[ファイトクラブ]Bブレア、エッジ優勝ロイヤルランブル功罪!WWE課題次々に表沙汰

[週刊ファイト2月11日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼Bブレア、エッジ優勝ロイヤルランブル功罪!WWE課題次々に表沙汰
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 タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・ミエミエ戴冠ナイア&シェイナ!LエバンスRフレアー見えざる凶器愚行
・ドリュー・マッキンタイア本戦開始!ゴールドバーク2分32秒ミスもなく
・カーメラのタランチュラ、サーシャ・バンクスのメテオラJoshi Puroresu
・女子ロイヤルランブル:ビアンカ・ブレアがリア・リプリー放り出しWMへ
・感動を生むプロレスの真髄とは? SONY決算と新たなスター誕生物語
・手錠開かず場外カウントStopローマン帝国ケビン・オーエンズU王座
・男子ランブル因縁Rオートン失格してない芝居も1番登場エッジが優勝
・光るシェイマス、セザーロも史上最も平均年齢の高いランブルの課題


■ WWE Royal Rumble
日時:1月31日(現地時間)
会場:米フロリダ州セント・ピーターズバーグ サンダードーム(トロピカーナ・フィールド)

オフレコ 例によって長い、長い、長い『ロイヤルランブル』PPV大会だったが・・・。ビアンカ・ブレアは、WWEネットワークだけの特番ガチの体力測定会での大記録連発を見ていて、とんでもないリアル・アスリートが入って来たなと。そこから本誌はことあるごとにプッシュしてきているから、女子ランブルは大いに喜ばしい結末だった。

―― 本誌はラケル・ゴンザレスに負けてNXT番組から消えていたリア・リプリーしかないと踏んでいたんですが、ビアンカ・ブレアが最後まで残るとは明言してますから。実際、最後はこの二人なんですから「ほらね」ではありました。

オフレコ 順番としては前年の『レッスルマニア』でシャーロットに勝つハズが、「ありゃ?」となってたんでいよいよかと。ただ、飛び越えて先にビアンカというのは結構なことでもある。

―― 一週前の障害物競走、直前でもあるSmackDownで380日SD王座をキープした鷹の爪大賞MVPベイリーに、KOD決めてピンフォールしてますからね。いよいよWWEは本気で世代交代やるなという・・・2021年新春が始まったことを感じさせてくれました。

オフレコ あえてRAWが終わってからの対談収録にしているけど、ダミアン・プリーストがRAW所属となり、リア・リプリーはSmackDownやろうな。大型長身ということだとRAWにはシャーロットがいるから被ることになるからな。

ミエミエ戴冠ナイア&シェイナ!LエバンスRフレアー見えざる凶器愚行

<KICKOFFショー WWE女子タッグ王座戦>
[王者]アスカ&●シャーロット・フレアー
 10分30秒 ウィメンズ・ライト⇒レッグドロップ
○ナイア・ジャックス&シェイナ・ベイズラー

―― 本稿では試合順にやりましょう。キックオフの試合、本篇PPVの途中でもハイライトやって、またRAWでも再紹介やってと、長い大会を真面目に見るしかない我々には、またやるのか、見なくても問題なかったのにと嫌味も言っておきたいのですが・・・。

オフレコ 女子タッグ王座戦がキックオフ内となって、いや、その前から結果は丸わかりやったけどな。別にアスカが二冠である必然はないし、レッスルマニアでシャーロットとまたやるのかどうかは現時点で不明やけど、いずれ反目で闘うことになるのが順当やからな。

―― ただ、ベルト落とす相手がトランスジェンダー男女のナイア・ジャックスと、シェイナ・ベイズラーの凸凹コンビというのが・・・。もっともちゃんとした女子のタッグ屋がいないことが問題なんであって、消去法からの選択なんでしょうけど。

オフレコ ジャンピングボム・エンジェルスみたいなのを日本から呼べとか、タッグこそNXTから選べとも思うんだが・・・。「2週間の隔離期間じゃ外国人選手も呼べない」とWWEがアスリートやエンターテイナーを例外にしろと国に訴訟起こしたそうやけど。

―― トランプ政権ならWWEのワガママ通るかもですが・・・。

オフレコ もっとも、本音は日本の選手ではなくてTVドラマ収録で6月までカナダに閉じ込められているジョン・シナを、なんとか『レッスルマニア』に参加させたいことからだそうだ。1日だけなら撮影中でもトンボ帰りでスケジュール開けられるけど、コロナ禍で2週間づつ両国で前後ホテルに閉じ込められたら、同じくカナダに住んでるブロック・レスナー他、使えない選手リストが結構多いからな。

―― アスカがシェイナに捕まって解説席へ投げ飛ばされて、暫くシャーロットが一人で孤軍奮闘するんですが、場外にムーンサルトで飛んだタイミングで、リック・フレアーが出てきます。

オフレコ フィギュア8潰して、フレアーからなにか渡されてそれを握ったレイシー・エバンスがウィメンズ・ライトでシャーロット殴り、ナイアのレッグドロップでフォールされるんだけど・・・。そもそもフレアー、なんも渡してないんとちゃうか? 単にグー握っただけのパンチ。

―― メリケンサックなら手の外側に見えますが、掌の中にボールかなにか握ったところでそんなのでパンチの威力増すはずがありません。むしろ破壊力が分散されて弱くなります。

オフレコ だから、そういうロジックの破綻含めて酷いデザインの試合だなぁと。これでレイシーとシャーロットの抗争なんだろうけど、『レッスルマニア』まで引っ張るんだったら嫌だな。やっぱりアスカとまたやってくれというのが正直なところ。

―― まったくです。リック・フレアーが娘と反目とか、そんなの面白いんですかねぇ? そもそもの発端からして乗り切れません。

オフレコ まして、なんでレイシーとリックがカップル出来てるのか? いくらんなんでも無理ありすぎやろうに。

―― 全体として他媒体は高評価のロイヤルランブルなんですが、本誌は独自分析路線で辛口と。

ドリュー・マッキンタイア本戦開始!ゴールドバーク2分32秒ミスもなく
<第2試合 WWE王座戦>
[王者]○ドリュー・マッキンタイア
 2分32秒 クレイモアキック
[挑戦者]●ゴールドバーグ

オフレコ ゴーバーはこれしかないやろう。今回は失敗もなかったけどな(笑)。一応は、過去にブロック・レスナー唯一人しかキックアウトした選手がいないクレイモアを、一度目は起きてきたというのをミソに面目つけていたけど。

―― そんな失礼な。54歳であの肉体維持ですよ。

オフレコ スティーヴン・セガール主演の映画『奪還2.0』(2007)とかには出てたけどな。とりあえず終わってお互いの健闘をたたえ合い、リスペクトを示すと。

―― レッスルマニアまで引っ張られても続きませんからね。本戦最初に出てきた段階で3分かなぁと(笑)。

オフレコ ただ、コロナ状況含めてゲスト大物確保のため、やっぱり出てきたとかはありえるけどな。

カーメラのタランチュラ、サーシャ・バンクスのメテオラJoshi Puroresu
<第3試合 SD女子王座戦>
○サーシャ・バンクス
 10分25秒
●カーメラ

―― カーメラは変身したのかどうか(笑)。サーシャとの試合、悪くはなかったんですが・・・。

オフレコ レジナルド、なんだよコイツと思っていたら、シルク・ド・ソレイユ出身の曲芸師なんだって。あとから実況で言ってたけど、カタカナ表記と英語読みは違うからなぁ。道理でアクロバットが出来るわけだ。本拠地のフレンチ・カナディアンで本人の英語がオカシく聞こえる。

―― カーメラがタランチュラ、サーシャがメテオラと、二人とも日本の女子プロレスを研究しまくった試合展開。カーメラは向上してます。

女子ロイヤルランブル:ビアンカ・ブレアがリア・リプリー放り出しWMへ
<第4試合 30人女子ロイヤルランブル>
優勝○ビアンカ・ブレアー
 58分50秒 eliminating
●リア・リプリー

オフレコ 注目の女子ランブル、数合わせでレジェンド選手も混じっている全体の構成、ショッツィ・ブラックハートは戦車もオーランドからセント・ピーターズバークまで輸送されての入場はニンマリだが、ペイトン・ロイスは2回エリミネートされたのかとか、細かい部分で重箱を突くなら例によってロジックがオカシイ(笑)。ジリアン・ホールなんか、誰も知らないんじゃないか?

―― オーバー・ザ・トップロープで落ちた場合のみと実況も言うんですが、そうでないのに消えたのもいれば、貫禄で一番最初に出てきたベイリー、受け役でバンバンと受け身取っていた役なんですが、いつ消えたのか実況言いましたっけ? さすがに二度目見直しとかまでしてないので見落としたのかもですが・・・。

オフレコ ベイリーとナオミの対戦でロイヤルランブル戦がスタートすると3番目にビアンカ・ブレアが早くも登場。4番目のビリー・ケイは例によって8×10のレジメを配り、パートナー探しを花道で次々にやるというのが序盤のアクセントに。

―― 横田基地生まれで49歳になるビクトリアが出てきたのは驚きでしたが、次々と時間差で女子スーパースターたちが登場して激しい攻防を展開。NXTのサンタナ・ギャレットとか、直近では番組に出てないのにという選手や、ちょこっとだがビリー・ケイとペイトン・ロイスのアイコニック再結成みたいな箇所はありましたが、男子と違い女子は絶対数が少ないから途中、試合としてダレるのは仕方ないのかも。

オフレコ 14番目に登場したリア・リプリーが大暴れして因縁のトニー・ストームやサンタナ・ギャレット、デイナ・ブルック、ダコタ・カイ、マンディ・ローズを次々に脱落させるが、ミッキー・ジェームスまで出てきていたものの、やや風貌を変えたニッキー・クロスが「忘れて貰っちゃ困る」とばかり張り切っていたのに救われる。しかし、男には違いないRトゥルースが介入して、金髪になったアリシア・フォックスが新24/7王者とのコント挿入はどうなのか。

―― ちなみにランブルの後、やたらに長い休憩時間?のようなセグメントがローマン・レインズvs.ケビン・オーエンズ戦が始まるまでビデオ紹介だの、Kick-offショーの王座交代など映像紹介が続き、ユニバーサル王座戦は金網戦なのかと謎を深めるのですが・・・。その間にRトゥルースが24/7を取り戻すも、実況のピーター・ローゼンバークが丸め込むという・・・トホホ。

オフレコ アレクサ・ブリスを出すと変身というか反則だろうと出さないと踏んでいたのに出てきた。但し、うまく一部のサンダードーム画面が消えて“黒い小悪魔”に変身しかけたその時に、リプリーがリング外に投げ飛ばすと。なるほど、これならロジックは破綻しない。エンバー・ムーンはエクリプスを2回やる出番、微妙な順番26番目のラナが、ナタリアと共闘というのは嘘。まぁ実生活では仲が良いらしいのだが・・・。

―― 最後に残った5人は30番目に登場したナタリアはともかく、シャーロット、さらに泣きじゃくる最弱ギミックながら、また漁夫の利でずっと残っていたからと優勝説を唱える論客も少なくなかったラナ、そしてビアンカとリプリーです。ラナはSF映画出演が公開されるようなんで。

オフレコ ランブルでは全員敵なんや。そして伏兵ラナ優勝説はそのナタリアに落とされ消える。

―― さらにビアンカが30番目に登場したナタリアを脱落させると残ったビアンカ、リア、シャーロットの3人が激しく激突。NXTパフォーマンス・センターがなんであったかを満天下に示すことになります。

オフレコ この時点でも記者はリアだろうと思ったのだが・・・。いずれにせよ最後の対峙がこの二人というのはそうあるべきこと。いずれにせよ新世代の売り出しで順当だろう。

―― 共闘したビアンカとリアが2人掛かりでシャーロットを脱落させると、最後はビアンカがクローズラインでリアを脱落させてロイヤルランブル戦を制します。レッスルマニアでの王座挑戦権を獲得したビアンカは両親に感謝しながら涙目で「優勝したぞ! ESTはレッスルマニアに行く!」と喜びを爆発させました。

オフレコ 感情を揺さぶるのがプロレス芸術や。ビアンカも一貫してプッシュしてきた本誌としてはおめでとうであり、非常に満足この上ない。

―― 前半はイマイチでしたが、最後の方はよく練られていたので文句はないでしょう。世界最高峰の女子部門はNXTであることを、RAW-SmackDownしか見てないライト層にもアピールしたのではないでしょうか。

オフレコ SONYの決算が好調で、昔ながらの電気機器製造業だけでなく、ゲームもやった、買収した音楽、映画部門なども同じで、SONYらしさとは「感動を生むこと」だと経営陣が言い切った。
プロレスは事前に結果決まっているとかアホなこと言う文化スポーツを理解しない心の貧しい低能人種がいるけど、プロレスも感動を生むビジネスやろうが。専門媒体記者までが最後まで、どうするのかと熱中させて、最後にビアンカの涙にもらい泣きする。これがプロレスの真髄なんや。

感動を生むプロレスの真髄とは? SONY決算と新たなスター誕生物語

―― 五輪とか競技は負けたら終わりですが、リア・リプリーの逆襲プッシュも始まりました。ここがプロレスの真骨頂でしょう。

手錠開かず場外カウントStopローマン帝国ケビン・オーエンズU王座
<第5試合 ユニバーサル王座ラストマン・スタンディング戦>
○ローマン・レインズ
 24分54秒 ギロチンチョーク⇒立ち上がれず
●ケビン・オーエンズ

オフレコ 期待通りに激しい危険なラストマン・スタンディング戦やってくれたことは評価しないおいけないんだけど、先の女子ランブルは予想はあっても誰が勝つのかわからないのと比べるなら、こっちはKOが勝つ、新王者誕生と思っている者がいないんじゃないかという(笑)。

―― それはありますね。例によって高いところからオーエンズが投げ落とされ、ゴルフカートでも引き倒して攻撃がエスカレートしていくんですが・・・。KOはフォークリフトの上からセントーンで飛びました。一歩間違えれば大事故のスタントは凄いとしか。

オフレコ LEDの壁ごと壊され、ローマンが手錠に繋がれるんだけど、そこからがなぁ~。

―― ポール・ヘイマンが手錠を外すのはお約束なんですが、これが外れない(笑)。なんでも、穴はつあって、反対側の方で鍵を回すものだったそうで。しかし、場外カウントがアナウンスされているのに、レフェリーは仕方なく途中で止めてしまい、そりゃオカシイだろうにという。

オフレコ 公式写真にはそのミス箇所がない(笑)。まぁLIVEプロレスだから予定通りに行かないこともあるのは仕方ない。建前上はLIVEなのに、試合中にメイクや服装が変わるアレクサ・ブリスに批判があるのはともかくとして。

―― 例の長い休憩のせいなのか何なのか、最後のフィニッシュに至るところ、明らかにLet’s Go Homeの指示が出て、いくつかのspotはしょってギロチンになったのもバレていて不自然でした。

オフレコ 時間尺の計算にもミスがあったことになるな。激闘繰り広げた二人には称賛しかないんだけどな。

男子ランブル因縁Rオートン失格してない芝居も1番登場エッジが優勝

<第6試合 男子30人ロイヤルランブル戦>
優勝○エッジ
 1時間32秒 elimination
●ランディ・オートン

―― 因縁のエッジvs.ランディ・オートンから始まりますが、足を痛めたということでオートンがいったん引っ込みます。しかし、これは失格ではないと。まぁロジックを言い出せばキリがないんですが・・・。

オフレコ ミア・イムがコロナで同居するキース・リーが外されて、オーティスだけでなく、参加を賭けた試合に負けているリコシェまで出てくるのだから、前提条件すらも崩れている(笑)。

―― 大本営発表に従っている大半の媒体だと、中邑真輔がどうのとなるんですが、今回は活躍してもいなければ目立ってもいません。確かに一時、今年はやる気を見せているなぁと魅せてくれたRAW回もあったんですが・・・。

オフレコ いや、それより問題なのはケイン市長。いくら日曜日とはいえ、「コロナ対策とか公務でもやってろ!」と非難される始末。ダニエル・ブライアンとチームHell NOの再結成かと思いきや、やはりランブルでは皆が敵をやってたけど。

―― 歓迎されてないレジェンドの復活ですね。ハリケーンが出てきたのは結構なんですけどね。あと、クリスチャンがエッジと再びというのは見せ場でしたけど。

オフレコ シンスケが最近がんばっているというなら、本誌はシェイマスが乗ってるとずっと活字に残してきた。職人セザーロは過小評価賞の常連で、その大きなシェイマスを馳浩でグルグル回すんだから凄い。

―― ジャイアントスイングですね(笑)。ミズにも続けて回してましたからねぇ。あれは体力いる技です。やってみたらわかりますが、なかなか出来ないモンです。

オフレコ セス・ロリンズや、30番目にブラウン・ストローマンが出てくることはお約束なんだけど、オートンはやっぱり三味線のケガだったというフィニッシュへ。

―― しかし、エッジが落としてレッスルマニアへの切符を掴みます。ただ、女子が新世代をプッシュしたのに対して、男子はこれなのかと。昔の名前に頼っていたら未来はないんですが・・・。

オフレコ なんでも、史上最も平均年齢の高いランブルだったそうだ(笑)。ドルフ・ジグラーが自嘲気味に、「俺はランブル出場回数2番目に多い、必ずしも望む結果にはなってないが」とRAWでマイクしてたけど、やはり中堅の繋ぎで消える役割と。

光るシェイマス、セザーロも史上最も平均年齢の高いランブルの課題

―― 現地米国の媒体では、評価は高かったんですけどね。

オフレコ きっちり見ないと記事やれないと、最初から見てちょっと疲れがピークの時だったからかもだけど、最後のはあんまり集中できなかったなぁ。国内のだろうが、海外のにせよ他媒体に右に倣えはしない本誌なんで(笑)。