浜田文子x華名SHIMMER史上に残る名勝負、“ゴジラヒロヨ” 松本大受け~『SHIMMER 50』

■『SHIMMER 50』
日時:10月27日(現地時間)
会場:アメリカ・イリノイ州バーウインクラブ
<4WAYマッチ 30分1本勝負>
クリスティーナ・フォン・エリーvs.水波綾vs.チェリーボムvs.カラミティ
○エリー
 8分2秒 片エビ固め
●チェリーボム
121027Shimmer50Mizunami.jpg
 アメリカ式の4WAYマッチは日本と違って1対1で行われ、残りの二人はコーナーで控え、リング内で戦っている選手とタッチすれば試合の権利が得られるという方式。水波はまず大型のカラミティと対峙。スピアーでカラミティの巨体を吹っ飛ばして豪快アピール。
 しかし、ピンチとなったカラミティはチェリーボムへタッチ。チェリーボムの攻撃を浴びるとさらにエリーにタッチされ、さらに防戦一方。エリーがトップロープへ上ったところで、強引にチェリーボムがタッチをかわし、ダウンしている水波にエルボーを打ち込む。それでも水波はコーナーに追い詰めてスピアーを決めると、ショルダーバスターからギロチンの連打へ。しかしその瞬間、チェリーボムのデスバレーにつかまり場外転落。その隙にエリーがチェリーボムを裏拳からのサイドバスターに決めて勝利をもぎ取った。
 水波は「日本の4WAYと違って1対1だったので戸惑いがありました。でも、今日一日だけで、アメリカに来てアピールの仕方とか、間の取り方とか勉強になりました。これを吸収して日本に持ち帰りたいです」と謙虚に語った。
<30分1本勝負>
○松本浩代
 8分14秒 体固め
●メラニー・クルーズ
121027Shimmer50Matsumoto.jpg
 松本が仰天登場でアメリカのファンを驚かせた。入場時、松本はゴジラのぬいぐるみをかぶって登場。館内は「ゴジラ」コール一色に包まれる。
 リングインコールでは一度マスクを脱いだものの、試合開始と同時にまたかぶりはじめ、火炎放射のポーズまで見せた。まずはタックル合戦となり、両者互角に。ならばと松本は東海道落としに持っていこうとするも、これは阻止される。そしてクルーズは旋回式のサイドバスター。さらにチョーク攻撃で追い詰める。しかしコーナーの攻撃で逆転すると、タックルへ。そして今度こそ持ち上げに成功し、ブロックバスター。そしてローリングエルボーからバックドロップを繰り出して貫禄の勝利をものにした。
 ゴジラのマスクについて「このSHIMMERでは個性のある選手がたくさんいる。自分もアピールするものをと思い、このマスクをかぶりました。相手も大型の選手だったし、負けないぞっていうシチュエーションを作りたかったので」とその変身理由を明らかにした。ファンにはおおむね好評だった“ゴジラヒロヨ”。
再登場はあるか??
<30分1本勝負>
○アテナ
 9分13秒 体固め
●中川ともか
121027Shimmer50Nakagawa.jpg
 アテナの登場と同時に、中川は背後から襲いかかり奇襲攻撃を仕掛け、そのまま場外戦へと移る。しかしその後、エプロン上の攻防ではアテナの攻撃を受け、中川は場外転落。そのまま至近距離からのトペコンヒーロを許してしまう。なんとかカウント18あたりでリングインすると、中川も反撃開始。まずは髪をつかんでヘアホイップ。そしてアテナの足をつかむと、レフェリーへめがけて放り投げる。
 さらにロープにアテナをもたれさせて全体重を浴びせかけるなどやりたい放題。この後グラウンドでのメキシカンストレッチを見せ追い込んでいくが、アテナも負けてはいない。トラースキックから延髄蹴りを見せ、さらにはバク転式のドロップキックを食らってズルズルと後退していく。それでもトップロープに上ったアテナに対して、雪崩式ブレーンバスターでやり返す。そしてレッグラリアットからのフィッシャーマンで勝負をかけたがカウント2。今度はロープに振るがブーメラン式に切り返され、スイングDDTの餌食に。最後はトップロープから一回転しての変形スタナーを決められ、フォールを奪われた。
<30分1本勝負>
○浜田文子
 17分31秒 エビ固め
●華名
121027Shimmer50AyakoKana.jpg
 現在、WAVEマットでタッグを組む浜田文子と華名がSHIMMERマットで対決という超豪華カードが組まれた。両者が入場すると、「浜田」コールと「華名」コールが交差する。
 まずは文子が頭突きの連打からローキックを背中に打ち込むが、2発目をキャッチした華名は右足を取ってのアンクルホールドへ。その後スタンディングの展開となり両者の打撃戦は一歩も引かない展開となる。華名はローキックを何連発も文子に決めていくが、これを文子はニールキックで切り返す。ならばと華名もトップロープへ上るが、これも雪崩式ブレーンバスターで返していく。華名も即座にハイキックで反撃するも、連打を狙ったところグラウンドに切り返され、ヒールホールドの餌食に。再びスタンディングの展開となるが、文子の蹴りを今度は華名がキャッチしてスタンディングのヒールホールドに移行。さらには投げっぱなしのジャーマンに切って落とした。しかし立ち上がった文子はジャーマンスープレックスでお返し。
 カウント2で返した華名は体を反転させて文子の右腕を取り、V1アームロックに決める。ロープに逃れた文子にローキックを容赦なく打ち込む華名だが、攻守を入れ替えられ、逆にハイキックを浴びて場外転落。
 その後エプロン上での攻防が続くも、文子がこの場所で浜ちゃんカッターを慣行。さらにケブラーダを決めると、館内の興奮は最高潮に。
 両者がリング内に生還すると、文子はすかさずミサイルキック弾。さらにローキックで畳み掛けるが華名も張り手からロシアンフック、裏拳と打撃攻撃を次々と打ち、反撃に入る。しかし文子もトラースキックでやり返すとこれまで休むことなく動き回っていた両者がついにダウン。「HAMADA」コールと「華名」コールが大交差するなか、ともにカウント9ぎりぎりで立ち上がる。
 立ち上がりざま、ともにドロップキックを放ち、相打ちとなる。再度両者はドロップキックを試みるがこれもまた相打ちに。ならばと文子はチョップ攻撃を狙うが華名はその腕をつかみ、1回転しての腕ひしぎへ。そして永田式アームバーへ移行し、文子の右腕を破壊にかかる。しかしこれをロープに逃れた文子はライガーボムでやり返す。文子は2トラースキックを狙うが華名はロシアンフックで迎撃。すると文子もニールキックで打ち返し、お互いに譲らず。張り手合戦からソバットを決めた華名に対して文子もスピンキックを顔面にヒットさせる。ここで勝機を見出した文子がAPクロスをついに繰り出すと、とうとう華名が返すことはできず。大消耗戦の幕が閉じた。
 試合後、観客の拍手はいつまでも鳴り止まない。その中ですべてを出し切った二人はたちあがることができず、ともに大の字状態。しばらくしてようやくともに起き上がると、リング上で抱擁する。文子の言葉にうなずく華名。
 その眼は涙ぐんでいるように見えた。その光景をアメリカのファンは「HAMADA」コール、「華名」コールで包みこんだ。SHIMMER史上に残る名勝負はラストまで名場面だった。
華名は「日本以外の国で文子さんと試合できるなんて思ってもいなかったから当たれたことが本当にうれしい。(試合内容については)今日はお客さんの反応が答えかな…と思います。今回、まだ2試合しかしていないけど、この遠征で新しい華名を見せることができたかなと思います」
と振り返った。
 日本スタイルのレベルの高さをアメリカで証明した華名と文子、この名勝負はいつまでもSHIMMERの歴史に残るだろう。
【その他の試合結果】
<30分1本勝負>
○ケリースケーター
 9分17秒、ケリー・オア・デッド
●桜花由美
写真提供 RINGSTARS
大会の全容と詳細は、マット界舞台裏11月8日号武藤野望IGF不穏性格悪佐山催眠高円寺祭A小林V7GRABAKA2に収録されました。お楽しみください。
『SHIMMER 49』桜花由美和服姿と日本国旗、松本浩代ねじり鉢巻に法被
週刊マット界舞台裏’11年10月27日号WWS事件猪木妄言最強T女子祭フラッシュトーナメント
別冊ミルホンネット 女子オールスター仙女Flashトーナメント徹底検証☆スターバックSMASH
別冊ミルホンネット ブル中野『女帝』戴冠堀田祐美子栗原あゆみREINA拡張策 アイスリボン
マット界舞台裏1月19日号Archive厳選集5 女帝ブル中野感動の引退/年末年始総括
マット界舞台裏7月26日号藤田妄言WAVE波女宍倉退職シナWWE大仁田賛+修斗宇野堀口