All Out直前Dynamiteジェリコ引退!? YバックスJエクスプレス金網下降

(c) AEW

■ AEW Dynamite 100回記念
日時:9月1日(現地時間)
会場:米イリノイ州シカゴ ナウ・アリーナ


 番組はFTRにサンタナ&オルティーズなんだが、このカードの因縁はキャッシュ・ウィーラーが現地7月28日の『FIGHT FOR THE FALLEN』でガチ流血になった事故から。当初の想定以上に重症だったようで、あとからSNSにエグい画像を公開していたが25針縫っただけでなく、神経にダメージが残ったとのこと。相棒の事故で暫く番組から消えていたFTR、なにか引退を匂わすようなこともSNSに出しており心配ではある。

 実際、ダッシュ・ハーウッドが試合の大半をこなしており、最後は合体技にキャッシュ・ウィーラーが沈むのだが・・・。
 タッグ部門の常にトップであるFTRを倒したことで、これで一気にサンタナ&オルティーズが王座戦線に名乗り出るのだろうが、神経にダメージだから痺れが残るというウィーラー、大丈夫なのだろうか。


 それにしても軽く「100回記念」を一回触れただけで大きくはそれを売りにしていないのだが、今回から大手保険会社State Farmもスポンサーに加わったのだそうで、AEWの勢いは止まらない。実際、CMパンク登場の客席とリングサイドをわける柵というか、大きくState Farmと大書されている。

 今回のCMパンクのマイク時間だが、途中でダニエル・グレイシー&2.0(元EVER-RISE)組が袋叩きにするというもので、ここにダービー・アレン&スティングが救出に来て、コフィンドロップの向こう側ではパンクが7年ぶりにリング上でG2Sを見せるという絵図に。

 とはいっても、アレンとパンクが『All Out』で闘うのだが、そこはベビーフェイス同士の対決カードである。スティングが中に入って、「パンクのことをずっと気にして見てきた。ようやく一緒のリングに立てた」と、業界の大先輩が持ち上げるのがイイ。

 次のセグメントは事前収録のMJFインタビューだから公式写真はないのだが、トニー・シェバーニの出番は「お前なんかピース・オブ・シットだ」と言うだけで、質問もクソもなく、MJFがマイクを奪って独演会が始まるのだが、しゃべりはやはりピカ一である。「ジェリコを引退に追い込む」との台詞が説得力を持つのだ。


 オレンジ・キャシディがジャック・エバンスを丸め込んで勝つ試合は、終わってからマット・ハーディらのヒール軍がボコりに来ると、まずチャック・テイラー&ウィーラー・ユウタの現オレンジ軍が救出に。しかし、今後はプライベート・パーティやブレイドと他のヒール軍が出てきたので、さらにジュラシック・エクスプレスも出てくる人数的には賑やかなものに。要するにルースターの顔見世と、現在のベビーフェイス、ヒールの陣容を、CMパンク登場以降にAEWを見るようになった新規顧客にわかりやすく図式を見せた格好になっていた。


 MKFの毒舌があったんで、今度は♪Judasの大合唱に迎えられてリング上でクリス・ジェリコがJRことジム・ロスに決戦の豊富を述べるセグメントなんだが、これがまた迫真というか・・・。なにしろ引退を賭けると広言しているんだが、普通ならそうはいっても今度は勝つんだろうと思うのが普通なのだが、JRが目を真っ赤にして泣いているのだ。これはどういうことなのか。
 ジェリコもまた、シカゴは思い入れのある場所で、なんでも「最初にメインイベントを任された地がシカゴであり、それをブックしたのがJRなんだ」と言う。また、どうなるかわからない、成功が約束されたわけではないAEWに行くことはリスクがあったが、それがどうだ、今や最高の団体になっているとのマイクは泣かせる。やはり始動時に関するならジェリコさんのおかげというのは事実なのである。
 ちなみに、お気づきのようにこのところAEWはもうずっと、フロリダ州ジャクソンビル本拠地と並んでホームのテリトリーであると広言するシカゴ内の各会場を回っており、ナウ・アリーナというのは、そのジェリコが初めてのメインイベントを務めたオールステート・アリーナのすぐ近くにある会場なんだそうだ。そんな同じ都市の会場連続だと、お客を食い合う心配があるものだが、小ぶりとはいえこのナウ・アリーナにもぎっしり密、密、密なのであった。
 ところでデルタ株はアメリカでも猛威を振るっており、感染者数なら日本の比ではなく多いのだが、一応は2回接種終えている割合が高いから客席の制限はされていない。


 タズ軍のパワーハウス・ホッブスが、軍団を裏切ったブライアン・ケイジと大型同士でド迫力に闘う試合は、ジェリコの演説内容があまりに真に迫っていたせいでやや集中出来なかった嫌いは残るのだが、最期はレフェリーが反対側に気を取られている隙にリッキー・スタークスが下からFTW王座のベルトでケイジの頭をどつくことで、ホッブスのオクラホ・マスタンピードが決まるケツ。ただ、これもJRがリングに出てきたから、このフィニッシュなのかと思ってしまうのは本誌だけなのか?

 右のハンサムな青年は柔道タズの息子です。父は太ってしまったのに、息子はやたらカッコいいなぁ~。


 一騎打ちが決まっている大巨人ポール・ワイトに対してQTマーシャルはTHE FACTORY軍を全員連れてきて人数で対抗。そこにビリー・ガン親子のガン・クラブが救出に来たかに見えたのだが・・・。大巨人を裏切ってパイプイスで手術した腰、頭も叩くという暴挙に。ガン・クラブのヒールターンなのだった。


 タイ・コンティに、先週からバニーと組んでるペネロピー・フォードのシングル戦は、タイの柔道殺法から始まり、お客さんがThis is AWESOMEの合唱をする好試合に。最後はちょっかいを出すバニーをタイがペネロピーにぶつけることで丸め込みのフォール勝ち。しかも、長らくケガで休んでいたアナ・ジェイが復帰となってこっちもチームいますというエンディングにしていた。


 番組トリが8人タッグ戦で、ヤングバックス+カール・アンダーソン&ルーク・ギャロウェイ組に、ルチャ兄弟+ジュラシック・エクスプレスというもの。それにしてもAEWは番組に出てくる選手の総人数がNXTとの比較だけでなく、SmackDown-RAWと比べてもやたら多い。お客さんの興奮と併せてメジャー感を出すのに成功している。

 レイ・フェニックスのトップループ上で180度回ったりとか、思わず画面に向かって「ウォ~」と声が出てしまう曲芸であり、試合内容も良く練られてあってメインを締めた。
 最後はそのフェニックスがメルツァー・ドライバーを喰らってフォールされるのだが、そこで終わりではなくケニー・オメガが登場。すると、プロダクションにもカネ賭けるようになった証なのか、PPV大会こそヤングバックスの金網戦が発表されているが、その予行演習なのかなんなのか、金網戦カードが発表されていたわけでもないナウ・アリーナなのに、WWEのように天上に吊るされた金網が降りてきたのは驚くほかない。

 ということで、番外編の金網、檻の中でクリスチャン・ケイジが処刑されるというか、Yバックス&オメガがBTEトリガーを3方向から決めてクリスチャンをKOしていた。


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