[週刊ファイト12月2日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼感謝祭Brooklyn満杯SSベッキー遺恨シャーロット,ローマン押ビッグE
(c) 2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・IC王者シンスケUS王者プリーストのKickoffマッチはDQの決着ナシ
・深紅宮殿ベッキー聖書黒シャーロット、Greatest Hitsキンクリ来日相関
・5RAW-5SDエリミネーション戦SロリンズJハーディにカーブストンプも
・映画RED NOTICEロック様25周年記念25人バトルロイヤル意味不明
・驚きRオートン176回PPV出場RAW 431回リドル組ウーソズに勝利
・マクマホン会長盗難被害!ダイヤモンド散りばめた“クレオパトラの卵”
・女子エリミネーション戦も印象薄く、長く感じた!BブレアKODショッツイ
・ケツわかってたカードも中身で魅せたローマン帝国ビッグEの王者対決
・本戦最初の女子、最後の王座戦のみ!誰も覚えないRAW5勝-SD2勝
・解雇リリース祭り2021の最後が日本のWWEユニバースだった暗雲
■ RED NOTICE presents WWE SURVIVOR SERIES
日時:11月21日(現地時間)
会場:米ニューヨーク州ニューヨーク ブルックリン バークレイズ・センター
観衆:15,120(=主催者発表)
番組開始冒頭、ライアン・レイノルズが出てきて、えらく早く洋画チャンネルに『フリー・ガイ』が降りてきたから、それの宣伝かと思ったらロック様が出てきて、ネットフリックスで始まった大作アクション配信映画『レッド・ノーティス』だそうで・・・。さらに『ワンダーウーマン』の美女ガル・ガドット共演と、2億ドル予算をつぎ込んだがすでに史上最高のオープニング記録を樹立したそうで、さかんに『レッド・ノーティス』と『サバイバーシリーズ』は共通項だらけとのこと。ということでWWEのPPV大会のスポンサーにもなってくれたのだから、日本のマット界とはやはりスケールの違うWWEの年間4大PPVである。感謝祭週間恒例のお約束は確かに規模が違っていた。
そしてバークレイズ・センターは実況がその後、何度も何度も15,120人の観客数を繰り返すのだが、満杯にはなっている。ポール・ヘイマンはキツいブルックリン訛りでインタビュー・セグメントに出てくるは、ビンス・マクマホンの1億ドルの金の卵クレオパトラ・エッグは・・・大会の詳細拡大版は金曜発売の週刊ファイト12月2日号に収録されます。
IC王者シンスケUS王者プリーストのKickoffマッチはDQの決着ナシ
なんでリック・ブーグスのギターがジューダス・プリースト印ヘッドのEpiphoneじゃないのかなぁと思ったんだが・・・。
<プリショーKICKOFFマッチ>
[IC王者]〇中邑真輔
9分25秒 プリーストが壊したギターで真輔をどついた反則
[US王者]●ダミアン・プリースト
◆中邑真輔がプリーストのギター攻撃を食らって“王者対決”は反則裁定に
IC王者中邑真輔(with リック・ブーグス)がPPV「サバイバー・シリーズ」のキックオフマッチでUS王者ダミアン・プリーストと“王者対決”で激突するとハイレベルな攻防を展開もプリーストのギター攻撃で反則裁定となった。スマックダウンを代表する中邑はブランドの威信をかけた王者対決でハイキックや痙攣式ストンピングでプリーストに攻め込むとギター演奏で応援するセコンドのブーグスはプリーストに演奏を止めるよう警告を受けた。続けて中邑がライダーキックから「カモーン」と挑発すると延髄切りやスライディング・ジャーマンスープレックスを決めるもプリーストにカウンターのヒールキックやクローズラインで反撃されて激戦を展開。終盤には中邑が飛び付きアーム・バーを狙うも、回避したプリーストにフットチョークで絞められてピンチとなると再びブーグスのギター演奏を力にして打開したが、ブーグスが怒ったプリーストにギターを破壊されると中邑もプリーストのギター攻撃を食らって試合は反則裁定となった。
結果だけ見る傾向のファンがいるが、〇●だけ見てシンスケ勝ったと思うのかもだが、正直ダメ試合だった。二人が悪いというより、試合デザイン担当がダメ。これで年に1回、ブランド対ブランドの対抗戦『サバイバーシリーズ』、またうやむや決着ばかりにするのかと一抹の不安を覚えるプリショーだったのだが・・・。それは比較的長くやった配信映画『レッド・ノーティス』から始まる本篇の、第1試合の質の高い内容で吹っ飛ぶことになる。
深紅宮殿ベッキー聖書黒シャーロット、Greatest Hitsキンクリ来日相関
<第1試合 女子シングル戦王者対決>
[RAW女子王者]ベッキー・リンチ
18分15秒 クレイドル返し
[SmackDown女子王者]●シャーロット
◆RAW女子王者ベッキー、SD女子王者シャーロットとの女子頂上決戦制し「私がベストだ!」
RAW女子王者ベッキー・リンチがPPV「サバイバー・シリーズ」でSD女子王者シャーロットと“女王対決”で激突するとロープを掴んだ丸め込みでシャーロットを撃破して女子頂上決戦を制した。なんと先に出てきたシャーロット女王様、全身黒で統一の「聖書の黒」コスチューム、対してベッキー・ビック・タイムは、もう全身真っ赤の「深紅の宮殿」なのだ。さすがにキング・クリムゾンがGreatest Hits Liveやりに来日中なことまで、いくらロック好きの多い米プロレスの作り手たちとて知らないと思うのだが・・・。
ベッキーは序盤からディスアーマーを狙うとポストやバリケードにシャーロットを叩きつけて攻め込んだが、シャーロットにスピアーやバックブリーカーで反撃されて闘志がぶつかり合う攻防を展開。
さらにベッキーはシャーロットのダブル・ムーンサルトを食らいながらも、必殺のマンハンドルスラムを決めたが、これはロープエスケイプ。続けてベッキーはシャーロットの場外ムーンサルトや掟破りのディスアーマーを食らうとロープを掴んで丸め込まれたが、これはレフェリーに指摘されると最後はお返しとばかりにロープを掴んだ丸め込み(レフェリーは奥側なので見えない)でシャーロットから3カウントを奪取。試合後には女子頂上決戦を制したベッキーは「私がベストだ!」と絶叫した。
これを「言い訳を残すケツ」と文句付ける論客はいるだろうが、本誌は中身が良かったから高評価だ。そんなの、メインの男子戦がどうなるかは大人のファンはわかっている「不滅ローマン帝国」なのであって、よって女子のブランド対抗戦がどうなるかは読めていたとは思うし、ましてシャーロットはベルト交換セグメントが台本無視の勝手なことやったガチだった手前、罰ゲームになることは本誌は読めていたんだが、現地の媒体はまたハズしてばかりである。もうリアルタイム配信時代はどこに住んでいるかは関係ない。どの媒体がより正確に読めているかの競争なのであって、本誌は「そうかなぁ」だったのだが・・・。ただ、そんなことはどうでもイイのであって、髪の三つ編みアクセント、顔の凝ったメイクといい、スターレス女王様の堂に入ったヒールぶり、ブーイング起こさせてうるさいブルックリンのお客を手玉に取っていた。そして第1試合からのThis is AEWSOMEの大合唱が起きる。
さて、真にお客のHEATを呼び込んで大衆感情を操作したのはどちらか。古い友からの施し、ひねくれた冷笑を真っ黒な闇に染めたStarlessシャーロット、恐るべしだ。煽りビデオでも過去は仲の良かった二人を絶妙な編集でわかりやすく伝えていたが、リアルな遺恨を即興格闘演劇のプロレスに昇華して魅せたのだ。