UFC 258:第1ラウンドのピンチを乗り越え、バーンズをKOしたウスマンが王座防衛


(C)UFC

 日本時間2月14日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXを舞台にUFC 258が開催され、メインイベントでウェルター級王座をかけてチャンピオンのカマル・ウスマンと挑戦者ギルバート・バーンズが対戦した。第1ラウンド開始早々にバーンズの強打がヒットしてウスマンが体勢を崩し、必死に持ちこたえるシーンが印象的だったが、バーンズはとどめを刺せないまま次のラウンドに移る。インターバルで気持ちを落ち着かせたウスマンは第2ラウンドに入って反撃を開始し、一転してバーンズにプレッシャーをかけていった。勢いを維持して臨んだ第3ラウンドで勝負あり、ウスマンが王座防衛を果たした。セミメインイベントでメイシー・バーバーとアレクサ・グラッソが激突した女子フライ級マッチはフルラウンドにもつれた末、グラッソがユナニマス判定で勝利を手にした。

■ UFC 258:ウスマン vs. バーンズ
日時:現地時間2021年2月13日(土)、日本時間14日(日)
会場:アメリカ・ネバダ州ラスベガス/UFC APEX

【メインイベント】
<ウェルター級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
○カマル・ウスマン
 3ラウンド(0分34秒)TKO
●ギルバート・バーンズ

カマル・ウスマン
「昔の場所を離れて、今の彼らは次のヤツをプッシュしているし、それは当然のことだけど、今回の試合に向けてはいろんなことがあっただけに気分はいいよ。ギルバートは必死にやってきたし、本当にタフなやつで、すべてがふさわしい。ちょっとやられたようにも感じるし、それは彼らが俺にチャレンジしてきているってことだから、俺はとにかく試合に臨んで、自分が今世界で一番なんだってことを見せるだけ。ギルバートのことを気にしてきたし、とても気にかけているから、今回はかなりタフだったけど、オクタゴンに上がればもうそれは友達でもなんでもない。彼だって俺を殺してやろうと思っていたし、痛めつけてやろうと思っていたはず。俺がそう思っていたのと同じようにね。そういうものだから。どんな試合でも俺が最高で、世界のトップ。俺たちのスパーリングとかなり似ていてちょっとおもしろかった。あいつのカウンターが良いのは知っているし、とてもパワフルで打撃の力がものすごいけど、スルッとやってきた。あれだけ近くに来るなんて思っていなくて、フッと入ってきたから少し困惑したし、立て直す必要があったけど、チャンピオンがやるべきこと、試合に臨んで仕事を完了する方法を見いだす、それをやった。戦略は己を信じること。自分の力は分かっているから。さっきも言ったように、オクタゴンに入ればやりたいことをやる。俺にとっては意味が大きい。ちょっと落ち着いたら“ワオ、俺はやったんだ”と思った。少しだけ休みを取るつもりだけど、そうしたら次の相手が誰かを考えないとね。なんせ、全員が狙っているから」

【セミメインイベント】
<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○アレクサ・グラッソ
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
●メイシー・バーバー

アレクサ・グラッソ
「これが新しいアレクサよ。できるだけ最高の形で自分の名を挙げるしかないと思っていた。フライ級では2勝0敗だから最高。これを望んでいたの。完璧なタイミングでフライ級に転向したと思う。今の私にはフライ級がぴったり。体がありがとうと言っているみたい。それから、今回の減量や何もかも、最高のみんなが助けてくれたおかげ。今回の試合は今までで最高の減量ができた。彼女がいろんな武器を持っているのは分かっていたから、私だってそうよ、と示さないといけなかった。グラップリングにいきたいなら、それをやらないといけない。ボクシングがしたいなら、ボクシングをする。あらゆるエリアを必死に取り組んできた。もちろん、いつだってプランはあるものだけど、試合になったら何もかもがものすごくスローでありながら同時にものすごい速さがある。思い通りにできたと思っているわ。フロアへの展開こそ、まさに今回の試合のために私ががんばってやってきたこと。(ケイトリン・チョケイジアンに指名されて)うれしいわ。彼女はチームメイトと戦ったことがあるから、リベンジできたら最高ね。とにかく家に帰って、体が無事だってことを確認したら、医者に行ってリハビリをがんばる。準備が整ったらジムに戻って次の呼び出しを待つわ」

【メインカード】
<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○ケルヴィン・ガステラム
 判定3-0(29-28、30-27、29-28)
●イアン・ハイニッシュ

ケルヴィン・ガステラム
「2018年から勝てていないからね。長い道のりだったけど、勝利に値するだけの試合はできたと確信していた。自分のペースで焦らず戦えば勝てると分かっていたし、経験の差が今日ははっきり現れたと思う。もちろん相手は強かったけど、経験値の違いは明らかだった。レスリングを中心にしたキャンプを経て臨んだ試合だった。相手がレスリングを使って試合をするだろうと予想していたしね。去年は1試合しかできなかったから、今年は3試合して3勝したい。コスタ対ウィテカー戦でどちらかが戦えなくなったら手をあげるつもりだ」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○リッキー・シモン
 判定3-0(30-27、30-27、30-27)
●ブライアン・ケレハー

リッキー・シモン
「最高だね。昨年、ブライアンとオンラインでやりあって、“このクレイジーなときに、バンタム級で階級を上げて戦いたいヤツっているのか?”という話になり、俺は太っていたから、“俺だよ! やろうぜ!”って。何度か試合が流れたけどね。一度は俺のせい、もう1回はセコンドの1人が(新型コロナウイルス感染症で)陽性結果になって、その後は向こうが陽性だ。ようやく試合が実現できてうれしい。特に前回のことがあったから、こんなに早く勝てて給料をもらえてうれしいよ。正直、階級を上げるのはずっと罪悪感があって。ちょっと変な感じだった。いつもなら、きつい減量があるから、ちょっとおもしろくもあったけどね。計量のあと、飢えた感じもなかったし、喉の乾きもなかったから、ガツガツ食べる必要もなくて、だから、すごくいい気分で試合に臨めたんだけど、いろんな助けがあったおかげで今があるから、本当に感謝している。もしまたバンタム級の試合があればもう一度やるけど、このフェザー級がどうなるか見てみないとな。マックスがどれだけのものなのか。バンタム級にとどまるか、少なくともバンタム級で戦いながらフェザー級にも上げられる。俺は何があろうとも、いつだってトレーニングしている。トレーニングキャンプをするタイプじゃない。ジムでノンストップの練習に励んでいるから、今年はそうだね、あと3回ってところかな」

<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○ジュリアン・マルケス
 3ラウンド(4分17秒)サブミッション(アナコンダチョーク)
●マキ・ピトーロ

ジュリアン・マルケス
「最高の復帰戦になったと思う。もちろん、ここに至るまでにたくさんの試練を乗り越える必要があった。それも全て今日の試合で報われたと思っている。6年前にラスベガスに拠点を移してから随分経つけど、今になってやっと家族の大切さに気付かされたよ。そこからジェームズ・クロースに世話になり、彼に助けられながら250パウンドから185パウンドまで体重を落とすことに成功した。今日はケガなく試合を終えることができた。今後どうするかはまた明日考えることにする。今はアドレナリンが体中をまわっていて考えられないよ」


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