[ファイトクラブ]伝説が交差する夜!大仁田厚と天龍源一郎が語るプロレス黄金時代

写真提供:大仁田厚公式

[週刊ファイト3月6日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼伝説が交差する夜!大仁田厚と天龍源一郎が語るプロレス黄金時代
 (C)大仁田厚 編集部編
・全日本プロレス時代の記憶──二人の若き日々
・電流爆破と天龍革命──スタイルの違いを超えた熱きプロレス論
・これからのプロレス界に託すもの──レジェンドたちが語る未来へのメッセージ
・炎のカリスマ・大仁田厚を讃える!—伝説の男の軌跡—
・ミスター・プロレス 天龍源一郎を讃える!—風雲昇り龍の伝説—


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全日本プロレス時代の記憶──二人の若き日々

 東京都内で2025年2月24日に開催された「天龍源一郎 vs 大仁田厚トークバトル」は、まさにプロレス界の生きる伝説たちが交差する特別な夜となった。「ミスタープロレス」の異名を持つ天龍源一郎と、「邪道」の異名で知られる大仁田厚が、長年のキャリアを振り返りながら、90年代のプロレス界の変遷や、FMWとWARの関係、そしてそれぞれの歩んできた道について熱く語り合った。天龍は現在、脊髄症や脊髄管狭窄症の影響で車椅子生活を送っているが、この日は元気な姿を見せ、観客の前で大仁田との旧交を温めた。

 トークの冒頭では、二人の全日本プロレス時代について振り返られた。天龍は大仁田の若手時代について、「当時、レスラーがあまり使っていなかったベンチプレスをトレーニングに取り入れるなど、真面目な青年だった」と回顧。一方、大仁田は「天龍さんは角界からプロレスに転向し、アメリカ遠征を経験し、そして憧れのテレビ中継でデビューを飾った。正直、羨ましかったし、妬ましかった」と素直な思いを語った。二人の関係はライバルでありながらも、プロレスという共通の舞台で互いに刺激を受け合う間柄だったことがうかがえる。

 また、天龍は故・ジャイアント馬場と大仁田の関係にも言及し、「大仁田くんと馬場さんの仲はとても親密だった。何かと彼をかばっていた」と証言。これに対し大仁田は、「引退後、天龍さんとジャンボ鶴田さんの試合を武道館まで観に行った。あの試合を観て、改めてプロレスは素晴らしいものだと実感した。俺がプロレスに復帰したのは、天龍さんの影響が大きかった」と、感動的なエピソードを披露した。

 プロレスファンにとって、天龍と大仁田の因縁といえば、1994年5月5日にFMWが開催した川崎球場大会(現・富士通スタジアム川崎)での**「ノーロープ有刺鉄線金網電流爆破デスマッチ」**が忘れられない一戦である。この試合について天龍は、「どれほどのダメージがあるかわからなかったが、一度経験しないと偉そうなことは言えないと思った」と振り返った。それに対し大仁田は、「プロレス界のトップに君臨する天龍さんが電流爆破のリングに上がること自体が衝撃だった。天龍さんのレスラーとしての器の大きさに感動した」と述べ、当時の試合の意義を再確認した。

 この試合は、FMWの枠を超えたプロレスの可能性を示し、天龍の挑戦精神がいかにプロレス界に影響を与えたかを証明するものだった。結果として、この試合が後のデスマッチのスタイルに新たな方向性をもたらし、多くのレスラーに影響を与えることとなった。

 トークが佳境に入ると、大仁田は天龍に向かって「天龍プロジェクトに呼んでくれたら嬉しいです!」と直談判。天龍プロジェクトは天龍源一郎が引退後もプロレス界の発展を支援するために立ち上げたもので、大仁田の参戦が実現すれば、新たな伝説が生まれるかもしれない。

 この夜のトークライブは、単なる過去の回顧にとどまらず、プロレスという舞台における生き様と、これからの可能性を示すものとなった。天龍と大仁田の言葉の一つひとつが、プロレスファンの心を揺さぶり、黄金時代の記憶を呼び起こした。今後、二人のレジェンドがどのような形で再び交わるのか、注目せざるを得ない。

電流爆破と天龍革命──スタイルの違いを超えた熱きプロレス論

 都内で開催された「天龍源一郎 vs 大仁田厚トークバトル」は、プロレス界の異なるスタイルを極めた二人が対峙し、それぞれの哲学を熱く語る場となった。トークの中盤では、大仁田厚が築いた「電流爆破デスマッチ」という特殊な戦いと、天龍源一郎が全日本プロレスからスタートさせ、のちに日本のプロレススタイルを変革した「天龍革命」がテーマとなり、両者がプロレスに懸ける想いを激しくぶつけ合った。プロレスとは何か、観客の心を震わせる要素は何か、そして「本物の闘い」とは何かを、二人がそれぞれの視点から語り合うことで、プロレスという競技の持つ多様性と奥深さが改めて浮き彫りになった。

 「俺のプロレスは、常に命懸けだった」。そう語る大仁田厚は、FMWを旗揚げし、「ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ」という過激なスタイルを生み出した。このスタイルは、派手な爆発と壮絶なダメージを伴いながらも、観客の感情を極限まで高める独自の魅力を持つ。しかし、大仁田にとって電流爆破は単なるショーではなかった。「俺は命を削ってリングに上がっていた。爆破の衝撃がどれだけ危険か、誰よりも知っている。それでもやるのは、プロレスに人生を懸けているからだ」と語る。その言葉には、彼のプロレスに対する覚悟と、見ている人間に衝撃を与え続けることへの執念が込められていた。

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