TNA「バウンド・フォー・グローリー」AAA「エロエス・インモルタレス」米墨2大大会速報!

(C)TNA

 10月4日(現地時間・放送日)に全米第二の団体TNA年間最大大会『TNA Bound for Glory2015』が開催された。
 メインでは、社長ディクシー・カーターの甥(というアングル)で、叔母の七光で好き放題やって遂にTNA世界ヘビー級王者にまでなったイーサン・カーターⅢがドリュー・ギャロウェイ、マット・ハーディとの3WAYでの王座戦を行う事になった。ジェフ・ジャレット率いるGFWとの全面戦争でも我関せずと非協力的だったイーサンに対し、遂にディクシー社長も見限って、厳しい王座戦を組んできたのだ。しかも、特別レフェリーとしてイーサンと敵対しているジェフ・ハーディが任命され、イーサンは絶体絶命という感じだ。試合は、3人が入り乱れてリングで場外でと激しい試合を見せるが、試合をしたくないイーサンが、わざとレフェリーであるジェフの前でマットとギャロウェイにローブロー(急所攻撃)。さあ、これで反則をとれ、俺の反則負けで王座防衛にしろとアピール。ジェフは、そんな卑怯な防衛は許さないと認めない。イーサンは今度は椅子をもってきて、これで目の前で殴って反則負けになろうとする。これに遂にジェフの堪忍袋の緒が切れた!イーサンを止めると、ツイスト・オブ・フェイトでイーサンを叩きのめす!そこに蘇生した兄マットがギャロウェイを仕留めてフォール勝ち。マットが新王者となり、リングに家族を上げハーディ兄弟の大勝利となりハッピーエンドでTNA年間最大大会は幕を閉じた。

 また、WWEから電撃移籍してTNAを長年支えたカート・アングルが、実質TNAラストマッチ(来年の契約更新をまだしていない為)となる試合をエリック・ヤングと行った。ヒール化し、悪の限りを尽くしているヤングは、アングルをつけ狙っており、アングルとしては、最後にヤングを退治して有終の美を飾りたいところだ。試合は、最後でも激しく燃えるアングルがヤングを場外、観客席まで連れまわし大乱闘。ヤングもアングルが長年苦しんでいる首を攻撃し、コーナーポストからパイルドライバーを決めようとするが、アングルが脱出してヤングにアンクルロック!がっちり極まってヤングは逃げる事が出来ずに遂にタップアウト!アングルが完璧な形で一本勝ちした。

 更にジェフ・ジャレットが復帰して新設されたKOTM王座戦も王者ボビー・ルードと挑戦者ボビー・ラシュリーで争われた。長年TNAで活躍してきたルードに対し、元WWEスーパースターで、MMAでも活躍しているラシュリーという対照的なキャリアを持つ2人。共に現在はベビー・フェイスなので、反則や乱入なく激しいレスリングの攻防を展開し、ラシュリーのスピアーをなんとか返したルードが最後はルード・ボムでラシュリーから奇麗にフォール勝ち。両者、健闘を称えていた。

■ TNA Bound for Glory2015 バウンド・フォー・グローリー
日時:2015年10月4日(現地時間・放送日)
場所:アメリカ・フロリダ州オーランド

<TNA世界ヘビー級王座3WAYマッチ>
○マット・ハーディ(挑戦者)
 ピンフォール
●イーサン・カーターⅢ(王者)
ドリュー・ギャロウェイ(挑戦者)

<シングルマッチ>
○カート・アングル
 アンクルロック
●エリック・ヤング

<ノックアウツ王座タイトルマッチ>
○ゲイル・キム(王者)
 ピンフォール
●アメージング・コング(挑戦者)

<KOTM王座タイトルマッチ>
○ボビー・ルード(王者)
 ピンフォール
●ボビー・ラシュリー(挑戦者)

<TNA世界タッグ王座タイトルマッチ>
○ザ・ウルブス(デイビー・リチャーズ、エディ・エドワーズ)(王者)
 ピンフォール
●トレヴァー・リー、ブライアン・マイヤーズ(挑戦者)

<BFGガントレットマッチ>
勝者 タイラス
ミスター・アンダーソン、アビス、マハーバリ・シェラ、ロビー・E、ジェシー・ゴッダーズ、エイデン・オシェイ、イーライ・ドレイク、クリス・マスターズ

<Xディビジョン王座タイトル4WAYマッチ>
○ティグレ・ウノ(王者)
 ベルト奪取
●アンドリュー(挑戦者)、マニック(挑戦者)、DJZ(挑戦者)

 10月4日(現地時間)にメキシコ・サン・ルイス・ポトシで『AAA エロエス・インモルタレス9』が開催された。
 AAA創設者であるアントニオ・ペーニャ氏を讃える大会であり、毎年、アントニオ・ペーニャ杯というイリミネーションマッチが行われる。また、このアントニオ・ペーニャ氏はルチャリブレの専門家、看板記者、寺内1/2兵衞と深い交流があり、そのエピソードがマット界舞台裏’13年10月17日号飯伏幸太W1聖地TNA激震パンクラス20年横浜ベイダー水色革命に掲載されているので、是非、読んで頂きたい。無料ブログでは読めない、寺内1/2兵衞記者の貴重な写真ととびっきりのエピソードが満載で大好評だ。

 今大会のメインは、レジェンドであるドスカラスの息子にしてWWEのスーパースター、アルベルト・デル・リオこと、エル・パトロン・アルベルトが自身の保持するAAAヘビー級王座を賭けて、ジョニー・ムンドの挑戦を受けた。ムンドはこれまたWWEのスーパースターであるジョン・モリソンで、現在はAAAのアメリカ進出団体ルチャリブレ・アンダーグランドでも活躍している。共にWWEで大活躍したスーパースター同士が、AAAのビッグマッチのメインで対戦する事となったのだ。試合は、ムンドが乱入、凶器と反則連発。最後はギターでアルベルトを攻撃したのがレフェリーに見つかり、反則でアルベルトが王座防衛を果たした。しかし、試合後もルード達が乱入してアルベルトを襲うが、そこに救出に駆けつけたのはレイ・ミステリオJr.だった。2人でルード達を蹴散らして、メキシコ大勝利をアピール。人気者2人が最後は悪党どもを退治して、大団円となった。

 また、セミファイナルは、ルード(悪役)転向したミステシス(初代ミスティコ、初代シン・カラ)が、レイ・ミステリオJr.とタッグで激突。ミステシスは、なんとレイ・ミステリオJr.にマスカラ戦(敗者、覆面剥ぎマッチ)を要求しており、この試合の結果で、それが大きく動く可能性もある。試合はテクニコ(善玉)側の隠し玉Xが、エクトール・ガルサJr.という事で会場から大声援。あのイホ・デル・ペロ・アグアヨの参謀としてロス・ペロス・デルマールを支えたガルサの息子という設定(実際はガルサの従兄の息子と言われる)で、スペルエストレージャであるガルサの名前を継ぐ事になる。試合は完全にルード(悪役)と化したミステシスが、まだ新人のガルサJr.を仕留めて勝利。試合後、握手を求めるミステリオJr.を拒絶するミステシス、この2人のマスカラ戦は実現するのだろうか?

 そしてアントニオ・ペーニャ杯は、豪華すぎるメンバーが集結し、最後に残ったレジェンドのラ・パルカをタウルスが落として、タウルスが優勝した。

■ AAA エロエス・インモルタレス9
日時:2015年10月4日(現地時間)
場所:メキシコ・サン・ルイス・ポトシ

<メインイベント AAAヘビー級王座タイトルマッチ>
○アルベルト・エル・パトロン(王者)
 反則
●ジョニー・ムンド(挑戦者)

<セミファイナル 6人タッグマッチ>
○ミステシス、エル・テハノJr.、イホ・デル・ファンタズマ
 ピンフォール
●レイ・ミステリオJr.、サイコ・クラウン、エクトール・ガルサJr.

<アントニオ・ペーニャ杯>
勝者 タウルス
ラ・パルカ、ブルー・デモンJr.、アエロスター、ニーニョ・アンブルゲサ、シベルネティコ、アベルノ、チェスマン、エレクトロ・ショック、イホ・デル・ピラタ・モルガン

<タッグマッチ>
○エル・メシアス、ブライアン・ケージ
 ピンフォール
●ドラゴ、フェニックス

<AAAタッグ王座3WAYマッチ>
○ジャック・エバンス、アンヘリコ(挑戦者)
 ピンフォール
●ダガ、スティーブ・ペイン(挑戦者)
ジョー・リーダー、ペンタゴンJr.(王者)

<レイナ・デ・レイナス王座タイトル5WAYマッチ>
○タジャ(王者)
 ジャベ
●レディ・シャニ(挑戦者)
ゴジャ・コング (挑戦者)
イエドラ(挑戦者)
レディ・マラビジャ(挑戦者)

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