[週刊ファイト10月21日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼イケメン二郎KUSHIDA組!? Sエスコバ-アイゼアS-CヘイズNXT北米王者
(c) 2021 WWE, Inc. All Rights Reserved. タダシ☆タナカ編
■ WWE NXT2.0
日時:10月12日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center
新装開店NXT 2.0の評判が芳しくない。まずは新興団体AEW潰しが最大の任務とばかり「水曜生TV戦争」を繰り広げたが、残念ながら視聴者数で負けてしまい現地火曜夜に移行。WWEは今度はSmackDownでAEW潰しとばかり今週は大リーグ中継があるため傍系のケーブル局FS1に移動することもあって2時間半の拡大版、しかもAEW Rampageとかぶる30分はCMナシ放送にすると先制パンチである。
戦争に敗北したNXTはというと、「元のファーム・リーグに戻れ」とばかり、すべてがそうなったわけではないにせよ、今後一般向きの番組に使えそうな新顔のプッシュが最優先、ベテランだがSmackDown-RAWに召集がかかることのない選手たちは、新顔の引き立て役に徹するみたいな図式になっている。今回にせよ、まともにじっくりレスリングを魅せるのはメインの王者アイゼア”SWERVE”スコットに、因縁のファンタズマ軍サントス・エスコバが挑戦するNXT北米王座戦だけ。これは後半でたっぷりやるが、同じ団体内の別ブランドではなく、まったくの別世界で独自の世界観を誇っていたNXTだったが、2.0は別モノになってしまった感は否めない。
かといって、すべてがダメになった訳ではない。どの新顔が今後伸びてくるかの楽しみとか、興味深い箇所はいくつも指摘できる。それこそ一般的な知名度のあるベッキー・リンチ、シャーロット、サーシャ・バンクス、ビアンカ・ブレアを無理やり組ませたタッグ戦にして、うやむや決着にするだけのRAWの方が酷いというユニバースの意見も無視できず、それでもまだNXTの方が面白いとのハードコア層も少なくない事実は先に指摘しておくべきか。
とりあえず番組は、そのファンタズマ軍がHIT ROWの紅一点B-FabらをSUVで拉致して、要はアイゼア”SWERVE”スコットがセコンドなしで大一番に挑むしかないという設定を視聴者にわからせるスキットから。それにしても、いきなり暴漢による拉致から番組が始まるって・・・。ただまぁ、最初にファンタズマ軍が結成という段階では、選手の「拉致」からやっていた経緯はあるのだが。
カメラが会場に移ると、椅子に座って例のよくわからない社会学?の講釈を垂れるジョー・ゲイシーから。彼の場合は新人ではなく、CZWなど東部のインディでは実績のある選手がNXTに採用された経緯なのだが、このキャラが果たして受けるのかどうか。
試合は実況席が「ロッカールームのリーダーでもある」とシュートな紹介もあった通り、現NXT王者であるトマソ・チャンパ戦が組まれた。あれも禁止用語、これもダメと大河ドラマ進行に沿った実況しかやらないSmackDown-RAWと比べるなら、NXTの実況は比較的自由に大人向きにリアルなことも出していて、これは以前と変わった印象がない。
試合はフェアリーテール・エンディングが決まるのだが、前回のジョー・ゲイシーvs.イケメン二郎戦でも客席から不動姿勢でみていたハーランド(パーカー・ブードロー)が、今回はチャンパにも、ゲイシーにも喧嘩を売っていた。ふ~ん。
すぐにToxic Attractionのお出ましに。マンディ・ローズがラケル・ゴンザレスの女子王者に挑戦と。あとの二人もタッグ王座狙いだそうで。
サモア刺青のザイオン・クインが、黒人のマーリク・ブレイドにフライング・フォーアームを叩きこむカードもありました。
ダイヤモンド・マインの鋼鉄女アイビー・ナイルが初試合。よく知らないヴァレンティーナ・フェロスにアルゼンチンバックブリーカーで担ぐ短い試合はあまり記憶に残りません。
そのままのリングにイケメン二郎が来て、ロデリック・ストロングのクルーザー級王座に挑戦表明するんだが、門番役のアマレスで実績のあるジュリアス・クリードが、俺とやれとなって試合へ。
◆KUSHIDA、イケメン二郎救出に現れるもダイヤモンド・マイン返り討ち!
KUSHIDAが試合に敗れて暴行を受けるイケメン二郎の救出に現れるもダイヤモンド・マインが返り討ちにした。ハチマンらダイヤモンド・マインが新メンバーのアイビー・ナイルのデビュー戦勝利を祝っているとそこへイケメン二郎が現れた。イケメン二郎はNXTクルーザー級王座挑戦をアピールすると、立ちはだかったジュリアス・クリードにジャケットパンチを叩き込んで2人のシングル戦に移行する。
イケメン二郎はクリードのスープレックスやパワースラムを食らいながらも、ジャケットパンチ4連打やスプリングボード・ムーンサルトを決めたが、最後はジュリアスに捕まってマットに叩きつけられると強烈なクローズラインを食らって敗戦した。
返り討ちにされたイケメン二郎は「ああぁ~!!! KUSHIDAさんありがとう、そしてごめんなさい。次回は僕らでダイヤモンド・マインをぶっ潰す」と自身のツイッターに投稿すると、ハチマンは「Mr. KUSHIDA、復帰おめでとう」と皮肉な投稿をして挑発した。