月面水爆未遂という天才・武藤の超絶名シーン 潮崎はフランケンに沈んでGHC7度目防衛に失敗 ノア武道館

 12日、ノアが11年ぶりに日本武道館大会『ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~』を開催した。

 メインは58歳の武藤敬司が「夢を見てもいいだろ」とGHCヘビー級王者・潮崎豪に挑む。シャイニングウィザードでダメージを与えつつドラゴンスクリューからの足4の字という武藤のレスラー人生での鉄板アプローチは、前哨戦において潮崎を仕留めていた。この日も武藤による潮崎への足攻めは冴えに冴える。

 されど潮崎はゴーフラッシャー、リミットブレイク、豪腕ラリアットという得意技ラッシュで武藤にダメージを蓄積させた。足攻めだけで突破できないと踏んだ武藤は、両膝人工関節置換手術後に禁止されているムーンサルトプレス狙いでコーナーに登る。

武藤「実際いこうと思ったんだけど、やっぱり体が反応しなかったよ。恐怖心なのかなんなのか。いこうとは思ったんだよ。もうこれしか俺がこいつを破る技はないなっていう風に思ったからさ。ただ、やっぱりキャリアの中で、『ああ、この引き出したも1個あったな』っていうので、フランケンシュタイナーが。一発勝負で幸い決めることができたけども」。

 武藤はムーンサルトで飛べずとも、渾身のフランケンで舞ってみせる。これに対処できなかった潮崎は3カウントを聞くしかなかった。三沢光晴さんばりのエメラルドフロウジョン発射とともに、月面水爆未遂という超絶名シーンで自分色に染めた天才・武藤。この試合内容は、佐々木健介・高山善廣に続くIWGPヘビー・三冠ヘビー・GHCヘビーのメジャーグランドスラム達成に見合うものであったと記したい。

 
■ ノア ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~
日時:2月12日(金)第1部16:30 第2部17:45
会場:東京・日本武道館 観衆4196人(主催者発表)

▼第1部 16:30開始

<第1試合>
●岡田欣也
 5分10秒 スイクルデス⇒片エビ固め
〇齋藤彰俊

<第2試合>
大原はじめ
YO-HEY
●藤村加偉
 7分52秒 ムーンサルトプレス⇒エビ固め
〇小峠篤司
稲葉大樹
矢野安崇

<第3試合>
谷口周平
●モハメド ヨネ
 6分58秒 スライディングD⇒片エビ固め
〇田中将斗
望月成晃

<第4試合>
NOSAWA論外
ケンドー・カシン
村上和成
藤田和之
桜庭和志
〇杉浦貴
 10分58秒 オリンピック予選スラム⇒体固め
タダスケ
●仁王
覇王
征矢学
マサ北宮
中嶋勝彦

▼第2部 17:45開始

<第5試合/GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者]
日高郁人
●鈴木鼓太郎
 13分05秒 ヘッドシザースホールド
HAYATA
〇小川良成
[挑戦者]
※小川&HAYATA組が3度目の防衛に成功

<第6試合/GHCジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
〇吉岡世起
 10分58秒 クラッシュドライバー⇒エビ固め
●原田大輔
[第43代選手権者]
※原田が3度目の防衛に失敗。吉岡が第44代王者となる

<第7試合/NOAH GENERATION>
稲村愛輝
〇清宮海斗
 18分12秒 タイガースープレックスホールド
秋山準
●丸藤正道

<第8試合/GHCナショナル選手権試合>
[挑戦者]
●船木誠勝
 10分10秒 ドラゴンスープレックスホールド
〇拳王
[第3代選手権者]
※拳王が5度目の防衛に成功

<第9試合/GHCヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
〇武藤敬司
 29分32秒 フランケンシュタイナー
●潮崎豪
[第33代選手権者]
※潮崎が7度目の防衛に失敗。武藤が第34代王者となる


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