[週刊ファイト4月17日期間 [ファイトクラブ]公開中
▼全日CC開幕！鈴木秀樹が宮原健斗に激勝、本田竜輝が斉藤レイ破る波乱の幕開け
photo by テキサスロングホーン 編集部編
・宮原健斗、チャンピオン・カーニバル開幕戦で鈴木秀樹に敗北
・斉藤ジュンが真霜拳號を撃破し開幕白星スタート
・デイビーボーイ・スミスJr.が吉田隆司を粉砕し白星発進
・菊田円、チャンピオン・カーニバル初陣で青柳優馬を撃破
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宮原健斗、チャンピオン・カーニバル開幕戦で鈴木秀樹に敗北
2025年4月9日、後楽園ホールにて全日本プロレス春の風物詩「チャンピオン・カーニバル2025」が華々しく幕を開けた。その開幕戦、Aブロック公式戦でいきなり注目を集めたのが、前年度覇者であり“全日の顔”宮原健斗と、ストイックな実力者・鈴木秀樹の一騎打ちである。この一戦はシリーズの先行きを占ううえで極めて重要な試合であり、ファンの期待も高かったが、結果は宮原が黒星発進という厳しい船出となった。
試合は序盤から両者の個性と意地が激しくぶつかり合う一進一退の攻防が展開され、技巧とパワーの応酬が後楽園ホールに熱気を呼び起こした。宮原は鋭い打撃と華麗なムーブで攻め立てるが、鈴木は冷静に受け切り、持ち前のグラウンドレスリングと強靭なフィジカルで反撃を加える。終盤、宮原の勢いがやや鈍った隙を突いて鈴木が勝負に出ると、ダブルアーム・スープレックスを2度繰り出し、これが決定打となって3カウントを奪取。全日本の象徴である宮原から堂々と勝利を挙げた。
この敗戦は、昨年の開幕戦で綾部蓮に敗れてスタートした構図と重なる。だが、宮原は試合後も表情を曇らせることなく、「負けからスタートしたけど、そういう時は優勝決定戦の舞台に進んでいるので。そうやって長いシリーズは切り替えていかないと。もう見ているのは優勝のみ」と語り、自らに言い聞かせるように力強く前を向いた。3月29日の大田区大会では三冠ヘビー級王者・斉藤ジュンに挑戦して敗れたばかりの宮原にとって、今回の黒星は連敗ではあるものの、それでも折れずに戦い続ける姿勢こそが彼の真骨頂である。
「今は自分が優勝して、プロレスファンに這い上がる姿を見せたい。僕は今、負けて“底”に落ちてますから」と語る姿には、逆境を糧に強くなる王者のメンタリティが滲んでいた。そして彼の視線は、早くも次の公式戦に向けられている。第2戦は自身の地元・福岡県での真霜拳號戦。「この1敗はしょうがないっす。勝負ですから。今は福岡大会に全集中。真霜拳號に“大集中”。もうそれのみです」と語り、あくまで全勝優勝ではなく、最終的な優勝を見据えるのが宮原スタイルだと改めて示した。
開幕黒星という事実に揺るがず、再び頂点を目指す強靭な精神力。そして、どれだけ負けが続いてもなおプロレスファンの心に火を灯し続けるその存在感。宮原健斗の2025年チャンピオン・カーニバルの旅は、ここからが本当のスタートである。
斉藤ジュンが真霜拳號を撃破し開幕白星スタート
後楽園ホールで開催された全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル2025」開幕戦のAブロック公式戦において、三冠ヘビー級王者である斉藤ジュンが真霜拳號との一騎打ちに臨み、白熱の攻防の末に新技「ダイイングライト」で勝利を掴み、堂々たる開幕白星を飾った。試合は冒頭から観客の「真霜コール」が会場を包み、46歳にして老獪な技術を持つ真霜への期待の高さを物語っていたが、斉藤ジュンはその空気に臆することなく、攻めの姿勢を貫き、押し気味の展開を築いていった。
真霜は巧みに関節技を駆使してジュンの右腕を徹底的に狙い続け、ジュンの攻撃を封じようとする戦略に出た。特に中盤以降は右腕への一点集中が奏功し、ジュンの動きに明らかな制限を与えていたが、それでも斉藤は怯まず、痛みを堪えて前進する。試合は一進一退の攻防が続き、リング上にはまさに「王者」と「挑戦者」の意地と意地のぶつかり合いが展開された。
