第18試合 フライ級 3分5R>
○岩尾 力(パワーオブドリーム)
 判定3-0(50-48 48-47 50-46)
●伊藤 勇真(キングムエ)
<第17試合 TRIBELATEライト級王座決定戦 3分3R>
○RYO.(TSKjapan)
 判定3-0(30-29 29-28 30-29)
●園田 顕悟(小比類巻道場)
 RYO.が左ミドルを打ったところに、園田が左フックを被せると、すかさずRYO.は右ローを返すという切り返しの早い展開に。左前蹴りから左フック、左ミドルと園田の手数が徐々に増していく。3Rになると、RYO.が首相撲からヒザをしつこく仕掛け、僅差でRYO.が判定で勝利。新王者に就いた。
<第16試合 Fight4u提供試合 72kg契約 3分3R MMAマッチ>
○平野 厚雄(ストライプル世田谷)
 TKO 1R0:45 マウントポジションからのパウンド連打
●赤間 和貴(B-FAMILY NEO)
 開始早々、平野がタックルを仕掛け、倒れ込む赤間にマウントを取り、パンチを連打し、レフェリーが割って入りストップ。平野が無傷の圧勝劇をやってのけた。
<第15試合 TRIBELATEバンタム級王座決定戦 3分3R>
○大西 譲(士魂村上塾)
 判定3-0(30-29 30-29 30-27)
●Mr.並木(TEAM生パパ)
※大西が新王者に就く
 小刻みに体を揺らし、ワンツーを中心に前に出る大西。対する並木は右ローと右ハイ。2Rになると、並木はジャブを突きながら右ロー。大西は右ローで応戦。3Rになると、大西は左右フックをガード越しにヒットさせ、パンチ主体の攻勢を取り、手数を増やしていく。結果、判定で大西が勝利し、新王者に就いた。
<第14試合 TRIBELATEミドル級王座決定戦 3分3R>
○日野 寛(キングジム/TRIBELATEミドル級暫定王者)
 KO 1R2:20 3ノックダウン
●宝山 力(新宿ジム)
※日野が正規王者に就く
 ミドル級王座決定戦は、王者であるさしこちゃん(ネクサスジム)が王座を返上した事により、空位となった。暫定王者である日野寛(キングジム)と宝山力(新宿ジム)との間で行われることとなった。左右フックと左ボディでガンガン攻める日野に、距離を取る宝山。距離を詰める日野は、左ボディから右ストレートで、宝山からダウンを奪うと、パンチのラッシュで2度目のダウンを奪う。勢いが止まらない日野は、残り1分を切ったところで左フックで宝山をマットに沈め、王座を獲得。日野は暫定王者であるため、この一戦で勝利した事により、事実上の王座統一となった。
<第13試合 56kg契約 3分2R>
○江川 優生(パワーオブドリーム)
 KO 1R1:25 左フック
●内山 ゆうた(MKSキックボクシングジム)
<第12試合 女子フライ級 2分3R>
△カノム・シッソー(team SO)
 1-0ドロー(29-29 29-28カノム 29-29)
△YUMIチャイモンコン・マンダトーン(萬田道場)
<第11試合 ボクシングルール 66kg契約 2分3R>
●濱道 亮太(リベルボクシングクラブ)
 KO 2R1:15 3ノックダウン
○岡田 裕太(B-FAMILY NEO)
<第10試合 TRIBELATEスーパーウェルター級 3分3R>
●鈴木 浩孝(優志館)
 TKO 2R2:59 首相撲からヒザ連打→レフェリーストップ
○金 直考(橋見塾)
<第9試合 TRIBELATEウェルター級 3分3R>
○真島 一馬(新宿ジム/元TRIBELATEウェルター級王者)
 判定3-0(30-27 30-27 29-28)
●天地 零(フリー)
<第8試合 ど素人マッチ 90秒2R>
△そのべ君の後輩(世田谷のヤンキー)
 0-0ドロー(三者共に18-18)
△ブラックパブ(REVIVALジム)
<第7試合 58kg契約 3分2R>
●マシンガン中屋敷 健治(フリー)
 KO 1R2:05 右フック
○Atsushi(小比類巻道場)
<第6試合 MMAルール 62kg契約 5分2R>
●風間 弘太郎(M16ムエタイスタイル)
 TKO 1R2:45 マウントポジションからのパウンド連打→レフェリーストップ
○宮内 拓哉(SONIC SQUAD)
<第5試合 ど素人マッチ 90秒2R 株式会社クリニカルトライアル社内対抗戦>
○窪田くん(新卒)
 判定3-0(20-18 20-17 20-18)
●橘田くん(人事部)
<第4試合 シルバーリーグMAX 2分3R>
●蛭田(B-FAMILY NEO)
 KO 1R1:56 右ヒジ
○島津 忠司(KICK BOX)
<第3試合 シルバーリーグ ライト級 2分2R>
○西田 信太郎(立川KBA)
 判定2-0(20-18 20-20 20-18)
●平野 洋士(PCK連闘会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)
<第2試合 MMAルール 5分2R>
○ダンコンバカヤロー(マルワジム)
 TKO 1R4:29 レフェリーストップ
●ENTRANCE正蔵(部屋コン)
<第1試合 60kg契約 3分3R>
●HORI(チームブラック)
 KO 3R2:05 3ノックダウン
○中里 康広(D-TRIBE)
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