全日本プロレス生え抜きデビューの長尾一大心インタビュー

 全日本プロレスでは、2024年12月22日(日)に入門テストを実施するにあたり、新たな練習生を募集している。2023年12月の公開入門テストに合格し、2024年4月に入門、同年10月22日の旗揚げ記念日に後楽園ホールでデビューを果たした長尾一大心(ながお たいしん)選手に、プロレスラーを志した経緯や練習生時代の思い出を聞いた。

―まず、長尾選手が全日本プロレスを選んだ理由を教えてください。

長尾 僕がプロレスラーになるきっかけが、生まれる前に亡くなったひいおばあちゃんで。そのひいおばあちゃんに、存在証明したいなみたいなことを思っていて。ひいおばあちゃんが全日本プロレスをよく見ていて、それが結構大きな理由ですね。

―ご家族からひいおばあちゃんが全日本プロレス大好きだと聞いたんですね。ご家族はプロレスお好きなんですか?

長尾 いや、家族は好きじゃなくて、本当にひいおばあちゃんだけですね(笑)

―プロレスラーを目指し始めたのは何歳くらいから?

長尾 中学校ぐらいからです。

―学生時代はなにかスポーツはやっていましたか?

長尾 小中での9年間でアイスホッケーをやって、高校で柔道を3年間やっていました。

―アイスホッケーは強豪校だったと伺いました。ポジションはどちらを?

長尾 フォワードです。

―強豪校でフォワードをやっていて、高校でアイスホッケーを続けようとは思わなかった?

長尾 高校ではプロレスラーになりたいっていう思いが結構強くなってきて、ちょっとでも格闘の知識をつけたいっていうか、そういう理由で柔道をしましたね。 

―全日本に履歴書を送ったのは高校を卒業してすぐですか?

長尾 一応高校を卒業して、一旦就職して、そこからですね。僕は、高校卒業してからすぐ行きたかったんですけど、3者面談とか家族と相談して、一旦就職してみようってなって。

―就職はしたけど、自分の中では諦めきれなくて?

長尾 ちょっとやりたいことをやんないと損かなと思って。

―履歴書を出した後は、テストまでどのように過ごしてましたか?

長尾 書類を送る前から、いろんな団体の入門テストの内容とか調べて、毎日のようにトレーニングメニューをこなしていました。

―具体的にどんなトレーニングを?

長尾 まず、腕立て30回を休み休みでもいいので10セット、あとスクワットは 300回〜500回やって。

―就職もされていましたし、トレーニングは自宅で?

長尾 家でやって、マット運動とかも外で。

―外で!?

長尾 はい、近くに公園あったんで、草むらで(笑)

―それはすごいです!公開入門テスト当日の雰囲気はいかがでしたか?

長尾 結構必死だったんで、あんまりお客さんの目とかは気にならなかったです。

―試験官は青柳優馬選手、井上凌選手でしたが、そこも緊張はなかった?

長尾 はい、もう淡々とやることをやるっていう。

―入門テストが終わって、手応えはどうでした?

長尾 一応全部こなせたので、やることはやったなって。

―自分の中でダメだったなとか、これはいけたなっていうのもなく?

長尾 なかったですね。自分の中でできることはやりきったなと。
2023年12月21日東京・新木場1stRINGで行われた公開入門テストで自己アピールをする長尾選手

―実際合格されて、合格の連絡はどのように?

長尾 電話できました。部屋に1人でいて。

―ご家族に報告はされました?

長尾 一応僕はしましたね、すぐ。結構喜びました。友達も応援してくれてたんで、もうみんなに言っちゃいました。

―合格から入寮まではどのように過ごされてましたか?

長尾 入門が決まってからも、入門テストより本番の練習はもっときつくなると思うので、筋トレもちょっと増やして毎日やっていました。受かった時点でもう仕事辞めますって言っちゃったんで。 そこから毎日朝ランニングしたりとか、一応体力とかは。それなりに準備はしていました。

―入門テストを受けた時はまだ会社員だったんですね。毎日フルタイムで働きながら練習もやって、みたいな。

長尾 はい

―それは大変でしたね。

長尾 あんまり残業がなかったんで、結構定時退社できたのでその後を練習時間にあてていました。

―入寮してからはどのような感じでしたか?

長尾 4月1日に入寮して、そこからたしか選手が3連休だったんですけど。最初は寮にいた選手に挨拶したり、寮の使い方を説明してもらったりです。あとは本当にずっと部屋で。部屋にずっといるみたいな感じでした。

―午前中練習して、午後はもう雑用をやって、もうあとは寝るみたいな。

長尾 はい、そういう毎日です。

―実際、入寮してからの練習は想像してたより厳しかったですか?

長尾 厳しかったです。やっぱ準備してましたけど、全然ついていけなかった。

―練習で特に辛かった思い出とかありますか。

長尾 デビュー前受けの練習が厳しかったですね。もう身体的に。

―毎日きつい練習をされていた中で楽しみにしてたことはありますか?

長尾 練習終わった後のちゃんこと、その後の自由時間ですね。

―ちゃんこも長尾さんが作っているんですよね。入門するまで料理の経験は?

長尾 入門するまで親に作ってもらってたんで、本当に全部初めてで。先輩に1から教えてもらって作り方を覚えて。

―練習もちゃんこ作りも着実にクリアしていく感じですね。

長尾 つらかったですけど、やめようとは1回も思わなかったですね。

―試合の時はセコンド業務などありますがその辺はどうですか?

長尾 やっぱり1番近いところで試合を見られるんで。やっぱプロレス好きで入ったので、見ていて面白かったです。セコンドが結構忙しいんですけど、その中でもこう、うお!とかなったりとか。

―もうそういう目線で。

長尾 はい。ファンとして見てました(笑)

―全日本プロレスファンだった?

長尾 中学校2年生の時に全日本を見て。釧路に来て。

―その時のこと覚えてますか?

長尾 メインで確か宮原さんとかゼウスさん組で。 で、売店で宮原さんと写真を撮って。

―それはすごい!宮原選手にその話はされたんですか?

長尾 はい。めっちゃ喜んでました。周りに結構俺もそういうレスラーになったんだなみたいなことを言っているみたいで。
写真提供:長尾一大心選手

―会場は釧路のどこでやったか覚えてますか?

長尾 今はないんですけど、青雲台体育館。プロレスの団体が釧路に来るってなったら青雲台でした。

―練習生になって、初めて宮原選手に会った時、感動しました?

長尾 はい!やっぱりまだ入門しても非現実的世界が目の前にあったので。

―最後に、全日本プロレスでは現在新練習生を募集中です。長尾選手から練習生を目指す方に向けて伝えたいことはありますか?

長尾 他の会社、仕事と違って結構特殊だと思うんですけど、辛いことばっかりじゃないんで。やっぱり楽しいことはすごい楽しいんで……そうですね。デビューして歓声浴びるのは本当に気持ちよかったです。

―デビュー目指して、一緒に頑張りましょうって感じですか。

長尾 はい!

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