[ファイトクラブ]イヨ・スカイ善ビアンカ・べレアBacklashバット・バニー出身プエルトリコ

[週刊ファイト5月18日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼イヨ・スカイ善ビアンカ・べレアBacklashバット・バニー出身プエルトリコ
 (c) 2023 WWE, Inc. All Rights Reserved. 編集部編
・客が「イヨ、イヨ」大合唱!Show stealer第1試合ベストマッチ紫雷イオ
・続いてハミング入場曲 セス・ロリンズのリードでオモスが生涯最高試合
・7分弱まとめspeedy展開 Aセオリー3way防衛BリードBラシュリー
・前日会見もゼリーナ・ベガ NYクイーンズ・フラッシングもプエルトリカン
・バッド・バニー主役カナディアンデストロイヤー25分ダミアン・プリースト
・島国BloodlineウーソズSシコア勝利 SゼインKオーエンズMリドル
・Codyローズなんとかフォール治外法権Blade流血? ブロック・レスナー


■ WWE Backlash
日時:5月6日(現地時間)
会場:プエルトリコ・サンファン コリセオ デ プエルトリコ ホセ ミゲル アグレロット
観衆17944人(=主催者発表)

 まさかのプエルトリコ大会驚嘆!なのである。実際、本誌が「次の(サウジ5月27日の)PPVまで間隔もあるから、『レッスルマニア』が終わってややエアポケット状態だ」と活字に残してきたし、そこでようやくの『WWEドラフト』が行われた流れになる。
 別に無視していたわけではないが、例年『バックラッシュ』は『レッスルマニア』の残り物を再調理というか、結果を変えたりのパターン焼き直し。「18年ぶりにWWEがプエルトリコ」と大げさに煽られても、要はグラミー賞受賞の人気者バット・バニーが、ガチに「子供の頃からプロレスラーになるのが夢だった」アーティストなんで、これまでも試合までやってはきたんだが、あくまで人気者バニーを看板にした、特番というか、番外編程度の扱いと思われてきた。

 ところがである。画面を見てさすがにギッシリ満員札止めの17944人が、ラテン気質で1,2,3でなく「ウノ、ドス、トレス」と大声を出すものだから、やはりプロレスはナマモノなのだ。いや、魔物が潜んでいる。お客様がプロレスを作っていくのであって、毎晩同じショーをやるだけのブロードウェイの演劇ではない。
 それがもっとも爆発したのが、なんとオープニングの第1試合だったのだから驚いた。ビアンカ・べレアのRAW女子王座の防衛戦、ヒールユニットであるダメージ・コントロールのイヨ・スカイが挑戦者だったのだが、お客さんが紫雷イオをベビーフェイスとして扱い、ビアンカの一挙一動にブーイングするのだから、お客の反応を敏感に感じた二人もそれに合わせて試合を変え始める。やがて間違いなく、この日のベストマッチが完成していくのだ。

客が「イヨ、イヨ」大合唱!Show stealer第1試合ベストマッチ紫雷イオ
<第1試合 RAW女子王座戦>
[王者]○ビアンカ・べレア
 18分00秒 KOD
[挑戦者]●イヨ・スカイ

 両者の入場段階から、WWEをフォローしている諸氏は「おや?」と思ったことだろう。

 お互いのレパートリーが披露されていくのだが、とにかく「イヨ、イヨ、イヨ」の大合唱がアリーナに響き渡り、視聴画面も音声を拾っている。この日、キックオフ・ショー(そうか、サビオ・ベガが現地プロモーターなのか!)に試合は組まれてなかったから、これが本当に第1試合なのだが、お客が最初から出来上がっているのであった。

 一挙一動にお客が湧く雰囲気に合わせて、やがて試合は至宝のシンフォニーを奏でだす。見たか、これがお客さんを感動させるプロレスなのだ。


記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン