[週刊ファイト1月15日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼RIZIN10周年大晦日大会を終えて:5大タイトルマッチが語った現実
photo: 松橋隆樹&タダシ☆タナカ by 野村友梨乃
・5大タイトルマッチの裏で、11年目のRIZINが直面した現実と重圧
・勝負論が成立しない程の実力差:シェイドゥラエフの別次元の強さ
・規格外の王者シェイドゥラエフをどう活かす?RIZINが抱えるジレンマ
・現実との乖離:5大タイトルで日本人選手に突きつけられた階級の壁
・UFCはRIZINの戦略にはまっている:榊原CEOの総括から感じた疑問
・日本人が王者誕生の難しさ:5大タイトルマッチが浮き彫りにした現実
▼王者陥落、因縁決着、新時代到来:RIZIN10年目の大晦日、激動の一夜
▼想定外のカード変更:RIZIN10周年・大晦日で露呈した期待と疑問
5大タイトルマッチの裏で、11年目のRIZINが直面した現実と重圧
年末格闘技の象徴、それがRIZIN大晦日だ。2025年の「RIZIN師走の超強者祭り」は、5大タイトルマッチが並ぶ豪華なカードで幕を開けた。10周年という節目にふさわしい“お祭り感”は確かにあった。だが、試合を重ねるごとに、胸の高鳴りとは別の感情が込み上げてきたファンも多かったのではないだろうか。それは興奮よりも、現実を突きつけられる感覚だった。


▼RIZIN大晦日10日前:王者シェイドゥラエフの余裕、朝倉未来の覚悟
勝負論が成立しない程の実力差:シェイドゥラエフの別次元の強さ
メインイベント、フェザー級タイトルマッチ。王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフと、挑戦者朝倉未来 の一戦は、結果以上に“内容”が衝撃的だった。


シェイドゥラエフは試合中、何度もジャーマンスープレックスを放った。勝負を決めるための最短手段ではない。むしろ、あえて派手で観客受けする技を選んでいたようにも映る。試合後に語った「会場がより盛り上がるようにしたかった」というコメントが、その意図を雄弁に物語っている。
一方の朝倉は、この一戦に明確な覚悟を持って臨んでいた。表情、言葉、準備、そのすべてから本気度は伝わってきた。だが、どれだけ気持ちを前に出しても、シェイドゥラエフの動きに焦りはない。危機感も、切迫感も感じられない。まるで試合の主導権だけでなく、試合そのもののテンポを“管理”しているかのようだった。
残酷なまでに明確だったのは、両者の間に存在した“次元の差”である。朝倉が勝負を懸けて踏み込めば、シェイドゥラエフはそれを受け止め、時には受け流し、時には遊ぶように投げる。その構図は、挑戦者が王者を追い詰める試合というより、王者が挑戦者の出方を確かめながら楽しんでいるようにも見えてしまった。

以前、シェイドゥラエフはこう語っている。
「1日で朝倉未来、クレベル・コイケ、ヴガール・ケラモフと戦える」
試合を重ねるごとに、この言葉を単なる誇張だと切り捨てることは難しくなっている。今回の一戦を見ればなおさらだ。それほどまでに、シェイドゥラエフはフェザー級という枠を超えた存在になっている。同階級に“勝負論”が成立する相手が見当たらない。

そして、その圧倒的な強さこそが、同時にRIZINが抱える最大のジレンマでもある。
▼RIZIN大晦日狂宴:シェイドゥラエフvs.朝倉未来 秒殺か反逆か