[週刊ファイト11月12日]期間 [ファイトクラブ]公開中
▼本誌ジョージ・ナポリターノ国際プロレスリング殿堂入りセレモニー公開
photo by George Napolitano タダシ☆タナカ編
・週刊ファイトと半世紀以上の長く強い関係があるジョージ・ナポリターノ
・WWEのHall of Fame対International professional Wrestling HOF
・ロック映画『ブラックアダム』赤絨毯時にて地上波番組に紹介された男
・プロレス殿堂館2017年テキサス州ウィチタフォールズ藤波辰爾と受賞
・ファビュラス・ムーラとのケーフェイ破り事件ウェンディ・リヒターも受賞
・NYのレスリング・スクール校長ジョニー・ロッズ旧友トニー・アトラスらと
・元NWA世界王者トミー・リッチ南部の印象強いが金髪に染めてプロだ
・ブッシュワーカー・ルーク人気者!集合写真マーク・メロ禿頭になってた
※記事別永久保存凝縮PDF各500円販売中
■ International professional Wrestling HOF induction
日時:11月1日(現地時間)
会場:ニューヨーク州アルバニー MVPアリーナ中二階メザニン
週刊ファイトと半世紀以上の長く強い関係があるジョージ・ナポリターノ
本誌にとって大変名誉な朗報が飛び込んできた。ジョージ・ナポリターノ記者が、レジェンド・レスラーたちに交じって2006年の国際プロレスリング殿堂入りとなったからだ。
例えばマンハッタンのタイムズ・スクエアを闊歩するスタン・ハンセンが表紙の1981年4月28日号。たまたま井上譲二記者が2008年2月7日号に「猪木、ハンセン 27年ぶり再開か?」記事に際して引っ張りだしたのだが、「撮ったの俺に決まってるじゃないか」と、サイトを見て言われた次第である。
表紙になった1枚というだけでも、ナポリターノ記者撮影のがどれだけ沢山あることか。
そもそも本当の意味でのマット界の海外特派員パイオニアは井上譲二先輩なのだ。そう言うと、ミッキー茨城(清志)が「俺の方が米国入りは先だ」と言うのだが・・・。
▼ヤマモvs.茨城清志 ジャパン女子~W★ING復活の軌跡
会社派遣にてMSGの定期戦(当時は月に1回・第三月曜日)をWWEから正規のプレスパスを貰って取材していたのはフランク井上(譲二)なのだから、現地メディアの本拠地がニューヨークだけだった時代なので、やはり本来の意味での元祖は井上譲二氏なのである。その井上氏とリングサイドの同僚として現地で友情を結び、週刊ファイトにも写真を送り出したのがジョージ・ナポリターノなのだから、現在本誌でアメプロ番組評を担当するデキタ・カズヒロや空プロレスが、「まだ生まれてない」頃から関係が続いている。これって奇跡的な話で間違いなかろう。
ちなみに二代目特派員の筆者とナポリターノとの付き合いも1980年夏からなので、出入りの激しいマスコミ業界なのに、ギネスブック級の記録?更新中なのかも。
2026年に限っても、毎年恒例の『レッスルマニア』は無論のこと、その開催地ベガスでのスターダム興行や、上谷沙耶と吏南が参戦したニューヨークとフィラデルフィアのMLW三連戦は記憶に新しいところだ。サイト内検索窓に「George Napolitano」と入れたら大量に出てくる通り。
WWEのHall of Fame対International professional Wrestling HOF

そもそもThe International Professional Wrestling Hall of Fame (IPWHF)は、WWEが『レッスルマニア』期間に合わせてやるようになった殿堂式典と、なにがどう違うのか。
そりゃWWEの方が規模は大きいことになるんだろうが、あちらの選考基準はWWEの商売ご都合主義そのもの。識者が選んでいるわけではないのだから、まず最初に権威があるのかという揶揄が付いて回ることになる。
あと、ニューヨークの州都であるアルバニーのMVPアリーナ、これは常設のプロレス博物館なのだ。発起人はセス・ターナー氏(写真上右端)で2019年から運営。ブルーノ・サンマルチノのWWWF世界ヘビー級王座ベルトを目玉として、カクタス・ジャックのリング・コスチューム、ロード・ウォリアーズのプロテクターなどが展示されている。
レジェンドの表彰式典が始まったのは2021年からだ。ブルーノ・サンマルチノ、リック・フレアー、ハルク・ホーガン、アンドレ・ザ・ジャイアント、テリー・ファンク、ジャイアント馬場らが最初のリストに名を連ねた。2026年はPhotographer/Journalist対象のExcelsior Awardにナポリターノ。一緒にブッシュワーカー・ルーク、Trailblazer Awardの”Judo”ジーン・ラベル、マーク・メロ、ロディ・パイパー、トミー・リッチ、ウェンディ・リヒターが同期になる。これまで計83人がinductees(入会者)となった。
ロック映画『ブラックアダム』赤絨毯時にて地上波番組に紹介された男

▼12・2公開ドウェイン・ジョンソン主演『ブラックアダム』タイムズスクエア
米国ではStanley Weston(我々はスタン・ウエストンと呼ぶ)が編集・発行人を務めるThe Ring Wrestling、Wrestling Revue、Wrestling World、Pro Wrestling Illustratedなどに写真を掲載。WWEの公式プロフィール写真をやっていたこともある。
但しこれらのマガジン・スタンドで売られていた雑誌は、ケーフェイを守るスタンスのゴング誌のようなファンタジー内容だった。筆者の隣、リングサイドで撮っているのだが、米国は印刷のサイクルが長くかかるため、次の定期戦当日にもまだ前月の大会が間に合ってない。いざ、遅れて読むと「なんじゃこれは?」と、同じ試合を現場で見ている者とは思えない創作活字に化けているのだが、これが当時のメディアとプロレスの関係なのだ。週刊ファイトの方が圧倒的に早く、かつ正確に大会レポートを活字に残したことは間違いない。
さすがに勝敗が事前に決まっていることは伏せたにせよ、例えば「パット・パターソンのボーイフレンドが・・・」と、ゲイのカミングアウトがタブーだった時代に、平気で裏ネタまで書いたのは世界で筆者だけであろう。
黒子側ナポリターノの名前が世間に再浮上したのは、映画『ブラックアダム』のニューヨークプレミアの際、ロック様ドウェイン・ジョンソンがレッドカーペット(ブラックカーペット)を歩く中で、長年プロレス写真家として活動しているジョージ・ナポリターノを見つけ、自ら足を止めたこと。ジョンソンは自身のブランドである「テレマナ・テキーラ(Teremana Tequila)」のボトルとグラスを持参し、ナポリターノと乾杯を交わしスピーチを始めたのだ。
「ニューヨークにいた頃、祖父母(ハイ・チーフ・ピーター・メイビアとリア・メイビア)にいつも良くしてくれた。その恩を忘れない」と深く感謝の意を伝え、敬意を表した場面がカットされずに地上波のエンタメ紹介番組でも流されたのだ。
Very special man I was honored to raise a toast to.
Photographer George Napolitano really took care of my grandfather and my family back in the 70s, 80s taking amazing pictures of them wrestling back in Madison Square Garden. Images that still hang in our family home today 🙏🏾❤️🥃— Dwayne Johnson (@TheRock) October 13, 2022
ナポリターノは1970年代から長年に渡りプロレス界の歴史をカメラに収めてきた伝説的な写真家であり、ジョンソン一家(父ロッキー・ジョンソンや祖父母の世代)とも深い親交がある。ジョンソンが少年だった頃からの繋がり、再会とリスペクト・コメントの瞬間が大きな話題となったのだ。
さらには、「ついに4世代をカメラに収めた」と、ロックの実娘エヴァもWWE本拠地ブルックリンのバークレイズ・センターで念願成就となっている。
▼ナポリターノ記者快挙Pメイビア Rジョンソン ロック エヴァ4世代撮影
ちなみにエヴァはレスラーとしては大成せず。最後はNXTのGM役という不本意な役をやっていたが、突然、自分から辞めてしまい業界から引退した。WWEは「まさか?」の寝耳に水だったことが記憶に新しい。
プロレス殿堂館2017年テキサス州ウィチタフォールズ藤波辰爾と受賞

▼井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル第36回
NY特派員時代の私を全面的にサポートしてくれたのは米国人記者だった
[ファイトクラブ]井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル第36回 NY特派員時代の私を全面的にサポートしてくれたのは米国人記者だった
ナポリターノ氏のこの種の殿堂入り受賞は過去にも多数ある。例えばテキサス州ウィチタフォールズにはプロレス殿堂館があり、これはマニア選出の特徴がある。現地2017年5月18-20日の式典には、藤波辰爾が殿堂入りしただけでなく、業界での長年の功績を認められ、ナポリターノ氏も一緒に殿堂入りを果たした。
日本にはこういった殿堂入り式典とかがないとか、選手だけでなくカメラマン記者も称えられるべきなど、脇道に逸れたら迷路になってしまう。ただ、活字プロレスの元祖である故I編集長こと井上義啓先生を表彰するなら、週刊ファイトは全面協力を惜しまない。もちろん井上譲二、ターザン山本、ジョージ・ナポリターノ諸氏は日本版殿堂入り確定だとも表明しておこう。