[ファイトクラブ]名勝負は永遠に!ジャイアント馬場対アブドーラ・ザ・ブッチャー

[週刊ファイト01月15日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼名勝負は永遠に!ジャイアント馬場対アブドーラ・ザ・ブッチャー
 編集部編
・血塗れでも主役は揺るがず:馬場30周年記念・武道館ブッチャー戦
・YouTubeで再評価される“全日本の原風景”
・ジャイアント馬場─王道を貫いた“世界の巨人”の伝説
・狂気と魅惑の凶器王―アブドーラ・ザ・ブッチャーという伝説


▼ジャイアント馬場の“辞書”にウソ、ハッタリ、自慢話はなし!

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▼黒い呪術でプロレスの楽しさを教えてくれたアブドーラ・ザ・ブッチャー

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血塗れでも主役は揺るがず:馬場30周年記念・武道館ブッチャー戦

 1月生まれという共通点を持つ二人、ジャイアント馬場とアブドーラ・ザ・ブッチャー。全日本プロレスの象徴と最恐の怪物が真正面から向き合った【ジャイアント馬場デビュー30周年記念特別試合】は、記念試合の枠を超え、時代を刻む一戦として今も語り継がれている。本稿では、その歴史的対決をあらためて振り返る。

 1989年9月2日、日本武道館。全日本プロレス「サマーアクションシリーズII」の最終盤で組まれたのは、ジャイアント馬場 デビュー30周年記念特別試合、相手は長年の宿敵 アブドーラ・ザ・ブッチャー であった。
結果は14分37秒、馬場のバックドロップによるピンフォール勝利。この一戦は単なる記念試合ではなく、全日本プロレスという団体が歩んできた歴史そのものを凝縮したような内容だった。

 馬場のデビューは1959年。1989年はまさに節目の年であり、全日本は“馬場30周年イヤー”として、随所に象徴的カードを配置していた。その中で、なぜブッチャーだったのか――答えは明白である。

 ブッチャーは1970年代以降、全日本のリングにおいて「狂気」と「流血」を体現し続けた存在であり、馬場にとって最も象徴的な外敵の一人だった。チャンピオン・カーニバル、PWF王座戦、シリーズ中のシングルやタッグを含め、両者は数え切れないほど対峙してきた。

 ブッチャーが暴れ、流血を生み、観客の感情を極限まで煽る。その狂気を、馬場が受け止め、最終的には力と理でねじ伏せる――この構図こそが、全日本プロレスの王道であり、馬場のプロレス観そのものだった。

 試合は開始直後からブッチャーのペースだった。フォーク、チェーン、地獄突き。序盤で馬場の額は早々に割れ、武道館の空気は一気にヒートアップする。だが、馬場は慌てない。逃げない。感情を荒立てない。巨体で圧をかけ、要所でベアハッグやボディスラムを挟み、試合の流れを少しずつ自分の側へ引き戻していく。

 中盤以降、ブッチャーはなおも凶器に頼るが、動きには徐々に陰りが見え始める。一方の馬場は、流血しながらもポジションを崩さず、ここぞという場面で16文キック、そして勝負所を見逃さない。

 終盤、ブッチャーの突進を見切った瞬間、馬場は巨体を抱え上げ、完璧なフォームでバックドロップを決めた。14分37秒。無駄な演出は一切ない。これ以上ないほど、馬場らしいフィニッシュだった。

 1989年当時、全日本はジャンボ鶴田を中心とした次世代へと確実に舵を切りつつあった。馬場はすでに“現役の主役”ではない。しかし、この試合で示されたのは、主役でなくとも団体の軸であり続ける存在感だった。

 ブッチャーの狂気を真正面から受け止め、最終的にバックドロップ一発で締める。その姿は、勝ち負け以上に「全日本プロレスとは何か」を観客に刻み込むものだった。

 この試合以降、馬場のリング登場はさらに限定的になっていくが、だからこそ本試合は“馬場のプロレス観が完成した瞬間”として強く記憶されている。

 1989年9月2日、日本武道館。血を流し、狂気を浴び、それでも最後は王道で締める。この馬場 vs. ブッチャーは、全日本プロレスの哲学そのものを体現した30周年記念試合だった。

 派手な技も、奇抜な展開もない。ただ、積み重ねてきた歴史と信頼だけがリングにあった。バックドロップが決まった瞬間、観客は理解したはずだ。――これが、ジャイアント馬場であり、全日本プロレスなのだと。

YouTubeで再評価される“全日本の原風景”

 1989年9月2日、日本武道館で行われた全日本プロレス「サマーアクションシリーズII」。ジャイアント馬場 デビュー30周年記念特別試合として組まれた、アブドーラ・ザ・ブッチャー との一戦が、現在YouTubeで公開され、改めて大きな注目を集めている。

 試合は14分37秒、馬場がバックドロップで勝利。この“いかにも全日本らしい結末”が、現代の視聴者からも高く評価されている点が興味深い。

 YouTubeのコメント欄や関連SNS、プロレス系フォーラムを通じた反応を見る限り、評価は圧倒的にポジティブである。

とくに目立つのは、
・馬場のバックドロップの説得力
・流血しても動じない「大将レスラー」としての佇まい
・ブッチャーの狂気があってこそ成立する全日本的ドラマ
この3点だ。

「やはり馬場は別格」という声

 もっとも多いのは、馬場の勝ち姿そのものを称える声である。

「52歳であのバックドロップは反則級」
「ブッチャーの反則を全部受け止めたうえで勝つのが馬場」
「30周年記念試合として完璧な締め」

 こうしたコメントは、単なる技の凄さではなく、“全日本の象徴として勝つ”*ことへの納得感を示している。

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