今週の「マット界舞台裏」は、プロレスメディアがこぞって「歴史的不入り」とかき立てるプロレスEXPOの裏側に迫る!

08.11.06BUTAIURA.jpg 当サイトのアクセス解析を見てみると、「10・24&25の第1回プロレスEXPOが中止に!?」という記事と「リキシやセイビンらが急遽欠場。それでも“プロレス界活性化”のためプロレスEXPOを開催するというのか?」という記事が、かなりのアクセス数であることが分かった。つまり多くのプロレスファンが、「プロレスEXPO」になんらかの興味を持っているわけだ。
 そもそもプロレスEXPOはフリーバーズインターナショナル・ジャパンなる謎の集団が、突然開催を発表したもので、このプロレス不況が叫ばれる昨今に、両国国技館を2日間も押さえて3大会やってしまおうという、無謀としか思えない謎のイベントだった。
 一体どんなことをやるのだろう・・・それだけ大きな規模でやるのならプロレスオールスター戦か? はたまたマンガの「プロレススターウォーズ」を地でいく日米プロレス戦争か? 当初はあまりにも謎だらけだったこともあって、どんどん妄想が膨らんでいった。
 ところが時が経つにつれ、少しずつ明らかになっていったEXPOの概要はどうも想像していたものとは違っていた。「プロレス界の活性化」を大テーマに掲げたEXPOだが、いきなり両国からほど近い日本武道館で行われるノアのビッグマッチとバッティングしてしまい、興行戦争状態に。さらに新日本プロレスも全日本プロレスもEXPOが行われる日は、すでに地方興行が決まっており参加は不可能。
 日本から出場するのは、EXPOの“窓口”となったファースト・オン・ステージがブッキングしたZERO・1MAXの選手がほとんど。外人選手はTNAから何人かトップクラスの選手が参加するものの、ほとんどが無名の選手だった。
 これはZERO・1の両国大会か? はたまたPREMIUMの特別版か? という雰囲気になってきてしまい、一気にトーンダウン。だが、「本当にこのメンツで両国で3大会もやるのかよ」という疑問というか、逆に興味が沸いてきたファンも多かっただろう。
 その興味心をくすぐるように「マット界舞台裏」ではEXPOの裏事情を何度となく取り上げてきた。専門誌やスポーツ紙はほとんど取り上げないというか、相手にもしていない感じ。それだけに表に出る情報が少なかったのがEXPOの特徴だった。
 しかし、そういうネタこそ「週刊ファイト」の元編集長である井上譲二記者が、もっとも得意にしている部分である! どこにも出ていないEXPOネタが書かれた号は、実際売り上げもよかった。
 主催者側としては、大会開催前にネガティブな記事を書かれるのはいい気はしないだろうが、ろくすっぽ取り上げないよりは、少しでもファンに興味を持ってもらうようにネタを提供したほうがいいだろう。それに、そもそもこの大会は突っ込みどころが満載なのだから、仕方あるまい。
 そして迎えた当日、ある程度予想はしていたが、実際の客入りはかなり厳しいものだった。さすがに主催者サイドも「大会前にネガティブな記事が出たからお客が来なかった!」と言う気も起こらないだろう。そんなレベルではないくらい客席は閑散としていた。
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 主催者サイドが観客数を「未発表」とあえて伏せたのに、どのマスコミも「プロレスEXPO、両国史上最低の動員!」と書き立てたのだから驚いた。いままでほとんどEXPOのことを取り上げなかったのに、閑散とした国技館を見て嬉々としてネタにしているのだ。
 本来、興行の不入りや水増し発表を暴くというのは、“プロレス報道のタブー”だったはずだ。まったく弱者いじめの体質は何年経っても変わっていないものだ。だったら新日本プロレスやノアのビッグマッチが不入りに終わったときは、同じように書くのが筋だろう。少なくとも「マット界舞台裏」では新日だろうがノアだろうが、もちろんEXPOのような謎のイベントだろうが、観客が入っていないのなら「○○大会は観客動員が伸び悩んだ」と書いてきている。
 そこで今週号では“EXPOウォッチャー”のプロレスファンに、観客不入り報道の裏で表に出ることがなかったプロレスEXPOの深イイ話をお届けしよう!
 なにもEXPOは日本のプロレス史に「両国史上最低の動員」という汚点を残しただけではないのだ。フリーバーズインターナショナル・ジャパンが本気でプロレスの復興を訴え、一生懸命開催までこぎつけた大会だっただけに、実にいい話もあったりする。ぜひ読んでいただきたい。
 このほかにも、読売テレビがノアの放映打ち切りを決めたいま、テレビ朝日の「ワールドプロレスリング」だって危ない状況だという話題や、“セレブ金六”こと浅野金六社長が手掛けているIWAジャパンの存続率は200%と言い切っていいという話題も。1年前のマット界舞台裏を振り返る「マット界舞台裏アーカイブス2007」も読み応え十分! 是非ダウンロードしてお読みください。
title=”週刊マット界舞台裏'08年11月06日号 [inouejojiz095.krm] – 250円 : 武道・プロレス・格闘技 ファイト!ミルホンネット,” target=”_blank”>週刊マット界舞台裏’08年11月06日号