今週の「マット界舞台裏」は新日プロVSノアにどれほどの効果があるかに迫る!

09.06.18BUTAIURA.jpg 全プロレスファンに衝撃が走ったノアの社長、三沢光晴さん急逝のニュース。いまだに信じられないファンも多いと思うが、14日に発売されたスポーツ紙ではほとんどが一面で報じ、夜にはノアが福岡・博多スターレーン大会で行った黙祷、さらにライバル団体の新日本プロレスが東京・後楽園ホール大会で行った黙祷の模様まで放送するニュース番組もあった。
 改めて三沢光晴というプロレスラーが、いかに偉大だったかが分かる出来事だが、まさか週末にそんなことが起こるなんて微塵にも思っていない先週の金曜日に発売された、今週の『マット界舞台裏』では奇しくもノアについて書かれた記事がある。
 今週、井上穣二記者が書いた記事は新日本プロレスとノア、両メジャー団体の交流戦がどれほどの効果が表れているかを分析したもの。これまで『マット界舞台裏』では、何度となく新日プロとノアの交流について記事にしてきた。
 今年1月4日の新日プロ東京ドームに三沢さんや秋山準らノアの主力選手が参戦することが発表されたときには、急激にチケットの売り上げが伸びた。当初「失敗するのでは?」と思われていた1・4ドームもノア効果により、1月1日号には「その先に見えてくるのはオールスター戦か?」というような記事が掲載されるまでに盛り上がった。
 1・4ドーム以降では、ノアの5・6日本武道館大会や新日プロ6・20大阪府立メイン競技場で新日プロVSノアの試合がいくつか組まれたが、そこから井上記者なりに掴んだ“交流戦の効果”を分析している。
 やはりメジャー団体同士の対抗戦というのはいつの時代においても強い。ひとたび魅力的なカードが組まれれば、いくら経済不況だろうが、プロレス人気の低迷といわれようが、チケットの売れ行きには敏感に反応するものだ。
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 ただ両メジャー団体が直接的に絡むだけにデリケートな部分が多く、5月21日号では「好カード実現へは無理をしない方針」という、ファンには残念な情報もお伝えした。
 その上、現在のノアは社長の急死という非常事態に襲われてしまっているため、この先交流戦がどうなるか分からない状況。だが、今週号で井上記者が書いた「この先、新日プロとノアの交流戦が○○○○なら、大幅な収益アップも期待できるのでは?」という分析をぜひ読んでいただきたい。
 三沢さんは志半ばにして亡くなられたが、ノアが三沢さんの意思を継いでこの先復活していくためには、新日プロとの交流は大きな武器になるはず。新日プロとてプロレス界のことを考えれば、協力はやぶさかではないだろう。いまこそ悲しみに暮れているプロレス界を盛り上げるため、両メジャー団体が協力するときかもしれない。
 ただし三沢VS中邑、三沢VS棚橋、三沢VS中西といった魅力的なシングル初対決や、30分時間切れ引き分けに終わっている三沢VS蝶野の決着戦がもう見られないのは、残念でならない・・・
週刊マット界舞台裏'09年6月18日号