さる10月13日から17日(11時-19時)までの間、京都市左京区の国際交流会館において同市区在住の書画家で高名なブルース・リー研究家としても知られる王石明氏(51)によるイベントが開催された。
自費を投じて周りの協力者によるイベントは、入場料を取らずにたびたび開催されているとのこと。とかくブルース・リーに関する世界中の書籍やポスター、絵画、レコードなどがあまりにも目まぐるしいほどに飾られており、ゆかりの逸品は特に来場者には目を引いたであろう。
16日13時半から(15時半に終了と相成った)の『ブルース・リー怒りの鉄拳』で共演したブルース・リーを背負い投げで投げた俳優・勝村淳氏も招かれ、彼が中心となった7名の必殺のコメンテイターによるスペシャル・トークライブは当イベントの白眉となりえた。
ブルース・リー、マニアにとっては生きた伝説ともいえる勝村氏は「リーは素晴らしいスポーツマン、アスリートで腹筋が見事なほどにきれいに割れていて本当にすごいと思った。何よりも彼は俳優の域を超越した人物だ」と語ってくれた。
ブルース・リーの映画に出演が決まったのは、これまでもいくつかのブルース・リー関連書物でも記されているように、ブルースが座唐市俳優・勝新太郎の殺陣に大いに惚れ込み共演を依頼したが辞退されたので、それならば一番弟子の勝村氏の出演をという流れになった模様。
「ブルース・リーは何よりも表現力のすごさをたたえたい」
「日本のスタイルと違ってあちらのスタイルは実際に打撃を相手の体に当てていた」と、さりげなくも金言がよどみなく披露される。
「当時はあちら(香港)に仕事をしに行ったという感覚でしかなかったが、こんな伝説の俳優になるんだったらもっと仲良くしておけばよかった。今頃はロールスロイスに乗っていたかもしれない」と冗談めかして語り、茶目気のある一面も同時に披露してくれた。
特に来場者に印象に残った氏の一言は「後日、何かの折に会った時にミスター・カツムラ、もう一度ハリウッドで一緒に仕事をしようよ」。あのリーが私の立ち回りを認めてくれている! 共演は叶わぬままとなったがこの言葉は何よりも氏の心の財産となったことであろう。
パネル参加者は勝村淳氏、オロナミンのホーロー看板でもおなじみ一世を風靡した、我らが昆ちゃんこと喜劇俳優、大村昆氏の息子・純治氏はかつてブルース・リーを特集した木曜スペッシャルにも出演。あなたは覚えていますか・・・
勝村淳氏公認のHPは必見です。
トークライブではブルース・リーの映画で何が好きですかという司会者からの問いがあった。それはビートルズのアルバム、エルビス・プレスリー(熱狂的なプロレス、空手愛好家であったのはつとに知られている。『ジス・イズ・エルビス』という伝記映画にはベニー”ザ・ジェット”ユキーデなどの著名プロ空手家が少々映っている)の1950、60、70年代、プロレスのアントニオ猪木の全盛期の名勝負などの如く、マニアにとってシンプルであるが興味深くかつ奥深いテーマであろう・・・
コメンテーターのなかで特に興味深い回答をしてくれたのは武道家でもある『最強格闘技図鑑』(ぶんか社)やブルース・リー関連書物の著者、訳者でもあるライターの松宮康生である。
なお、松宮康生の著作は愛好家にとっては読みやすくかつマニアックな内容となっており全て必読であろう。
あえてブルース・リーの「死亡遊戯」を含む5作を選ばれずに、なんと「グリーンホーネット」を選ばれた。(ちなみに「死亡遊戯」の後の「死亡の塔」は誰もが枠外と思うのかもしれない。)
「映画の中だけではなく実際の生活の中でのトレーニング、彼の残した資料、著作、哲学など、それぞれの探究心多くのファンを引き付ける」。
その発言はどっぷり浸かった愛好家にも我が意をを得たりの思いは同じであろう。
「グリーンホーネットをリアルタイムで観た視聴者が思ったであろう。今まで見たことがない、アクションをさらに超えたアクション。自分の動きがどのように映えているか計算しつくされておりとにかく衝撃的だった」
「達人と呼ばれる方は、動きがきれいで洗練されている」と氏は語る。
氏の新作の発表も待ち遠しいもの、ぜひ期待している。
王石明氏は「14歳の時、初めて見た時目力を感じた。感動したのちブルース・リーの内面性にも魅せられ、いまだにこうして・・・その思いは続いたままです」と語った。
展示されているアクションの写真をみて「本当にどれもがピタッときまっているのは本当に素晴らしいです」と、来場者をもてなす氏が述べたりされてブルース・リー熱を皆と共有もされる。
王石明氏のブルース・リーに対しての情熱、想いは同好の士は敬意を払うに値するものであり、真に誇りに思うべきことであろう。
世界中の人々を魅了したブルース・リー
本物はいつまでも語り続かれなくてはならない・・
また総合格闘技の概念はまずブルース・リーありき、それもあえて記しておきたい。
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眞鍋嶽山 眞傳 詠春拳教本 第1号
ブルース・リーをもっと世に問うてみせたい~生誕70周年記念イベントIn Kyoto
☆, キック&武道
松宮康生, 眞鍋嶽山