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[週刊ファイト7月18日号]収録 [ファイトクラブ]先行公開
・part1より続く
・トリッシュ・ストラタス紹介「ジョン・シナ引退宣言」CBSの全国ニュース
・媒体によりなにが重要か、今週の肝か違ってくる~2025年RAW-Netflix
・ドリューCash InもRAW王座Dプリースト防衛!セス・ロリンズ脳震盪?
・鈴木みのる7・6天龍プロジェクトWAR6人タッグ王座戦でも試合半ば中止
・CMパンク再介入!ガチ嫌いを戦わせるセオリー踏襲 SummerSlamへ
・女子MITBイヨ最多出場、最後のHi-spotシークエンスまではグタグタに
・お客さん総立ちFinale!女優契約締結のティファニー・ストラットンTime
・ソロ・シコア統領コディ・ローズSD@MSG見たならBloodline猛威読める
・「もうずっとWWE見てます」層がいかに巨大か 日米市場比較の深淵へ
トリッシュ・ストラタス紹介「ジョン・シナ引退宣言」CBSの全国ニュース
―― さて、「早すぎる」だけでなく、なにを見出しにするか、どれをトップ画像にするかは編集部スタッフ間でも常に議論が分かれます。商業媒体として問われる選択肢悩みの筆頭でしょう。
オフレコ 実際、専門媒体でも本誌5月16日号にて紹介したように、同じジョージ・ナポリターノ記者の写真を使った『レッスルマニア』の号、PWI誌はコディ・ローズが担がれる絵を表紙にしたけど、本誌はロックとコディの攻防の方を選んだ。親父譲りのエルボー見舞う絵な。
▼PWI誌今週発売!WM特集号ジョージ・ナポリターノCody笑顔が表紙
―― PWIはプロレス専科ですが、本誌は格闘技もカバーするだけでなく、アメプロを扱う場合、国内しか興味ないデモグラフィックも存在する以上、2024年の『レッスルマニア』がなんであったかを1枚の写真で選べとなったら、Codyのようやくの戴冠よりも、初日のロック様と絡んだ絵の方が重要なんじゃないかと。2025年の『レッスルマニア』対決も予定されてますから。
オフレコ なんでPWIに負けた意識はない。なにしろナポリとは1980年夏に初めて会って以来、長く仕事しているから彼のどの写真がイイかとか、本誌のほうが綺麗に使えている自負はある。
媒体によりなにが重要か、今週の肝か違ってくる~2025年RAW-Netflix
―― ところが、このジョン・シナの引退セグメントは、なんと「(地上波)CBSの全国ニュースでさっき流れた」と、西海岸担当のマイク・ラノ記者が知らせてきました。
オフレコ つまり媒体によって、なにが重要か、今週の肝かは違ってくるという話やな。なにしろアメプロ超黄金時代なんで、一般向けのCBS全国ニュースでも、プロレスが取り上げられることがある。ただ、MITBなら誰が勝った、負けたではなく、俳優としても大成功しているジョン・シナが、プロレス引退宣言をした・・・というHeadlineは大きく取り上げられた。
―― 凄いことなんですけどね。まぁ、媒体によって見出しやニュースの選択が違うのは普通のことでしょう。
オフレコ ところが実際は引退ではないというか・・・(笑)。要するに2025年からRAWを皮切りにNetflixに順次の移行が始まるんで、2025年のさよならツアーは30試合くらい出るというのが大会後のインタビューで明らかになった。
―― これまた詳しくない読者に説明が必要ですね。先にロック登場を出しましたが、結局『レッスルマニア』前後の一連の出番だけで、親会社TKOの株式含めて合計で$30 million相当額も稼いだことが明るみに。これまで、なんといっても世界でイチバン稼ぐ俳優になった以上、映画のほうが儲かるからロックだけでなくシナも、もうプロレスはやらなくなった経緯でしたが、さすがにその額だとNOとは言えなくなりました。
オフレコ TKOの意向で「それだけ払っても十分見合う」と。いやはやアメプロ黄金時代なんや。
―― 特にNetflixへの移行にはその周知徹底含めてスポークスマンが必要ですから、ジョン・シナにも映画出演に負けない異常な金額が用意されたんでしょう。だから、2025年は『ロイヤルランブル』にも、自身の登場は最後となる『レッスルマニア』にも、全部で30試合の大型契約が成立したんだと。
オフレコ 引退すると驚かせておいて、2024年でなく2025年というのがミソやな。大変な発表という観点なら、誰が勝つとかわかっている我々にとっても確かに最重要ニュースやな。
―― だいたい笑ったのが、その前日になるんで紹介を見送ったSmackDownなんですけど、どっかの日本の媒体が、”新人”のティファニー・ストラットンが、場外にムーンサルトを放って驚かせたというのを見出しにしたそうで・・・。
オフレコ 教えてくれるのは感謝だけど、リンクでくれよな。どこにあるのかわからないよ。
―― 本誌サイトの検索窓で「ティファニー・ストラットン」と入れてみて下さい・・・ですよね。どれだけ沢山でてくるか、いかに古くから出してあるか。
オフレコ 見出しになってるエントリーだけでも豊富にあるし、電子書籍ジャーナルの販売ページにあるチラシの一行にも、ティファニーがどうたらは何度もHeadlineになってるやないか。
’23年10月12日号加藤拓歩 NoMercy WrestleDream Rizin名古屋 闘強商店会 ABEMA開始
▼メイン女子凶器ハードコア戦やり遂げ昇格! ベッキー死闘ティファニー
―― もっとも、英語の速報サイトをさっさと写して試合結果を早く出す個人ブロガーは、そのSmackDown評でDIY王座移動とかは伝えても、絵的に目立ったティファニーのムーンサルトに触れてません。
オフレコ ちゃんと見ずに書くと、なにが肝だったのかが見えてない。本物のアメプロファンからは笑われているのに主宰者は気が付かないんだろう。
―― 週刊ファイトを定期購読すれば、卒業しないファンに昇華出来ます。
オフレコ それにしても、ティファニーの場外へのムーンサルトだって、NXTで何度もやってるんだけどなぁ。その”新人”と書いたサイトの担当者も、SmackDown回こそはきっちり見て書いたのかもだけど、NXTまで見たことないんだろう。
―― そんなのが氾濫していることもまた、濃いアメプロファンが育ってないことのみならず、国内全体のプロレス市場のパイが縮小の一途であることに、密接に影響してるんですけどね。
オフレコ タブロイド時代の週刊ファイトで、猪木だタイガーマスクだと日本が黄金時代だった頃、読者のレベルも高かった。東京の雑誌より、週刊ファイトがダントツだと理解してくれていた。だから読者投稿も、こっちが驚く鋭い指摘が多々あったという話に戻るんだけど、これは長くなるのでまた別の機会に。
ドリューCash InもRAW王座Dプリースト防衛!セス・ロリンズ脳震盪?
<第3試合 世界ヘビー級王座戦 途中からトリプルスレット>
○ダミアン・プリースト
14分40秒 サウス・オブ・ヘブン
●ドリュー・マッキンタイア セス・ロリンズ
―― 冒頭で紹介した通り、「セス・ロリンズはどこでオカシクなったのか」の質問が届いたカードです。CMパンクの乱入含めて、なにも試合結果が変わったとか、途中の展開がspot順番の入替を余儀なくされた等、予定と違うことになったというケースではない。セス・ロリンズはプロですから、前バンプで最初にクラっとなって以降も、何事もなかったかのようにやり遂げました。