[ファイトクラブ]サウジ王夜セス・ロリンズ世界アスカRAW戴冠 ウーソズ反旗ローマン

[週刊ファイト6月8日合併号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼サウジ王夜セス・ロリンズ世界アスカRAW戴冠 ウーソズ反旗ローマン
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 タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・セス・ロリンズ世界わかっていたトーナメントもAJスタイルズ20分魅了
・47歳トリッシュがゾーイ・スタークス介入ベッキーに勝ち夏まで引っ張る
・聖地メッカ訪問ムスタファ・アリ短くも激闘グンサーとのインターコンチ戦
・サウジの日本人vs.黒人SD所属アスカ、ビアンカ・ベレア赤ベルト戴冠
・サウジ最初に試合やった女子ナタリアなのにリア・リプリー秒殺の出番
・ブロック・レスナー雪辱!中身濃く文句ナシ Cody左腕負傷のまま設定
・Bloodline崩壊ジミー反旗ローマン 白装束アラビア語サミ・ゼインover
・王座1000日記録のローマン寝るべしも物語起点をサウジにしたWWE


■ WWE Night of Champions
日時:5月27日(米時間 日本WWEネットワーク日曜以降)
会場:サウジアラビア ジッダ ジッダ・スーパードーム

セス・ロリンズ世界わかっていたトーナメントもAJスタイルズ20分魅了
<第1試合 世界ヘビー級王者決定トーナメント決勝戦>
○セス・ロリンズ
 20分40秒 ペディグリー⇒カーブストンプ
●AJスタイルズ

―― 蓋を開けてみれば今回もサウジ遠征は中身充実の大会に。最初の頃は「カネ貰ったから行きました」程度の、試合内容も今後の展開としても中身の乏しい体裁だけの”ビッグイベント”だったのが、2021年の『クラウンジュエル』辺りからガチの重要カードをやるようになりました。

オフレコ なにしろ空港で(本当は)未払いの件で丸一日足止めをくらい、SmackDown生収録に間に合わなかった事件(のちに巨額の和解金をWWEは支払う羽目に)とか、過去色々あったのに、今や『レッスルマニア』よりも純利益で儲かる遠征なんだから、試合の質含めて豪華にやらないといけなくなった。

―― もっとも、またベルトを世界とユニバーサルの2つにわけるとなってトーナメントやってたんですが、これはもう余りにもミエミエで・・・(笑)。辛口批評の本誌がとりあげる価値はないとの判断でした。

オフレコ J-Sportsの放送時間がとか、「勝手にJ-Sportsの1,2,3,4間で局を変えるな!」があったことを思えば、1日遅れるけどYouTube公開で好きな時間に見れるから楽になったんだけどな。ただ、専門媒体としてはやはりNXT-AEW戦争押さえておけばイイんであって、試合時間が短い一般向き番組のSmackDown-RAWは、必ず毎週取り上げる対象ではなくなってしまっている。

―― 但し公平を期するなら、AEWのRampageも当初はDynamiteと並んで「両方Aショー」との触れ込みだったんですが、もう明らかなBショーになってしまって「取り上げる価値ナシ」となりました。それはAEWもわかっていて、今度こそ新番組『Collision』はSmackDown-RAWのようなニ本柱だと言うんですが、「CMパンク復帰」は未だに公式には発表されてない舞台裏のゴタゴタが続いてます。

オフレコ おっと、セス・ロリンズvs. AJスタイルズは誉めないといけない。ケツはわかっていたことだけど、中身はさすがに良かった。なにより、なんかサウジと言えばリアドかと思ったら、今回のはジッダからで、大阪みたいなものなのか客がやたら最初から大声出して湧いている。お客が選手を乗せているというか、今回のサウジ遠征も成功の期待を抱かせるオープニングだった。そこは評さないといけない。

―― そりゃもう、セスの入場のあのメロディ合唱から伝わってきましたね。

オフレコ 「こりゃいける!」となる第1試合というのは、やはり重要なんだよなぁ。

47歳トリッシュがゾーイ・スタークス介入ベッキーに勝ち夏まで引っ張る
<第2試合 シングルマッチ>
●ベッキー・リンチ
 14分50秒 ゾーイのZ360モロ鼻血⇒ストラタス・ファクション
○トリッシュ・ストラタス

―― ところがどっこい、第2試合47歳のトリッシュ・ストラタスがガンガンとベッキー・リンチを追い込み、最後はゾーイ・スタークスの加勢があったとはいえ、ベッキー・リンチに勝ってしまうんですから、ケツに驚くことになります。

オフレコ おまけにゾーイ、NXT流のハードヒットでベッキーの顔面にヒザ蹴りブチ込んだから、鼻血まで噴き出すと。

―― 実況でも触れてましたが、トリッシュが最後にシングル戦やったのは2019年の『サマースラム』であり、なにしろ地元トロントの開催ですから、ここで事実上の引退試合で有終の美だったと本誌も当時、そう書き残してたんですが・・・。

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オフレコ いわゆるDIVA時代の象徴であり、プロレス自体はあの頃のは「供え物の女子」というか、「目の保養」役でしかなかったのに、今の女子革命のベッキーと”プロレス”やってるんだからビックリだよ。ブルース・リーというか『キル・ビル』のコスチュームだったけど(笑)。

―― これでゾーイも絡んで夏まで抗争引っ張りますね。こういう大河ドラマ展開における重要な起点をサウジで演出したというのも特筆すべきことで、これがメインに続いて行きます。

聖地メッカ訪問ムスタファ・アリ短くも激闘グンサーとのインターコンチ戦
<第3試合 IC王座戦>
○グンサー
 8分35秒 パワーボム
●ムスタファ・アリ

オフレコ 高く評価しないといけないのがインターコンチ戦。SmackDown-RAWでやる試合からは長いけど、PPV大会としては尺が短い割り振りなんだけど、ド迫力の攻防が堪能できた。

―― 誰もムスタファ・アリが勝つとは思ってないんですけどね。ただ、事前の煽りで白い民族衣装の正装で聖地メッカ巡礼している映像が流されたりと、地元の期待を背負った役でしたから勝敗はどうでもイイんです。

オフレコ アリは大きな対戦相手にも立ち向かえる、簡単に負けたりはしない実力者というのは十分に伝わった。アピールできたんじゃないかな。

サウジの日本人vs.黒人SD所属アスカ、ビアンカ・ベレア赤ベルト戴冠
<第4試合 RAW女子王座戦>
[王者]●ビアンカ・ベレア
 15分00秒 毒霧指目潰し⇒頭部キック
[挑戦者]○アスカ

―― 日本からの視聴者にはお待ちかねの横綱アスカの登場です。

オフレコ なにしろ当初は『キング・オブ・ザ・リング』名称が予定されていたのに、しばらく使われてなかった『ナイト・オブ・チャンピオンズ』になり、そうなると王座戦を並べるだけでなく、王座交代もあるから、これかなと大人のファンは読んでいたハズだ。

―― ローマン・レインズは戴冠1000日の大記録を達成するんですが、すぐにここでやったら余りにも露骨になるんで、タッグ王座挑戦のカードになりました。第1試合も王座戦、まぁトーナメント決勝なんですが、残りのカードを見渡せば見えてきます。

オフレコ アスカの飛びつき腕十字や、コーナートップからのミサイルキック、正確無比で鮮やかとかもあるけど、もう一つはプエルトリコでやったイヨ・スカイvs. ビアンカ・ベレアがあるから、サウジの客はどういう反応をするのかも大変興味深かった。

▼イヨ・スカイ善ビアンカ・べレアBacklashバット・バニー出身プエルトリコ

[ファイトクラブ]イヨ・スカイ善ビアンカ・べレアBacklashバット・バニー出身プエルトリコ

―― 両方に声援でしたかねぇ。一応は道化師メイクのアスカがヒールなんですけどね。

オフレコ 試合は、すでに何度も毒霧攻撃されてきたビアンカが、今回はよけて交わすというのを2度だったかやって、しかしアスカが自分の手に毒霧を噴射。ビアンカがKODの体制になった際にその手で目をこすり見えなくして、そこで頭部へのキックで勝利という展開だった。

―― スマックダウン所属になったアスカが赤いベルト戴冠という・・・。ただ、シャーロットが戻ってないんでマッチメイクが煮詰まってしまう。タイミング的にも良かったかと。

オフレコ いろんなポスター図案があるけど、サモアンのローマンと、黒人のビアンカが選ばれていたのもあった。これでビアンカの420日間の王座政権は一旦終わったことになる。

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