WAVE後楽園 ブラックダリア桜花由美&大畠美咲復活!山縣優王座防衛!後藤恵介デビュー!小林香萌メヒコへ

■ WAVE女子プロレス「October Shock」
日時:10月10日(月)
会場:東京・後楽園ホール 観衆558人

<第1試合 HAPPY BIRTHDAY WAVE【32】(32分1本勝負)>
宮崎有妃 ○木村響子
 11分36秒、裸絞め
●春日萌花 希月あおい
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 10月8日に誕生日を迎え32歳となった春日萌花のバースデーマッチ。対峙したのは、昨年のバースデーWAVEの相手・木村響子と、その直後にシングルで当たった宮崎有妃。いずれのシングルも春日にとっては忘れられない一戦となったこともあり、納得のカードとなった。ましてや木村は引退を控えていることもあり、これが最後の対戦となってしまう可能性もある。「新しい自分を引きだしてくれた」という木村との対戦で、春日は何をみせるのか!?
 開始早々、宮崎が春日を捕まえ恥ずかし固め。その後ろでは木村が希月のガウンを奪ってポーズを取る。本日の主役ということもあり春日が徹底的に狙われる展開となるも、この劣勢をパートナーの希月がカバーしていく。SO ON FLOWERで騒音を発したあと、ステレオ式ダイビング・ボディーアタック。続けざまに希月の旋回式ボディープレス、春日のダイビング・フットスタンプで巻き返しに成功する。しかし、木村&宮崎は春日を再び捕獲すると、キックで挟み撃ち。さらに木村がネックハンギングボム!
 苦戦を強いられる春日だったが、木村にエルボーを連打。木村の「まだだ!」に呼応しヘッドバットまで繰り出していくと、すぐさま希月がジャンピンラリアットで春日のアシスト。春日もジャックナイフで飛び込むがカウント2。さらに春日はヘッドバットからチャカチャカで丸めていく。これをキックアウトされると逆さ押さえ込みを狙うが、切り返した木村がスリーパーでギブアップを奪った。

<第2試合 JIGSAW WAVE 20分1本勝負>
浜田文子 ○朱崇花
 15分4秒、ムーンサルトプレス⇒片エビ固め
下野佐和子 ●フェアリー日本橋
※文子&朱崇花組が勝利
①○浜田文子 朱崇花
 8分04秒、ライガーボム⇒エビ固め
飯田美花 ●小林香萌
※飯田&小林組失格
②○浜田文子 朱崇花
 11分53秒、ラリアット⇒体固め
志田光 ●藤ヶ崎矢子
※志田&藤ヶ崎組失格
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 タッグチームによる4WAYマッチ。ただしリング上で権利のある選手は2人だけとなり、負け抜け、勝ち残りルールで争われる。またリング下に足を付いた時点で試合の権利が失われることがアナウンスされた。
 ゴングをまたずに志田が竹刀で奇襲。そのまま試合がはじまる。リング上で股裂きの輪ができたが、その中央でフェアリーが自己紹介。8選手がみなリング内にいたため、試合権利がどこにあるかわからなかったものの、自然とフェアリーvs藤ヶ崎へ。試合権利がないと勝敗に絡めないため、いかに権利を得るのかがポイントとなるなか、文子&朱崇花vs飯田&小林に戦況が移る。文子のムーンサルトは小林がかわしてマヒストラル。キックアウトした文子がニールキック、ライガーボムで畳みかける。これは飯田のカットが間に合うも、2発目のライガーボムは完璧に決まり3カウント。最初に脱落したのは飯田&小林となった。
 試合は続行され、志田vs下野へ。志田は改めて竹刀を持ち出すも、下野はラリアットで反撃。互いにチェンジしてフェアリーvs藤ヶ崎となる。藤ヶ崎がヒップアタック→ダブルリストアームサルトでフェアリーを追い込んで行く。ピンチのフェアリーはとにかく逃げようと必死。思わずパートナーの下野ではなく文子とタッチしてしまう。このチャンスを逃さなかった文子は、志田と藤ヶ崎をアイアンクローの同士討ちにさせ、藤ヶ崎をラリアットで仕留めた。
 残ったのは文子&朱崇花vsフェアリー&下野の2チーム。フェアリーの真空蹴りをガードしていく文子。ならばと下野がバックフリップなどで文子を追い込んでいく。すぐにフェアリーがフェースクラッシャーで追撃するも、文子がブレーンバスターでやり返し、朱崇花と交代。朱崇花は串刺しドロップキック、ブーメランアタックなどで追い打ち。だが、これは飛距離がありすぎ自滅に終わる。チャンスとみたフェアリーがでんでんクラッチを試みるが、これをかわした朱崇花がトラースキックからのムーンサルトプレスでトドメを刺した。

<第3試合 ブラックWAVE 20分1本勝負>
○桜花由美 大畠美咲
 15分52秒、ビッグブーツ⇒片エビ固め
●夏すみれ 長浜浩江
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 桜花由美と大畠美咲がブラックダリアを4年ぶりに復活。かつての仲間であるバンビ、チェリー、中森華子、浜田文子、そして引退した悲恋もセコンドに付く。
 試合はブラックダリアの奇襲でスタート。場外で暴れまくったあと、リング内でもラフファイトで主導権を握る。
劣勢の夏だったが、ブラックダリアに両腕ネックブリーカードロップを放つと、長浜がドロップキックで反撃。そして焼豚(コーナーからのブーメランアタック)を試みるが、これは桜花がムチで迎撃。諦めない長浜が焼豚を成功させるとロングビーチで桜花を絞り上げる。だが、桜花も耐えきると大畠と交代。大畠はムチ攻撃で形勢逆転に成功する。それでも諦めない長浜はカサドーラ、サクラ落としで攻勢。続く夏もケンカキック、ネックブリーカーを放っていく。正攻法で向かっていく夏&長浜だったが、そのたびに凶器攻撃に阻まれるという展開。
 一方、やりたい放題のブラックダリアはセコンドもリングに上がりバット、チェーン、ムチと夏を痛めつけていく。さらには桜花がビッグブーツ→垂直落下ブレーンバスターを決めたが、これは桜花自ら引き起こして試合を続ける。夏もカウンターのビッグブーツであわやのシーンを作るが、ロープに走ったところを大畠がムチで迎撃。すかさず桜花がビッグブーツで飛び込み3カウントを奪ってみせた。

 試合後、桜花は「長浜、夏、今月周年だよな? 2周年と3周年。2~3年やってそんなもん? アンタたちには強くなりたいって気持ちが見えない。私たちはヒールユニットを作りました、4年前に。凶器でもなんでもつかって強くなりたいと思った。でもアンタたちからは負けたくないっという気持ちが見えない。3年目、4年目どんな風になるか見てるから」とマイク。この言葉に夏&長浜は……!?

<第4試合 BIRTH WAVE~WAVE初の男子部第一号後藤恵介デビュー戦 15分1本勝負>
○日高郁人
 6分8秒、ショーンキャプチャー
●後藤恵介
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 夏の新木場9連戦で連日エキシビションマッチをおこない、ようやくデビューにこぎつけたWAVE初の男子レスラー・後藤恵介。デビュー戦の相手は、ZERO1ジュニアの象徴でもある日高郁人だ。
 デビュー戦とあって試合前には友人&実の姉から花束。またコストコのお水1600本が贈られた。ゴングと同時にドロップキックを決めていく後藤。だが、2発目は日高が払い落としていく。日高は後藤をヘッドロックに捕らえたあと、ショルダータックル。すぐにロープに走るも、後藤もリープフロッグで交わしてヒップトス。チョップのラリーを挟んだああと、日高がドロップキック→ボディースラムでカウント2。
 後藤はエルボーで向かっていくが、日高はソバットで応戦。すぐに後藤もエルボーでやり返すとショルダータックル。ドロップキック6連発でカウント2。ボディースラムから逆エビ固めへ。崩れると後藤はドロップキックを放つが、日高はアイルビーバック。後藤もスクールボーイなどの丸め込みで攻め込むが、いずれもカウント2止まり。攻守を入れ換えた日高はミドルキックを連発していく。これを耐えきった後藤だったが、今度は日高が逆片エビ固め。これも耐えてみせた後藤だったが、ショーンキャプチャーは逃れることができず、ギブアップ。

▼後藤コメント
後藤「何があったか覚えてないくらい。精一杯やったと思います。まだまだ×3、練習を積まないといけない。WAVEという団体だから、女子の団体でしょって舐められないレスラーになります」

——緊張した?
後藤「緊張でリングに立った瞬間まっしろになりました」

——日高はどうだった?
後藤「自分が小学生、プロレスを見始めたころから現役で闘っているすごい先輩。今日もショーンキャプチャーという大技を出していただいて凄くありがたいと思います」

——思った動きできた?
後藤「いつもの練習みたいな動きはできなくて、そこはこれから場数を踏んでもっと練習して練習通りのものを出したい」

——ファンからプロレスラーになった気持ちは?
後藤「本当のプロレスラーは試合を重ねてなっていくものだと思います」

——闘ってみたい選手は?
後藤「ディック東郷さんです。(なぜ?)出身が山形なんですけど、みちのくプロレスを見ていてセントーンが大好きで、もしつかえるならセントーンをマスターして使えたらいいと思っています」

——教えてもらっているのは?
後藤「日頃はWAVEの練習で、KAIENTAI DOJO、ASUKAプロジェクトさんに出稽古させていただいています」

——先輩の声は聞こえた?
後藤「先輩の声、聞こえたんですけど、次、何しようって思うときに的確にいただけたので、それがなかったらぜんぜんだめだったと思います」

▼日高コメント
−−後藤はどうだった?
日高「元気よくてよかったです」

——デビュー戦の相手というのは?
日高「僕ね、2回目です。スーパータイガーにつづいて。自分の後輩はデビュー戦の相手をしたことないです」

——どうでしたか?
日高「緊張でカラダが動かないですよね。新人は練習が100%出せることはないですから。でもでもでも、倒しても倒しても向かってきたのでね。だから、その気持ちは買いたいと思います」

——最後はショーンキャプチャーで。
日高「そうですね。デビュー戦が休憩前に組まれたっていうのと、自分が呼ばれたことにも意味があるのかなって。逆片エビ固めで決めようと思ったんですけどね。ロープに逃げたので。(今後は)大変だと思います。僕は逆というか、男子のなかに女子というのもあったから、だから大変だと思います、いろいろ。精神的に強いんじゃないかなって思います。へこたれない気持ちとか。そういう気持ちをリングの上でも見せて、這い上がれる選手になってもらえばいいと思います」

◎インフォメーション
二上美紀子社長がリングにあがり、11・27後楽園、12・29後楽園の大会を改めて発表。しかも年内最終戦となる12・29後楽園大会は最前列も指定席も4000円となる。

また10・ 29新木場からNEXTトーナメントがはじまり、11・27後楽園で決勝戦。そこで勝った選手が12・29後楽園大会でのレジーナ挑戦が決定する。

続いて欠場中の旧姓・広田さくらが妊娠5カ月であることを公表。しかも双子というめでたい報告をファンにした。

<第5試合 Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合 30分1本勝負>
<王者>○山縣優
 11分37秒、LA⇒片エビ固め
<挑戦者>●米山香織
※第4代王者が4度目の防衛に成功
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 これまでしつこく山縣優のベルトを狙ってきた米山香織。どうしてもReginaに挑戦したい米山はCatch the WAVE 2016にもエントリー。だがそれも失敗。波女を逃した米山に残された道は……山縣からの逆指名を受けることだった。
 9・25名古屋でようやく指名をもらい、挑戦することとなった米山はニューコスチュームで登場。試合もいつもとは違ったシリアスな攻防を繰り広げていく。一方の山縣は女王らしく受けて立つ構え。米山の間合いに入らないよう、慎重な試合運びをみせた。そんななか場外戦を誘った米山が主導権を握ると、後頭部へのミサイル弾、ランニングニーを決める。そして投げっぱなしジャーマン。そして変形スリーパーで捕獲。ブレイクされるとコーナーへ。セントーンを投下するが、山縣は剣山。これで攻守を入れ換えた山縣は米山をコーナーに逆さ吊りにして串刺しアタック。リバーススプラッシュ式ダブルニードロップを投下。そしてミサイル弾を放つ。すかさずクロスフェースに捕らえようとしたが……。これは米山が逆にクロスフェース。山縣も取り返しトラースキック、米山のソバットが交互に決まり、両者ダウンとなる。
 米山のロールスルージャーマンはカウント2。さらに米―ZOUを狙うが耐える山縣。だが、米山も執念で米―ZOUを成功させると、ダイビング・セントーンを投下。これをかわした山縣は前から後ろからとランニング・ダブルニーアタック。そしてLAにつなげるが、これは米山が切り返しカウント2。だが、山縣ももう一度、LAに持ち込み3カウント!

 試合後、山縣は「ヨネちゃん、自分はアンタにつきまとわれて数カ月。違った意味で精神的につらかったよ。でもねヨネちゃん、ずいぶんと明るくなったねー! いつから明るくなったかといえば、ヨネちゃん、数年前、確か引退撤回したよね!? リング上で誰もいわないからあえて私が言わせてもらいます。でも、引退撤回してからのヨネちゃん、素敵ですよね!! たくさんの批判を覚悟して、すべて受け入れていまのヨネちゃんがいる。そうでしょ、お客さん! 自分もそういう批判とかたくさん受けてきたからアンタの気持ちわかるんだよ。よくぞここまでやってきたと思う。(米山の涙顔を見て)泣いたらブサイクだよな。こうやってリング上で、期待されなかった十何前の私たちがこうやってベルトをかけて試合すること、自分はうれしく思う。今までありがとう。で、今日で闘いは終わり。これからはヨネちゃんはヨネちゃんらしく、その道を貫いてください。今日はありがとう!」とマイク(ここで米山はひとまず退場)。
 そして改めて山縣は「防衛しました。ありがとう。いま自分がマイクを持っているということは何かあると思ってください。文子さん。(文子がリングに上がる)まあ自分たち8月のいつか忘れたけどもベルト取られてからスッキリしたと同時に、これから何かいろいろやろうかと常に話してきました。これを機に文子さんと自分のラスアベでチームを結成しようと思います。我々2人でも強いと思うんですけど、でも誰かこのユニットに入って今以上に強くなりたいと思う選手はいるのかな? いればいまここに上がってきてほしいな。いないのか!?」とラスアベの仲間を募る。
 するとそこに朱崇花、下野が名乗りを挙げる。これだけかと思いきや……米山も再登場し「ユウちゃん、ユウちゃん! 私も強くなりたーい!! ラスアベに入れてよ」と直訴。山縣が「さっき終わったって言ったじゃん」と拒絶すると、米山はいつものように「ねー、文子さん私もラスアベに入ってもいいですよね!」と文子を口説き落とす作戦に。あっさり文子が「いいよ!」と受け入れてしまったため、米山の加入も決定した。
 山縣は「私、複雑な気持ちでございます。文子さん、アナタには『いいよ』という言葉しかないのかな」と不満をもらしつつも、世界の浜田文子はまったく意に介せず、「あとは5人で強くなっていきましょう。よろしくお願いします」とこの場を締めくくった。

▼バックステージ
山縣「(一緒についてきた米山に)どういうことや! アンタはあっちのコーナーや!!」

米山「えー、本日から強くなることを目的に結成されたラスアベチルドレンでーす」

山縣「待て、待て、待て! いまRegina終わったばかりでなんだこれ。なんでアンタいるの!」

米山「文子さん、強くなりたいっていう気持ちにウソ偽りないので、自分もここにいていいですよね!」

文子「そうだね。あの涙にウソはない」

米山「さすが、文子さんがこう言ってるよ」

文子「まあ意外だったのは下野だけどね」

下野「ウチら強くなりたいんです」

米山「ねー!ねー!ねー!」

山縣「いまRegina終わったばっかり、ハー!? アンタなんでここにいるの! 先行きが怖いわ……」

米山「いいじゃん、仲良くやろうよ。私は強くなったらもう1回Reginaに挑戦するから。強くなるためにラスアベに入ったんだから」

文子「Las Aventurerasっていうのはそんなにふざけてないので」

米山「私も凄く真面目です、いつも」

文子「強くなりたい?」

米山「強くなりたーい! じゃあいいですよね」

文子「いいと思う。いいよ」

山縣「えー!」

——下野選手の目標は?
下野「強くなる。その先は、最初の壁は志田。WAVEでも大女でも関係なく志田に勝つ」

文子「今日もバチバチやってた」

——朱崇花選手の目標は?
朱崇花「自分は浜田さんの背中を一生おいかけていくつもりなので」

山縣「私は?」

朱崇花「山縣さんもです。でもこのベルトを獲るので」

米山「私がいるから大丈夫。ユウちゃんの側には。ユウちゃんは『今日でヨネちゃんとの闘いは終わった』って言ってたので、そうだよね。闘いは終わったよね。じゃあ次は組むほうだ。切り替えよう」

山縣「そっちか!」

米山「組むことで強くなってもう1回いくから、挑戦するから」

山縣「もういいよ」

米山「えー、じゃあGAMIさんにお願いしておこう」

——入りたい人がまだいたら?
文子「入りたい人がいたら、山縣といろいろ相談して。いまのWAVEには今日だけのダリアが復活して、あの時のダリアを思い出すと、あの時のWAVEが一番面白かったのかなって改めて感じたから、増やすというか入りたいという選手がいたらね。強くなっていくためにこれから考えていくっていう」

山縣「みんな落ち着きばかりあって、飛び抜けたものがないから。我々も」

文子「1年選手も本当落ち着いているじゃないですか、WAVEって。なんかわーっていう気持ちがないからそこからはじめようかなっていうのを。朱崇花は自分と組んで、来てくれたのもうれしいし、下野も下野で大女でちょっとあるから、それで強くなりたいって。ずいぶん強いと思うけど、強い壁を越えてどういう選手、さらにどういう選手になっていくんだろうっていうのが楽しみだったから、自分は意外だったけど、うれしいし」

山縣「ステップアップさせたいですよね。私たちがどこまでサポートできるかわからないけど、ラスアベは浜田文子を筆頭に下野、朱崇花」

米山「あとWAVE、波っていうのはね、風が強くなると大きくなるんですよ。だからラスアベチルドレンで大きな風を吹かせて、波を大きくしていきましょう!」

<第6試合 DUAL SHOCK WAVE2016トーナメント決勝戦 時間無制限1本勝負>
ダイナマイト・関西 ○山下りな
 18分21秒、ラリアット⇒片エビ固め
●水波綾 橋本千紘
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 9・22新木場大会から開幕したDUAL SHOCK WAVE2016トーナメント。決勝に残ったのはダイナマイト・関西&山下りなのGReeeeNと、水波綾&橋本千紘のRedbullだった。
 開始早々、山下と橋本の若手がショルダータックルで真っ向勝負を繰り広げれば、関西vs水波も力比べで勝負を挑む。これに勝った関西がサソリ固めでステップオーバー。慌ててカットに入った橋本だったが、山下がサソリ固めで捕獲する。Redbullも水波のナルシストラリアットで流れを変えると、橋本が串刺しボディーアタックで続く。新人とは思えぬ度胸を持つ橋本は関西にもヒップアタックで向かっていく。これを受けきった関西がボディースラム! そしてアイアンクローで捕獲。橋本も関西をボディースラムで叩きつけるとサマーソルトドロップを連発していき、水波と交代。早速、水波はラリアットを関西に放って行くが、関西もラリアットでお返しする。ならばと水波もラリアットを応戦していき、大外刈りからイチジクへ。エスケープされると、橋本→水波で連続ラリアットを関西にお見舞いする。さらにダイビング・ギロチンにつなげるもカウント2止まり。
 このピンチをも凌いだ関西は「終わりや!」とスプラッシュマウンテンの体勢へ。堪えられるとショートレンジのラリアットでカウント2。すかさずコーナーに登るも、橋本が足止めする。その間に水波が追いつくも、関西はアイアンクロー。そしてスプラッシュマウンテンを敢行する。これも橋本がカットに入り、水波が命拾い。ここで山下がタッチを要求。関西がゆずると山下はなんとスプラッシュマウンテンの体勢に!? しかし、これも橋本がスピアで妨害していく。ローンバトルを強いられた水波がなんとか自コーナーに戻ろうとするも、関西がバックドロップで足止め。すかさず山下がスライディングラリアット→正調ラリアットと畳みかけ、水波から3カウントを奪ってみせた。
 試合後、関西はタッグ王座への挑戦を辞退。「オレはええわ。これはお前達の時代や。山下、お前はそのままいけ」と山下にそのチャンスを託した。最後を任された山下がマイクを握る。すると、そこに小林香萌が現れる。

小林「ここで皆様にご報告があります。小林香萌、年内でWAVEを退団させていただくことになりました。メキシコに行きたくて長期で行きたいと思っているのでWAVEさんに迷惑をおかけすると思い退団を選びました。12月まで残り少ないんですけど、WAVEの小林香萌をよろしくお願いします」

それを聞いた山下は「応援してます。香萌ちゃん、私はタッグのパートナーと思っていたんですけど、同期の夏。夏すみれ。一緒にウチらの世代で盛りあげてこの後楽園満員にしようよ。私は夏とタッグを組みます。だから、WAVEのタッグチャンピオン、AvidRivalの2人に挑戦させてもらいます」と改めて宣言した(ただし10・29新木場からNEXTトーナメントがはじまるため、タイトル戦は時期を見ておこなわれる)。

続いてリング上にはNEXTトーナメントに参加するZABUNグループの選手が勢揃い。今年は退団が決まった小林と、平日開催の大会に参加できない宮崎を除いた選手がエントリーすることになったが、ここで文子が「社長、自分も言いたいけど自分もやりたいことがあるので、文子の枠をヨネちゃんに譲ります」と辞退。

文子に抱きついて喜ぶ米山を見て、二上社長も思わず「優勝したらユウちゃんのベルトに挑戦できます」とさらに米山を喜ばせた。

そして最後を任された山下は「今日は関西さんのおかげで勝てました。でも関西さんは引退してしまいます。甘えてばかりはいられないし、私や夏がこのリングを変えていきたいと思います。香萌ちゃんが今年でWAVEを退団して別々の道になってしまいますが、プロレスを続けていれば、またつながる。私はその可能性をこのリングで証明したいと思います。なっ! 次は満員の後楽園で応援しましょう!!」

▼GReeeeNコメント
関西「もうね、このトーナメントはじまったときから思ってたんだけど、これは、山下が一つ皮がむける、自分と山下の場合やけど、山下のトーナメントだと思ってたから、文字通り最後山下が取ってくれたのでね、自分のなかではこのトーナメント成功かなって思っています」

山下「そうですね。関西さんは引退ロードで、シングルマッチがおおくなってきたなかでタッグを組んでこうやって結果を残せたのは凄くよかったなって思います。近くで一緒に走ってたいなって思うので、少しでも長く。でも今日の勝ちは正直、私一人じゃ水波さんに絶対勝てなかったし、関西さんがいなくなっても、私一人の力で水波さんに、それより上の先輩にも勝てていけるように今年突っ切っていきたいです」

——決勝戦はどうだった?
関西「久しぶりに水波ともやって、気持ちのいい勢い、気持ちのいい当たり、これがやっぱりカラダとカラダのぶつかり合いやなっていうのを、久しぶりに感じたね。気持ちいい痛さ、心地いいいたさがあって、今日は気持ちよかったです」

——橋本選手は?

関西「アレもいいと思うよ。あの選手もはじめてやったけど、あの子も面白いと思う。水波と2人で組んでいって、あれはいいところまでいけると思うよ。面白いなと思いました」

——あんなに小さな選手に担がれるのはなかなかないのでは?
関西「ないね。パワーがあるから凄い面白いなって思いました」

山下「橋本さんとはじめて当たりまして、まだまだ秘めている方だなと思ったので、私の課題は相手を引き出すのが私の課題かなって思いました。水波さんとはやることが多いんですけど、まだまだやり足らないし、また改めてシングルもしたいなって今日思いました」

——試合中、山下さんがスプラッシュのような体勢に入っていたが。
関西「やろうとしてたよね」

——実際にやろうとした?
山下「はい」

——教えていた?
関西「確かに教えてやりたいなと思ったときもあったんだけど、今日いきなりチャレンジしようという根性にもビックリしたし、やるならやるでオレがキッチリ教えてやるから。な」

山下「はい」

関西「でもスプラッシュやるまでに、やっぱりいろんなレスリングの数もこなしていかんといけないし、いろんな選手とも闘っていって、やっぱりオレはスプラッシュマウンテンでやってきた思い入れもあるから、もし山下がそれを本当に使うんであれば、ここぞというときに出せるようにオレが教えてやる。そう簡単には出させない、出させない、まだ」

山下「はい、お願いします」

関西「山下がその気持ちがあればいつでも教えてやるし」

山下「お願いします」

——山下のいいところはどこ?
関西「無鉄砲。無鉄砲さかな。自分も若いとき、結構、無鉄砲なところがあったので、なかなか今の時代、若い子に路線が違うなかで、まともなプロレスバカ。レスリングができへんとかじゃなくて、本当のプロレスバカだからどうしてもほっておけないというところがあるというか、どうしても目が行っちゃうよね。そういうのはあるよね。よくも悪くもプロレスバカね。正直もんね」

——どういうことを教えたい?
関西「レスリングのね、プロレスのね、受けて受けて相手を引きだしてなおかつその上に立つということ。自分がやるばかりのレスリングじゃなくて、相手の底を引きだしてから自分がその上にいく。ものを身につけたら怖いもんないよね。難しいけどねー。王道なんだけどね。なんかね、自分が勢い乗っているときってわからない間に身についているときってあるねん。だからそういう風になってほしい。教えられたことだけを順序並べてやっていくんじゃなくて、自分なりに気づいたらうわーこんなんなってたみたい。そういうふうになってもらいたい」

山下「ふーん」

関西「ふーん!?」

山下「ふーんじゃない、うーんっていう。はい!」

——そういう時代があった?
関西「あったね。みんなそう。だからオレだって最初からこんなんじゃなかったし。みんな段階があるからそれが面白いんだけどね、みんなその面白いのわかる前にやめちゃうから。もうちょっとなのに。どうしてこれを乗り越えたらここがあるのに、どうしてやめちゃうのっていう子がおるからね。もったいない。だからいまいる子たち、頑張っている子は残ってやってもらいしね」

——夏を指名した理由は?
山下「香萌ちゃんって思ってたんですけど、香萌ちゃんがWAVEを退団するし、デビューする前から一緒にやってきた夏じゃないと意味がないのかなって思いました。挑戦するからには。私たちが上がっていかないと上の人たちにいつまでも頼っているようじゃ……うーん。いけないのかなって。それは夏以外の他の人じゃできないことなので、夏とやっていけないかなって」

——関西さんが置き土産としてあげるのが普通?
関西「そっか。あげないよ。だってね、23日も挑戦、山下と組んでたらタイトルタイトルってみんなもう! もうええって。元気ハツラツでやめるんじゃないんだから。あとは元気な子が頑張ればいいし。ね!」

山下「頑張ります」

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