■ アイスリボン「755」
日時:9月17日(土) 18時00分試合開始/17時半開場
会場:レッスル武闘館
観衆83人
<第1試合 タッグマッチ15分1本勝負>
松本都、◯世羅りさ
(10分12秒 ギブアップ)
●235、長崎まる子
※MARUロックマフラー
9月19日横浜リボンでトライアングル王座に挑戦する都とまる子がタッグ前哨戦を行った。これに世羅vs235の同期対決が加わり、更には前回の道場マッチで久々に都に変顔を降臨させた都vs235の再戦と興味深い顔合わせとなった。そしてこの混沌としたタッグマッチを更に混沌とした状況に持っていくのが都。ダブルの攻撃を宣言し世羅を呼び込むが、世羅は何をすればいいのか分からず動揺。世羅を無視してまる子を2人でロープに振ると都は棒立ちの世羅をまる子に叩きつけ、倒れたまる子に2人でプレスを決めるべく世羅の背中に飛び乗る。しかし意表を衝かれた世羅は尻餅。2回目で決めたが、序盤からちぐはぐぶりを露呈した。その中で235は世羅にグランドで先制を浴びるも、切り返し世羅に関節技を仕掛けていく。肩に古傷のある世羅に対して、ハーフチキンウイングを決め絞め上げる。しかし最後は世羅にMARUロックマフラーを決められギブアップを喫した。試合後まる子「都さんと前哨戦だったんですね…。前哨戦でボコボコにされて、横浜が少し心配になってきました。トライアングルのベルトは黄色なんです。ずっと前から黄色いベルトだから自分が巻きたいって言ってて思いは強いのに、今日ボコボコにされたのが悔しくて、残りの2日で研究してベルトを獲りたいと思います」と語り、235は「前に世羅ちゃんとシングルした時、色々メッセージをくれたのを自分は理解して無かったんだって、今日、戦って改めて分かって。今までの自分の中にある相手に対する甘さ、自分に対する甘さ。これからも自分の中の甘さが抜けない限り、勝ちには遠いと思う。甘さを徐々に消していきたいと思います」と発言。都は「世羅とのタッグで世羅に足を引っ張られたけど、連係とかも考えて来てて、実践したのに思う様に動いてくれなくて本当にダメだなと思いました。明後日のトライアングル。(まる子に)大丈夫なのって感じですけど、容赦しないので。清水愛選手の研究も出来ているし、私が一番頭が良いので、トライアングルは一番やり易いので、私が確実にベルト獲ります」と横浜での必勝宣言。最後に世羅が「嫌な予感はしていたんですけど、やはりああなったなって。連係考えて来たならまずタッグパートナーに言わないとああなるんですよ。びっくりした!!こんな事する先輩いるんだって。もう二度と組まないで欲しいです。タッグは勘弁です。(「組ま無いでって言ったら、組むしかないじゃん。アイスリボンに何年いるの?」と言われ)本当に土下座しても嫌です。それから235は、見るからに怪我しているであろう箇所を、今ま何で攻めないんだろうなって思っていたんですよ。この前だって。私、右肩をやってた。でも攻め無かったでしょ!?でも今日、そこを攻めている235を見て、変わったなって。一番近くで見て来たからこそ思った。これからも2人で高め合って行きましょう。そして19日、横浜リボン。アブドーラ・小林選手とシングルマッチですけど、試合形式は当日まで考えさせて頂きたく思います。当日、入場の際に発表させて頂きますので、それまでお楽しみという事でお願いします」
<第2試合 シングルマッチ10分1本勝負>
◯宮城もち
7分43秒 片エビ固め
●雪妃真矢
※ダイビングギロチンドロップ
3月30日アイスリボン718以来のシングル対決。前回の一戦と大きく違うのは、この半年間での雪妃の成長。藤本とのタイトルマッチ、7番勝負での初勝利を経て、確実に力と自信をつけて来ている雪妃は、OZではダークサイドの魔矢でもちから勝利を奪っている。開始早々心理戦を仕掛けたのはもち。「私は何も抵抗しないから一発だけ思いっきり殴ってこい」と仁王立ち。やや不信感を抱きつつも仕掛けていった雪妃だが、これを前転でかわしセクシーポーズでニヤリ。更に「1回だけやっていいぞ」と雪妃にセクシーポーズを許可。促されつつリング上でセクシーポーズを決める雪妃。「私よりお客さんの反応が良いじゃないか!」ともちが怒ると「こっちは、写真集の撮影で一皮むけてるんです」と返す雪妃。「しかも(撮影は)バリですから」と追い打ちをかけると、この口撃にもちが精神的にやられリング上で大の字にダウン。カウントが進んでもピクリとも動かない。さすがに雪妃が「こんなんで終わらせられるか」と無理やり起こし、ようやく技の攻防へ。雪妃は、もちを相手に互角の攻防を展開し、試合の組み立てが確実に上手くなっている。しかし、もちは雪妃の追撃をかわし、最後はカウンターのボディシザースドロップからメタボリックサンドを決め、ダメ押しのダイビングギロチンでフィニッシュ。試合後、雪妃「負けちゃったけど、やっぱり楽しくて、もちさんと試合する。(藤本から「ここ控室じゃ無いんだあ。”聞いて!あのね!”みたいな感じでしゃべるの止めてもらっていいかな。お客さんいるんですけど」と言われ)すいません、ちょっと自分のキャラの置き所が分からなくなっていて。ちょっと道に迷いつつなんで、すいません。もちさんと試合するのが楽しくて。今日、ちょっと負けたくないなって試合中に思った。思ったって言うか、闘争心に火がついて、女の醜い争いも行われたんですけど、その途中、嫌だな負けるのって思ったので。もちさんはいつか越えたい。それと横浜リボンは235さんと組ませて頂き、ハム子さん、弓李さんと対戦なんですけど、弓李さんと対角線に立つとねちりねちりできるので楽しいんです」とコメント。一方のもち「ユキとはごはん食べたり、お酒飲んだりする仲で、酔っぱらって言い争いする事は無いけど、まさかリング上で女の醜い戦いが繰り広げられるとは予想だにしてなくて。見えて無い所で頭突きしてきたりとか、小ズルい事してくるんです。さすがだと思ってます。地味に闘争心が表れて来たなと。明後日の横浜、先週水波さんとシングルして、是非、(横浜で)対角線に立って頂きたいという事で。シングルかと思って、勝手にギロチン対決してやろうかと思ったんですけど、計算狂いタッグマッチ。でもアビリバには(らぶりーぶっちゃーずで)負けているので、歯車狂わせてやりたいなと思っています」と横浜の水波との再戦への意気込みを語った。
<第3試合 タッグマッチ15分1本勝負>
つくし、◯柊くるみ
12分37秒 体固め
●テキーラ沙弥、松屋うの
※ダイビングボディープレス
横浜リボンでリボンタッグ王座に挑戦するつくし&くるみのTHIS IS ICERIBBON。横浜前の最後の道場マッチでタッグを結成し、今年デビューの同期&同級生タッグ沙弥&うのとの一戦。つくし&くるみにとって横浜に向けて調整試合とも言えるが、沙弥&うのにとっては大金星を狙っての大一番。その気迫は序盤から爆発。攻められるシーンが多かったが、所々でつくし&くるみを上回る連係、チーム力を見せ、丸め込みであわやカウント3という好ファイトを展開。つくしに三角絞めを決められたうのが、その体勢のまま立ち上がり、つくしをパワーボムでマットに叩きつけたり、くるみに交互にドロップキックを打ち込み、最後はダブルのドロップキックで吹っ飛ばすなど、しっかりと爪痕を残した。しかし、つくしのスピーディな攻撃、くるみのパワー殺法は一撃で相手の動きを止める破壊力。最後にくるみのトッププレスが沙弥に決まりフィニッシュとなった瞬間は客席からため息が漏れるほどの強烈さだった。試合後、つくし「くるみと組むようになって、リボンタッグに挑戦する事が決まって、頼りになるタッグパートナーってこういう選手の事を言うんだなって、改めて思います。あの大きい体でつくしを助けてくれるのが心強いです。つっかさん、自分、リボンタッグのベルトだけじゃなくて、ICE×∞のベルトも狙っているのでよろしくお願いします」と藤本にアピール。くるみは「今日、うの氏と当たって、やっぱり何してくるか分からなくて、怖い選手だなと思いました。そしてテキーラさんはいっつも丸め込まれて、3カウント取られそうになるんですけど、つくしがカットに来てくれるので、そういう時は頼りになるなと思いました。そしてつくしとこれから組んで行くには、つくしの日本語を理解しつつ、自分が通訳できるように頑張ります」と笑顔をみせた。敗れたものの、試合後うのは興奮気味に「沙弥さんも実は松屋ファンらしくて、新しいメニュー出たね。とか話をしてくれるんです。ちょっと嬉しくて、牛とじ丼食べたいとか。さらに沙弥さんと絆を深めて、強くなって最強タッグチームになってみたいと思いました。そしてつくしさんとくるみさん、横浜前の最後の試合で自分たちと当たってくれて嬉しく、全力でぶつかりましたが、くるみさんは2人でドロップキックしても倒れなかったり、強いなと思いました。明後日の横浜はチェリー先生と戦います。牛丼食べて全力を出し切って戦いたいと思います」と語り、沙弥も「まだ牛とじ丼は食べてないですが、昨日チーズフォンデュ―ハンバーグ定食を食べました。自分の行動範囲に松屋がいっぱいあって、嫌でも目に入って。その度にうの氏の顔がもうわーって(出てくる)。というわけで、うの氏とは今の話を聞いて、タッグを組む事が多くなったら、うの氏の通訳になれるようにしたいと思いました。32歳タッグも頑張ろうと思います。横浜リボンは水波さんと大畠さんってアイスリボンにすごい参戦されてますが、自分は当たった事が無くて、とても楽しみです」と意欲をみせた。そして、ここで沙弥の地元凱旋興行10月10日の函館リボンの対戦カードが沙弥&ハム子&もちvs藤本&つくし&豊田真奈美の6人タッグに決まったことが発表る。沙弥がレスラーになったきっかけでもある豊田との初対決に興奮しきり。沙弥は「自分、プロレスサークルに初めて参加する前の週がアイスリボンの後楽園大会で、去年の10月。その時に自分でお金を払い豊田さんとツーショットを撮って頂きまして、大事にファイルに入れております」と豊田との出会いのエピソードを明かした。
<第4試合 ICEx∞選手権試合30分1本勝負>
[王者]◯藤本つかさ
16分29秒 ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスホールド
[挑戦者]●弓李
※第23代王者6度目の防衛に成功
「藤本さん、自分の武器は関節技です。弓李の土俵でならタイトルマッチをやってあげてもよろしいですよ」と上目線で藤本のICE王座挑戦に名乗りを上げた弓李。今回がシングル王座初挑戦。試合は藤本が先にグランドに持ち込むなど、チャンピオンのコンディションの良さが目立ったが、ロープはりつけドロップキックを決め、場外に落ちた弓李を追った事が、藤本にとって、まさかの事態を生んだ。場外で弓李にダメージを与えようと、鉄柱の前に座らせ、助走をつけて正面からのサッカーキックを狙った藤本。ところが、弓李がかわし、藤本の右足は鉄柱を思いっきり蹴る事になった。その場にうずくまる藤本。緊急事態に、弓李についていたセコンド陣も藤本に駆け寄り、コールドスプレーで右足首を冷やすが、藤本は表情をゆがめたまま。そのダメージの大きさが感じられた。しかし、まだ体勢の整わない藤本を、弓李は強引にリングに引き上げると、その痛めた右足を狙った集中攻撃を仕掛けていく。レッグマフラー、足4の字固め、さらに足4の字を決めたまま、ブリッジするフィギュア・エイトを決めるなど、非情に徹した攻めを連発。関節技のバリエーションの多さは、ウエイト的にハンディのある弓李のとって最大の武器。右足を痛めたことで防戦一方となってしまった藤本は、この弓李の武器に完全に捉えられてしまった。悲痛な声を挙げながら、必死に技から逃れようとする藤本。足4の字を仕掛けている弓李の足に平手打ちを連打するなど、なりふり構わない必死さが、弓李がベルトを奪うのでは?という観客のざわつきを生んで行く。6度目にして王者最大のピンチを迎えた。15分過ぎ、弓李の両足の間にスライディングを決めた藤本は、そこから弓李を肩車で持ち上げた。試合中盤にロープ際の攻防から、弓李を肩車するも、右足の痛みからバランスを崩して、肩車が崩れてしまったが、その失敗でコツを掴んだか、今度は上手く左足にウエイトをかけながら、バランスをキープすると、そのまま後方へ弓李をジャパニーズ・オーシャンで叩きつけ逆転の勝利を奪った。V6を達成した藤本だが、試合後は右足をガッチリ固め、苦しげな表情は敗者のようだった。「しんどいね、全員と防衛戦とか。誰が言ったの…」と思わず本音が飛び出すほど。横浜でのリボンタッグ戦への影響も気になる。藤本に「今日、足を痛めた時に弓李がそこを攻めた。プロなんだなって思った。(ぼけーとしている弓李に)褒めているんだけど。もうちょっと謙遜したりとか…」と言われ、「自分なんて、そんな~」とかなりわざとらしく照れてみせた弓李に「バカばっかりだな!」と毒づく藤本。弓李は「横浜リボン、ハムさんと弓李という美味しそうなタッグ。美味しいタッグ、頑張ります!」と語った。
そして横浜前の最後の円陣はつくし&くるみ。つくしが「私たち、話し合って決めました。リボンタッグのベルトを獲ったら、歌を歌いたいと思いまーす」と公約すると、くるみも「何を歌うかはわかりませんが、うちらたち、必ず勝つので、歌を聞きに来てください!」と語った。リボンタッグ獲りに向けて、最強の10代タッグがこの日の道場マッチを元気に締めた。
【アイスリボン】
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