[週刊ファイト5月1日期間 [ファイトクラブ]公開中
▼全日CC激闘!三条&所沢二大会!本田竜輝首位!斎藤レイ三連敗
photo by 全日本プロレス公式 編集部編
・宮原健斗が芦野祥太郎を撃破、シャットダウン・スープレックスで激闘制す
・スミスJr.がザイオンとの激闘を制し無傷の3連勝でAブロック首位へ前進
・本田竜輝、同門対決制し安齊勇馬撃破3勝目を挙げ首位に並ぶ快進撃
・斉藤レイ、綾部蓮に敗北し苦境深まるCC2025所沢大会で痛恨の3連敗
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宮原健斗が芦野祥太郎を撃破、シャットダウン・スープレックスで激闘制す
2025年4月19日、新潟県三条市にて開催された全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル2025」第4戦。そのセミファイナルで行われた注目のAブロック公式戦、宮原健斗と芦野祥太郎の一戦は、まさに両者のプライドと意地が激突する熱闘となった。昨年のカーニバルでも対戦歴のある両者は、互いに研究し尽くした上での再戦であり、序盤から緊張感に満ちた立ち上がりを見せた。
試合は宮原が得意のフロントハイキックから主導権を握り、場外で芦野に執拗な頭突きを見舞う荒々しい立ち上がりを展開。しかし芦野も反撃の糸口を掴むと、徹底した左足攻めにシフト。ロープを利用した足攻めや場外でのダメージの蓄積、さらには多彩な足関節技を駆使し、宮原の動きを徐々に奪っていった。
リング中央でうずくまる宮原に対し、芦野は怒涛のアンクルロック攻勢。激痛に顔をゆがめながらもロープブレイクに活路を見出した宮原は、そこから執念を見せ、逆転の糸口を掴む。観客の「健斗コール」に後押しされながら、カウンターの頭突き、そして得意のブラックアウトを炸裂させ、ようやく流れを引き寄せる。
しかし芦野も引かず、ラリアットからバックドロップへと繋ぎ、さらにTボーン・スープレックスで勝負を決めにかかる。しかしこの攻防を耐え抜いた宮原は、至近距離から再びブラックアウトを放ち、動きが鈍った芦野を捕らえると、最後は必殺のシャットダウン・スープレックス・ホールドで3カウントを奪取。激闘に終止符を打った。
この試合の勝利により、宮原はカーニバル公式戦2勝目を挙げ、勝ち点4に到達。対する芦野はこれで3戦3敗と、ブロック突破に向けて極めて厳しい状況に追い込まれた。バックステージで芦野は「なんでタップしないんだ」と叫び、自らの敗戦に悔しさを滲ませながらも「勝つまでやる」と言い残した。
一方の宮原は新潟のファンに感謝の意を表しつつ、次戦となる4月23日後楽園ホール大会のメインイベントを自らが締めると宣言。ファン投票で決まるメインイベントの主役の座を「オレしかいないだろ」と力強く語り、次なる闘いへ向けて自信をのぞかせた。
両者の意地と執念がぶつかり合ったこの試合は、「チャンピオン・カーニバル」という舞台の名にふさわしい、見応えのある一戦であった。タイトルホルダーでなくとも、メインを張るだけの力がある。そんなメッセージが全身から伝わる一戦だった。
スミスJr.がザイオンとの激闘を制し無傷の3連勝でAブロック首位へ前進
新潟県三条市で行われた全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル2025」第4戦において、Aブロック公式戦としてデイビーボーイ・スミスJr.とザイオンによる大型外国人同士のシングルマッチが実現した。この試合は体格とパワーを武器にした二人のぶつかり合いが大きな見どころとなったが、最終的にはスミスJr.が激戦を制して開幕から3連勝を飾り、優勝戦線に大きな弾みをつけた。
試合開始前、両者はスポーツマンシップに則って握手を交わし、観客の期待感を高めた中でゴングが鳴らされた。序盤はロックアップからの力比べが展開され、両者が互いのパワーを測り合う形で進行。その後、スミスJr.がタックル合戦や場外戦で流れを引き寄せると、得意のジャンピング・ニーやパワースラム、さらにギロチンドロップと立て続けに大技を繰り出し試合の主導権を握った。
一方のザイオンも黙ってやられるばかりではなかった。スミスJr.の隙を突いて肩車からのデスバレーボムを見舞い、さらにコブラクラッチやストンピング、ダイビング・ヘッドバットなどで攻勢に転じる。終盤にはスピアを狙ったが、これをスミスJr.が巧みにかわしてザイオンはコーナーに頭から激突してしまい、流れが再びスミス側に傾いた。
フィニッシュシーンは、ザイオンがスミスJr.のバックドロップを潰してそのままフォールに持ち込むも、スミスJr.が咄嗟の判断でフォールを返して3カウントを奪う逆転劇で幕を閉じた。技の切り返しの応酬というプロレスならではの醍醐味が凝縮されたこのフィニッシュに、場内からは大きな拍手が送られた。
この勝利によりスミスJr.は3連勝でAブロックのトップに立ち、三冠王者を経験した実力をいかんなく発揮していることを証明した。一方、ザイオンも敗れはしたが初戦での勝利を経て、今大会でも果敢な戦いぶりを見せたことで、カーニバル初出場ながらも今後の展開に期待を抱かせる内容となった。今後、Aブロックは混戦模様を呈しつつあり、ここからの星の潰し合いが、春の頂点を決する戦いの行方を左右することになるだろう。
本田竜輝、同門対決制し安齊勇馬撃破3勝目を挙げ首位に並ぶ快進撃
2025年4月20日、埼玉・所沢市民体育館にて開催された全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル2025」所沢大会のメインイベントにて、注目のBブロック公式戦・本田竜輝 vs 安齊勇馬の同門対決が実現した。これまで幾度となくしのぎを削ってきた二人による、新時代の象徴とも言うべき対決は、観衆の期待を遥かに超える熱戦となった。
試合序盤から安齊が仕掛ける形で始まり、場外への派手な投げで観客の視線を一気に引き寄せると、そのまま攻め込んでいく。しかし本田も冷静な対応を見せ、ショルダータックルから鉄柱攻撃へと移行して、試合の流れを引き寄せる。リング上ではレフェリーを巻き込んだユニークな反則カウントパフォーマンスで本田節を炸裂させながらも、巧みに主導権を握っていく。