(c) AEW
■ AEW Beach Break
日時:2月3日(現地時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズ・プレイス
ついにこの日がやってきた。すでに飯伏幸太とケニー・オメガが「いつでも闘う」とかやり合っている。なにか雪解けがなければ、勝手に他団体の選手とやりとりはご法度のことだからだ。
そしてこの日、メインのケニー・オメガとGood Brothers(アンダーソン&ギャローズ)、つまり元新日ヒール軍対、PAC&レイ・フェニックス”地獄のトライアングル”から無傷の二名にジョン・モクスリーを加えたベビーフェイス組の6人タッグが行われた。試合はマジックキラーがフェニックスに決まる大変良い内容だったが、当然そこでは終わらない。なおも痛めつけるヒール軍にランス・アーチャーが駆けつけるが、リング上がオメガとMOXの二人になった時点で、フードを被った謎の男がMOXにgo 2 sleepを決めてKO。フードを取るとKENTAである。
LA道場発で米国向けの新日ワールド番組New Japan StrongでのUS王座戦(放送現地時間2月26日、日本時間金曜)こそ決まっており、緘口令こそ敷かれているがすでに収録は12月に終わっているとも漏れ伝わってはいたが、KENTAがAEWのリングに上がり番組にも出たとなれば、これはもう別次元の話になる。いよいよである。点と線が繋がったのだ。
今回の番組はなぜにこの寒い時期に”Beach Break”なる特番仕様名なのかの突っ込みは置いておいて、ロックのサミー・ヘイガーがちょこっと紹介する顔出しを挟んでのバトルロイヤルから。ビーチのお祭り騒ぎ回ならサミー・ヘイガーが合っているし、だからバトルロイヤルなのかもだが、WWEロイヤルランブル見たあとのタイミングがあるにせよ、やや見劣りする余り練られてない構成だったかも。
次回PPV『REVOLUTION』でのAEWタッグ王座挑戦者決定バトルロイヤルということで、現王者のヤングバックスも参加。なにしろSuperkick Partyとスクリーンに書いてある。もしここでも勝利して残ったら、バックスが勝手に挑戦者を選べるとか意味不明の条件もついていたんだが、そんな訳ないだろうに。派手にバックスが花道から同時に左右に飛んで始まったのだが、二人とも落とされるのはスグ読めたかも。プライベートパーティー、アクレイムド、トップフライト、ジュラシックエクスプレス、ダークオーダーなどなど、多すぎてわからなくなるタッグ屋用カードは、ジェリコがジューダスエフェクトを決めてやはりMJF組が次期挑戦者に。
ダービー・アレンのセグメント、今回もスティングが長くマイク握っていた。当然タズ軍が出てきて「試合壊してやる」とか脅していたが、なんとその次回、対ジョーイ・ジャネーラ戦だって。インディー・マニアには待望のカードが全国放送になるのである。夢は実現する国なのだ。
サンダー・ロサがお仕事役でリードするからなのか、Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.がなかなかイイ試合で勝利。やれば出来るじゃないか。
ちなみに日米同時開催の女子トーナメントをそれぞれの国でやるとの発表も。日本側はアジャ・コングを含み東京女子プロレスが開催して、坂崎ユカ、伊藤麻希らが参加。
もともとAEWとはパイプがあるわけだが、新日本プロレスといい外交を活発化させている。AEWはアナ・ジェイら、それに里歩はもうアメリカ側になるのだ。
先週、「俺と組め」とマット・ハーディがハングマン・ペイジを勧誘するも、あやふやなままだったのだが、今回はケイオス・プロジェクト(ルーサー&セルペンティコ)とのタッグ戦に。
ペイジが完璧なバックショット・ラリアット決めているのに、フォールはマットが横取りとかはイイんだが、それにしてもペイジ、ますます無駄のない動きで素晴らしい。
特番というからには、実際に新婚であるキップ・セイビアンとペネロぺ・フォードのリング上結婚式が目玉なんだが・・・。う~ん、なんかいつものお約束展開でこれじゃWWEのと同じじゃないかという。工夫が足りないセグメントになってしまったが、お二人は末永くお幸せに。
先週の遺恨からエディ・キングストンとランス・アーチャーが、ランバージェック戦でケリをつけようとなり、場外の図書館員ピーター・アバロンがとばっちりを食ったりと進行するのだが、これもイマイチな内容か。本日はLIVE中継なのでカットも出来ないと。
ランバージャック戦は、誰がなんの試合をしているのか焦点がボケてしまう欠点を内服しているからで、アーチャーがブラックアウトで借りを返すのだが、結局誰もオーバーしてないんじゃないかと。
謹慎処分になっているFTRが、マルコ・スタントを拉致するスキット(公式写真ナシ)に続いて、番組トリが冒頭に出したアンギャロ+オメガ w/ドン・キャリスに、モクスリー軍が挑むということで、こちらはさすがに良く出来ていた。カール・アンダーソンがずば抜けて上手いのだ。
タイツにカタカナ入れて日本のファン向けにもアピールしているルーク・ギャローズも大きさを生かしている。ペンタゴンにPACだって大型コンビ相手に負けてはいない。
最後はギャローズがフォールを取るのだが、そこから冒頭のKENTA襲撃に。アメリカの新日ファンは大騒ぎの最中という経緯になる。
WWEでヒデオ・イタミだったKENTAは同じフロリダのオーランド在住のまま。「ジャクソンビルまでどれくらいかかるのか?」とうそぶく図式であろう。
◆新日本プロレス米国、カナダ、英国-木曜17時からの1時間番組発表
Impact Wrestlingの親会社が変わってアンセム傘下となり、米国aXsTVからの放送枠を失っていた新日本プロレスだが、ようやく新たなHomeを発表。残念ながら弱小局のRokuTVであり、しかも木曜夜5時からの1時間という中途半端な時間からになったが、ないよりはある方がいい。2月11日からようやく再び、英語圏での放送再開となる。
いわばアプリでの放送もあり、5時だとまだ会社となっても、以降はon demandで好きな時間に見られるメリットがある。現地観点からは、月曜RAW、火曜Impact Wrestling、水曜がAEW-NXT、金曜がSmackDownなので、消去法からの木曜しかなかった。もっともこれで、米国では平日、毎日プロレス番組どこかでやっていることになる。日本の悲惨な状況からしたらどえらい違いではある。
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’21年02月11日号Rランブル裏 AEW-新日Never ジュリアMVP Vamostar ノア 馬場23回忌