photo by George Napolitano
■ WWE RAW
日時:11月22日(現地時間)
会場:米ニューヨーク州ニューヨーク ブルックリン バークレイズ・センター
感謝祭週間恒例の『サバイバーシリーズ』に続いてのブルックリン。年間4大PPV大会の結果は読めているものであり、翌日RAWに新顔投入や王座交代が起きるのはもはや恒例だ。なのでニュース満載になるこちらに本誌はジョージ・ナポリターノ記者を派遣。完全拡大版は電子書籍ジャーナルのみの収録となるが、実際にはWWEのホーム会場であるバークレイズ・センターからの生中継なので、現地では別番組『メインイベント』収録など豪華仕様なのは述べるまでもない。
テレビ番組は1億ドルのクレオパトラ・エッグ(NETFLIX配信映画『RED NOTICE』)を盗まれたビンス・マクマホンから。Netflix映画『レッド・ノーティス』の高額予算2億ドルの半分を使った(という設定の)ダイヤモンドを散りばめた“クレオパトラの卵”を探すビンス・マクマホン会長は「誰かが盗んだんだ! 今日取り戻せなかったらお前たちどうなるかわかってるな」とクビ(You’re fired)を匂わせる。WWEオフィシャルのアダム・ピアース&ソーニャ・デヴィルを威圧すると「犯人を連れてきた者にはWWE王者ビッグEへの王座挑戦権を与える」と伝えた。
後半のセグメントでは、「犯人を知っている」と主張するサミ・ゼインがビンス会長に取り入る。さらにあとのセグメントでオースチン・セオリーを連行した。セオリーは「自撮りをしたかったが、警備が厳重でホテルに持ち帰ったんだ。ごめんなさい」と白状すると、ビンスは「許してやろう。そしてお前にWWE王座挑戦をさせてやる」とゼインではなく、犯人のセオリーに王座挑戦権を与えた。この一連のスキットが試合の合間に進行していく3時間番組構成のRAWであった。
リング上の試合はチームとして同化したいとギークのリドルが付け髭までしてランディ・オートンと同じ格好で花道に出ていくところから。相手は職人組ドルフ・ジグラー&ロバート・ルード組である。
ベラトールMMAから来た実況のジミー・スミスは昨日のでも複数回言い間違えていたんだが、どうせスグにクビだろうと思われていたわりには続いている。
リドルがRKOやってジグラーを仕留めるが、オートンがブロデリックをルードに見舞うオマケ付きでした。凸凹コンビ、ビンスは気に入っているようです。
番組順序は「セキュリティー映像に写っていたのは女性かも」を受けて、リア・リプリーら選手が必死でクレオパトラを探すスキットに。ここでも戸澤陽が詰め寄られる役でした。
ベッキー・リンチはプロモの出番。シャーロット戦を振り返り「10年に及ぶ友情、愛憎と裏切りの集大成だった」と述べるも、やはり「これで終わりにしたい」と。そして「次は誰だ、リプリーか? ビアンカか? 次期挑戦者に決まってるリブ・モーガン? 負け犬じゃないか」とコケにする。この布石はどう転がすのか楽しみだ。
◆王者ベッキー・リンチが次期挑戦者リブ・モーガンの顔面エルボーを食らって遺恨開始
RAW女子王者ベッキー・リンチが次期挑戦者リブ・モーガンのインタビューに割り込んで挑発するとリブの顔面エルボーを食らって2人の遺恨が激化した。リングに登場したベッキーはPPV「サバイバー・シリーズ」のシャーロット・フレアー戦を振り返りながら「新しいチャプターに進むが、次期挑戦者は負け犬のリブ・モーガン。私に勝てる訳がない」と言い放った。さらにベッキーはバックステージでリブのインタビューに強引に割り込んで「タイトルを手にしたことがない」、(メイクから)泣いている弱虫と挑発すると、リブに「先週、手にしたけど」と反論された。するとベッキーは「ファンの子にタイトルを持たせることはあるけど、その子が王者になったってことじゃない」とリブを格下扱いすると、感情を露わにしたリブに顔面エルボーを叩き込まれた。
前夜にごぼう抜きをやってくれたビアンカ・ブレアが今のスターなのです。
タミーナをKODで簡単にやっつけるんだが、ナタリアが黙ってないだけでなくドゥドロップもボディプレスを見舞って新章の始まりです。
セス・ロリンズのいつもの自画自賛プロモに続くフィン・ベイラー戦?は試合前からの乱闘からカーブ・ストンプの2連発まで。結局ゴングは鳴ってません。セスが生かされるのは当然なんだが、ベイラーのポジションはこういう役になってます。
絵的にも面白かったのは、前日はスポンサー企業のピザハットから差し入れのピザを客席に投げていたストリート・プロフィッツは、今宵はなにか別の黒いバックを持ち込んでのAJスタイルズ&オモス戦。なにしろWe want Smokeのチームなんで消火器噴射でした。記録上は反則負けなんだが、まぁそれはどうでもいい。
記者派遣した本誌の狙い通り王座移動ありました。ニッキーA.S.H.&リア・リプリーから、マスク被れば強くなるカーメラとQUEENゼリーナ・ベガ組へ。ニッキーはタッグ王者なのにPPV大会には出番ナシだし、ゼリーナは「9・11追悼20周年MSG大会」にスタンバイしていながら、時間が押したからとトニー・ストームともども出番ナシに。ただ、彼女は父親がツインタワーの犠牲者だったのでこの決定には内外から非難が出ていた。なんでも御大ビンス・マクマホンが電話をかけて直接謝罪したんだという。ということでゼリーナのコードレッドが決まるのであった。あと、スペイン語の通訳としてのマネージャー役出番も多かったように、地元出身のプエルトリカンというのも大きいと思われる。マニアは知っていることだからだ。
タイトル移動はこれだけではなかった。といっても現地ではトイレタイムの24/7王座なのだが・・・。ピョンピョン飛ぶレジーから、恐らくこれまでのご褒美からセドリック・アレキザンダーがランバーチェックでフォールする。そこに、意外にもデイナ・ブルックが丸め込むのだ。先頭で走ってきた戸澤陽は・・・やめときます。
ミステリオ親子が2対1のハンディキャップ戦でボビー・ラシュリーに挑むも、それでもドミニクがハートロックに沈む。計画では息子がレイに反旗を翻す予定なんだそうだが・・・。ラシュリーはまだまだ生かされてます。
アポロ・クルーズが「俺はナイジェリア人だ」と変な外国語アクセントでやり出したのも、UFCカウル・ウスマンらアフリカ出身がアチコチで席巻し始めたからなんだが、ダミアン・プリーストは「お前、ここをどこだと思ってるんだ、ニューヨークだぞ」と会場客を煽る。彼は島の本国出身だが本物のプエルトリカンである。ただ、 US王座オープンチャレンジの試合は狂言回し役のサミ・ゼインが名乗り出て、レコニングに沈むお仕事でした。
番組トリは金の卵を失敬した犯人オースチン・セオリーがビッグEのWWE王座に挑むカード。ビッグエンディングのケツはわかっていることでも、セオリーがメインに抜擢されたことがミソなのは述べるまでもない。そこにセス・ロリンズ、ケビン・オーエンズも場外でやりあう構成であった。
国内プロレスしか見ない方には「ワタシがスターダムの未来」とやってたが、もうそれは言わなくなっている上谷沙弥のポジションにセオリーは上がってきたことになる。最後はセスもビッグエンディングやられてました。
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▼感謝祭Brooklyn満杯SSベッキー遺恨シャーロット,ローマン押ビッグE
▼今週の要:ノア新日開戦-華美スターダム-大仁田US裏-Jモリソンら解雇
▼AEWガチ炎CMパンクMJF弁+TロサJヘイター感謝祭シカゴ高速トリ
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’21年12月02日号RIZIN沖縄 WWE感謝祭 ゼウス15周年 ヤマモ鷹の爪 NJKF岡山Jキック