[週刊ファイト1月22日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼108万の王者、94万のカリスマ:オークションが映したRIZINスター論
photo: 松橋隆樹&タダシ☆タナカ+(c)RIZIN by 野村友梨乃
・シェイドゥラエフ108万、朝倉未来94万、RENA40万:RIZINスター構造
・“RIZIN王者”では収まらない男:シェイドゥラエフの市場価値と期待値
・サインなしでこの値段:勝っても負けても、朝倉未来の異次元の価値
・伊澤星花が王者なら、RENAは女子格の象徴か:ツヨカワ女王の魅力
・強いだけじゃ売れないRIZINの現実:数字が暴いたRIZINのスター構造
・リングより残酷な現実:数字が証明した、RIZINスターのリアルな価値
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シェイドゥラエフ108万、朝倉未来94万、RENA40万:RIZINスター構造
昨年大晦日に行われた『RIZIN師走の超強者祭り』。その熱狂が、試合後もなお続いていることを示す出来事が、”実使用サイン入りグローブ(サイン入りチェキ付き)”や入手困難なRIZINファイター・RIZINガールズによる“直筆サイン入りグッズ”などオークションだった。
1位はメインイベントでフェザー級王座を防衛したラジャブアリ・シェイドゥラエフ。落札額108万3000円、入札件数105件。2位は朝倉未来で94万円。3位には敗戦を喫したにもかかわらずRENAが40万5000円で続いた。

この結果を、単純に「人気ランキング」として受け取るのは簡単だ。だが、少し立ち止まって見てみると、ここにはRIZINという団体が抱える独特で、そして極めて興味深い“スター構造”がはっきりと表れているように感じた。
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“RIZIN王者”では収まらない男:シェイドゥラエフの市場価値と期待値
まず触れなければならないのは、シェイドゥラエフの存在だ。108万円超という落札金額だけでも十分にインパクトはあるが、より注目すべきは入札件数105件という数字だろう。これは単に「一人の金持ちが高値で落とした」という話ではない。むしろ、複数の入札者が最後まで激しく競り合い、価値をつり上げていった結果に近い。誰か一人の思い付きではなく、「このグローブにはそれだけの価値がある」と考える人間が何人もいたからこそ、ここまで金額が伸びた。そのせめぎ合いの末に、最終的に“勝ち取った誰か”が現れた――その構図にこそ、この数字の重みがある。

大晦日、朝倉未来に何もさせず、余裕すら感じさせるKO勝利。あの一戦で、シェイドゥラエフはフェザー級王者としての地位を完全に確立した。もし仮に、競った末の判定勝利や、内容に疑問符の残る勝ち方だったなら、ここまでの数字にはならなかったはずだ。
シェイドゥラエフが支持を集めている理由は、極めてシンプルだ。強い。圧倒的に強い。
そして、その強さを誰の目にも分かる形で証明し続けている。さらに言えば、この金額には「今」だけでなく「未来」への期待も含まれている。
もし彼が、この先も主戦場をRIZINに限定して戦い続ける選手だったとしたら、ここまでの評価に届いただろうか。正直、そうは思わない。ファンが見ているのは、現在の実績だけではない。いつかUFCに進出し、世界最高峰の舞台でも通用する――その未来像を具体的に想像できるからこそ、この金額が積み上がったのだろう。シェイドゥラエフには、「RIZINの王者」という枠を超えたスケール感がある。 強さ、勝ち方、そして王者としての佇まい。それらすべてが“世界基準”に直結しているように見える。

今回のオークション結果は、その評価が感情論ではなく、数字として可視化された証拠だ。王者だから人気なのではない。王者であることに納得できる存在だからこそ、ここまで支持されたのではないだろうか。
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