マメッド・ハリドヴ一本勝ち!ポーランド開催KSW100

(C)KSW

 11月16日(現地時間)にポーランド共和国グリビツェで『KSW 100: Khalidov vs. Bartosiński』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。

 今大会は、記念すべき100回大会で、怪力世界一男マリウス・プッツナウスキーと並んでKSWを欧州最大のMMA団体に押し上げた立役者であるマメッド・ハリドヴがメインを務める事になった。対戦相手は現ウェルター級王者であるアドリアン・バルトシンスキで、ミドル級契約で対戦することになる。バルトシンスキはMMA16戦全勝で現役バリバリの王者。ハリドヴはライトヘビー級、ミドル級で王者になった実績を誇るが44歳のレジェンドで、全盛期は過ぎているのもあり、下馬評ではバルトシンスキとなっている。しかし、勝敗とは関係なくKSW大功労者であるハリドヴが試合をするというだけで、価値がある事で100回記念にふさわしいカードとなった。試合はスタンドで攻めるハリドヴに対し、すぐにテイクダウンするバルトシンスキ。しかしグランドでガードポジションに戻して下から仕掛けるハリドヴというクラシカルな展開となった。続く2Rも、ハリドヴがキック、バックスピンで攻めるが打撃を警戒して同じように組み付いてバルトシンスキ。しかしハリドヴはガードポジションから立ち上がり、スタンド打撃で攻撃。そして、バルトシンスキも前に出てくるとハリドヴがカウンターでショートパンチを当て、ぐらつかせてテイクダウンすると、バックを奪ってチョークを仕掛ける。なんとか耐えたラルトシンスキだが、続いて電光石火の腕十字をハリドヴが極めると遂にタップ。ハリドヴが下馬評を覆し、100回記念大会で見事な一本勝ちをしてKSWの歴史をまた作った。

 ヘビー級王座戦は絶対王者であるヘビー級王者フィル・デ・フライズがダルコ・ストシッチの挑戦を受けた。KSW入りしてから、連勝を重ね、王者になった後も連戦連勝のフライズ。ストシッチは一度、王座挑戦しているが敗れており、今回、4連勝と実績を積んで再度、王座挑戦となった。しかし、フライズはKSWで圧倒的な強さを見せているので、下馬評はフライズ有利となっている。試合は、前に出るストシッチだが、フライズが体格差を生かしてグランドで上になって固定してパウンド連打。なんとか一度は立ち上がったストシッチだが、すぐにフライズがテイクダウンして、またパウンド連打。遂にレフェリーがストップして、フライズがTKO勝ちで王座防衛を果たした。

 あの悪魔王子バダ・ハリとの対戦で会場で暴動が起きた事で有名なアーカディウス・ウルソーセックは、元PFL戦士で、ライジン戦士シモン・バヨルにも勝利しているマテウス・シェッフェルと対戦。ウルソーセックはMMA5連勝中だが、同じキックボクシング選手とのMMAマッチが続いているので、今回は本格的なMMA戦士と対戦となるので、キックボクシング対MMAの異種格闘技戦という図式となる。しかし、試合は一方的だった。試合開始と同時にスタンドでの殴り合いとなり、ウルソーセックがパンチラッシュで圧倒。シェッフェルからダウンを奪うと追撃のパウンド。レフェリーがストップし、ウルソーセックが見事に秒殺TKO勝ちした。

 FENミドル級王者としてKSWに乗り込んできたピョートル・クベルスキーは五輪レスリング銅メダリスト、ダミアン・ジャニコフスキーと対戦。他団体のMMA王者対レスリングメダリストという図式だ。試合はクベルスキーが圧倒。最後は右ストレートでジャニコフスキーからダウンを奪うとグランドでバックを奪ってパウンド連打。遂にレフェリーがストップし、クベルスキーがTKO勝ちとなった。

 また100回記念大会だけに三階級の王座戦も組まれ、ヘビー級以外にいライトヘビー級王座戦は、王者ラファウ・ハラティクが、フェザー級王座戦は王者ロベルト・ルハワがそれぞれ防衛している。

■ KSW 100: Khalidov vs. Bartosiński
日時:2024年11月16日(現地時間)
会場:ポーランド共和国グリビツェ

<ミドル級>
○マメッド・ハリドヴ(ポーランド)
 2R 2分48秒 腕ひしぎ十字固め
●エイドリアン・バルトシンスキ(ポーランド)

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○フィル・デ・フライズ(英国/王者)
 1R 4分11秒 TKO
●ダルコ・ストシッチ(セルビア/挑戦者)

<ライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○ラファウ・ハラティク(ポーランド/王者)
 2R 3分22秒 KO(パンチ)
●マルチン・ヴォイチク(ポーランド)

<ヘビー級>
○アーカディウス・ウルソーセック(ポーランド)
 1R 0分25秒 TKO
●マテウス・シェッフェル(ブラジル)

<フェザー級>
○ロベルト・ルハラ(ポーランド/王者)
 3R 2分44秒 TKO
●カツペル・フォルメラ(ポーランド/挑戦者)

<ウェルター級>
○アンジェイ・グジェビク(ポーランド)
 1R 3分22秒 KO
●ヴィクトル・ザレフスキ(ポーランド)

<ミドル級>
○ピオトル・クベルスキ(ポーランド)
 2R 0分47秒 TKO
●ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)

<ウェルター級>
○イーゴル・ミカリシン(ポーランド)
 判定
●マダー・バートホルズ・フレミナス(ラトビア)

<ライト級>
○エイマード・ギー(フランス)
 判定 3-0
●ダヴィド・シュミエロフスキ(ポーランド)

<ライト級>
○ニコラエ・ビヴォル(モルドバ)
 1R 0分25秒 TKO(パンチ)
●アダム・ブリシュ(ポーランド)


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