NXT新章KUSHIDAクルーザー級王者!ラケル-ビアンカ-リア揃い踏み

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 WWEネットワーク視聴となる海外のファンには日本時間木曜からの配信になるが、レッスルマニア週間の最後を飾ったのが現地火曜夜に移行したNXTである。
 番組はキャリオン・クロス w/スカーレットのお出ましから。単に曜日の変更だけでなく、NXT新章の始まりである。


 晴れてタッグ王者となったMSK(黒人ウェス・リー&白人ナッシュ・カーター)には、キリアン・デイン&ドレイク・マベリックの凸凹コンビを沈める試合から。終わってから公式結果を見たらこれもNXTタッグ王座戦だったようで・・・。そんな早くも王座交代なんかあるわけないだろうとも思うのだが、なるほどKUSHIDAのカードに繋がっていたのかとあとで納得。

 但し、インぺリアムのアレキサンダー・ウルフが復帰してキリアンを急襲。ドボルザークの音楽が鳴り響き、ファビアン・エイクナー、マーセル・バーテルも加わっての整列ポーズに。次の挑戦者となるようだ。


 ロバート・ストーン・ブランドは仲間割れのようで・・・。バックステージで猛女メルセデス・マルティネスが「金貰ってない」と詰め寄るスキットがあり、そこから前回、コロナ隔離措置にされて出番を逃したジェシー・カーミアをエアレイド・クラッシュで葬る試合も挿入されていた。


 自画自賛男サントス・エスコバのオープン・チャレンジ宣言に応えたのはKUSHIDAだった。どこかの団体は乱入、介入、暗闇までやっているが、こちらはゴング前、親分サントスがファンタズマ軍に「セコンドいいから」と帰らせて、じっくり試合を魅せた点がミソになる。

 全試合がメインだった『NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー』、KUSHIDAとピート・ダンの最高技術至宝戦こそベストマッチ賞という声もあるのだ。ようやくKUSHIDAが報われることになる。試合経緯の詳細は以下に。


 そして新王者ラケル・ゴンザレスのお出まし。「1年半前、NXTがUSAネットワーク中継開始となった際、自分に出番がなくて・・・」と道程を語るマイクは良い。Impact Wrestlingにいたベテラン、タヤ・ヴァルキリー(実生活はジョン・モリソン夫人)の登場は事前告知されていたが、新リングネームはフランキー・モネーだって。イオ・シライはそのままだったんで助かったなぁ。タヤ・ヴァルキリーで余りに長く定着してたんでマスコミは困ります。どうやらタヤもスペイン語やれるようで、メキシコ系のラケルとちょこっと挨拶も。字幕なくてもイイんです。それにしてもNXT女子部の増強は続いていく。サレイの次週初登場も予告された。


 アイゼア”SWERVE”スコットとリオン・ラフの数え歌も挿入。スコットのJMLドライバーが決まった。


 番組トリは男女混合8人タッグ戦。エンバー・ムーン&ショッツィ・ブラックハートのNXTタッグ王者組に、ブロンソン・リード&デクスター・ルミスという変な組み合わせのチームと、ガルガノ家THE WAYのジョニー&オースチン・セオリー、そしてキャンディス・レラエ&インディ・ハートウェルである。

 巨漢リードに高高とリフトされたショッツィが、敵味方関係なく場外の集団に突っ込むとか、田舎の農夫デクスター・ルミスが、オースチンの拉致に続いて今度はインディを御姫様抱っこして連れて帰ろうとすると、インディは笑顔でgoodサインと、THE WAYの奇妙な物語はまだまだ続きます。

 残った面子での試合はブロンソンがオースチンにフロッグ・スプラッシュ葬。番組最後の絵は女子タッグ王者組に、プッシュ中のブロンソンでした。

■ WWE NXT
日時:4月13日(現地時間、日本時間解禁15日)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

◆KUSHIDAがついにWWEの王座を初戴冠「ガムシャラにしがみついたこの2年…獲ったぞー!」

 KUSHIDAがついに2019年4月の契約以降、初めてWWEの王座を戴冠した。「NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー」で米・英クルーザー級王座統一をさせたばかりの王者サントス・エスコバ(ラウル・ メンドーサ&ホアキン・ワイルド)がリングに登場してオープン・チャレンジを宣言すると、そこへKUSHIDAが現れた。KUSHIDAはドロップキックで襲い掛かるとWWE殿堂入りした獣神サンダー・ライガーのポーズでエスコバを挑発したが、エスコバに捕まって鉄製ステップに叩きつけられるとハリケーン・ラナやドロップキックを食らって一時劣勢となった。エスコバのバックスタバーの切れ味は鮮やかだ。昔はクリス・ジェリコがよくやっていたが、特番に息子を登場させてファンタズマ家の伝承をアピールしていたエスコバ、技の正確さは評価されよう。

 KUSHIDAもアトミックドロップからドロップキック、マサヒロ・タナカ、掌底と連続攻撃、さらにスーパープレックス&スープレックスや飛び付きホバーボードロックを狙ってエスコバーを追い詰めると最後はエスコバのファントムドライバーをかわしながらフォールの取り合いを制して3カウント。KUSHIDAが2019年4月のWWE契約後初の王座奪取となるNXTクルーザー級王座を戴冠した。

 試合後、KUSHIDAは元王者ジョーダン・デブリンに「ラッキーだったな。俺はUKに帰るが、いつかベルトを取り戻しに戻ってくるぞ」と挑発されると「いつでもやってやるよ」と返答して睨み合いの火花を散らした。さらにKUSHIDAはインタビューで「ありがとうございます!日本のファンの皆さん、ついについに獲りました。NXTクルーザー級王座。地道にコツコツと確実に試行錯誤した2年でした。ようやくここに辿り着きました。とりあえず今日はこのすてきなモーメントに酒を飲みたいと思います。やったぜー!」と初王座戴冠の喜びをファンに報告すると自身のツイッターでは「ガムシャラにしがみついたこの2年…獲ったぞー、獲れたぞー!」と投稿した。

◆ラケル、リア、ビアンカ、NXT出身の新女子王者3人が集結して王座戴冠を祝福

 新NXT女子王者ラケル・ゴンザレス、新RAW女子王者リア・リプリー、新スマックダウン女子王者ビアンカ・ブレアとNXT出身の新女子王者3人がNXTのリングに集結して王座戴冠を祝福した。ダコタ・カイの呼び込みでリングに登場した新NXT女子王者ラケル・ゴンザレスは「ダコタがいなければNXT女子タッグ王者やNXT女子王者にもなれなかった」と感謝を述べると、「紫雷イオは素晴らしい王者だ。でも私の時代が始まった」と前王者イオを称賛しながら王者の風格を漂わせた。

 するとそこへ猫ちゃん抱えて現れたフランキー・モネがラケルを挑発するように自己紹介して2人は一触即発となったが、その後にPPV「レッスルマニア37」でアスカを撃破して新RAW女子王者となったリア・リプリーが現れてラケルとハグを交わすと、続けて新スマックダウン女子王者ビアンカ・ブレアも登場してNXT出身の女子王者3人がNXTのリングに集結。それぞれが自身のベルトを掲げて王座戴冠を祝福した。

 WWE女子革命開始後にデビューした3人が揃い踏みしたことで、新たなチャプターが開幕したことになろう。

◆サレイが次週NXTでデビュー決定!「アメリカン・ドリーム掴みに行く」

 今年3月にWWEと正式契約したサレイが次週のNXTでデビューすることが発表された。ウィリアム・リーガルGMが映像で「時間をかけて交渉し、サレイがNXTと契約した。彼女はとても特別でNXTのレベルを上げるだろう」と紹介すると“女子レジェンド”里村明衣子は「彼女の笑顔は可愛いがとても強い心を持っている」と評価。さらにリーガルGMは「アスカ、カイリ・セイン、紫雷イオの成功とサレイ。最高峰のNXT女子部門だけにサレイのライバルがいる」と日本人女子スーパースターと比較してサレイへの期待を膨らました。

 この発表にサレイは「デビュー10周年を迎えるタイミングで2度目のデビュー戦。アメリカン・ドリーム掴みに行く」と自身のツイッターに投稿し、プロレス人生第2章となるWWEへの挑戦に決意を新たにした。サレイがデビューするNXTは日本時間4月22日にWWEネットワークで配信される。


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’21年04月22日号レッスルマニア特集 春姫スターダム開幕 新日本キック 新章NXT-AEW