Mr.ブロディ・リー追悼番組AEW感動の遂行!エリック・ローワンも参加

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[週刊ファイト1月14日号]拡大版収録
▼Mr.ブロディ・リー追悼番組AEW感動の遂行!エリック・ローワンも参加
 (c) AEW 編集部編
・視聴率戦争顧みず急遽変更が約20万人増の977,000を記録
・年間大賞回悪くなかったNXT約11万人減586,000の教訓とは?
・WWEではワイアット怪奇一家のルーク・ハーパー、AEW元TNT王者
・Bludgeon Brothersエリック・ローワンとブレイ・ワイアット怪奇組来日
・地元ロチェスターでの黒幕判明がコロナでフロリダ会場でのデビューに
・Darkorder勝利のカード編成に全員が全力投球のDynamite大会詳細

■ AEW Dynamite Brodie Lee Tribute
日時:12月30日(現地時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズプレイス


 世界中がコロナに振り回された2020年、その最後にAEWが史上最高の2時間番組をプロデュースしてきたことは、ひとつの希望であり奇跡のようでもあった。
 Mr.ブロディ・リーこと本名ジョナサン・フーバーさんが肺の疾患で亡くなったのは現地時間12月26日のこと。インターネット時代だから訃報は瞬時に伝えられたとはいえ、そこからのSNSのトレンドになる凄まじい数のリアクションは驚異ですらあった。ダニー・ホッジさんの訃報に続いた格好になるも、大変申し訳ないがBrodie Leeの検索回数だの取り上げられ方は100倍どころの騒ぎではない、桁がまったく違う世間を巻き込んだ異常な追悼の連鎖になっていく。

 それもそのハズ、つい1年前まではWWEでもTV番組に出ていたし、AEWでの在籍は7ヶ月弱になるのだが、ダークオーダー軍の総帥としてCodyからTNT王座を奪い第二代王者にもなっている大活躍だ。あと、すでにアチコチでこの凄まじい大きな取り上げられ方現象の分析が指摘されている通りで、例えばエディ・ゲレロが亡くなった2005年だと、まだまだインターネットが末端にまで普及してないことに加えて、SNSが一般にはなかった環境の違いが大きい。まだバリバリ現役選手の突然死は、そのSNS時代と相まってライト層にまでうねりを起こさせたことになる。さらに、リング上のヒールとかはともかく、インディー時代、WWE、AEWとロッカールームでの人望が厚く、誰からも愛されていたことで、ライバル団体になるWWEのスーパースターたち含めて、業界の著名人が一斉にその死を惜しんだことで末端ファンまでが反応した経緯となった。

 実際、日付では先だったWWEのRAWでも、上記のようにゼイビア・ウッズがBRODIEのリストバンドを付けて出てきたし、リコシェはディスカス・クローズラインをやっていた

 そして本大会の感動は、WWEのベイリーやサミ・ゼイン他、あらゆる団体のスター選手から一般のファンまで絶賛の嵐となっている。


 番組は10カウントゴングから。壇上に全員が上がって、今回はBrodie Lee Tributeになると。先週の段階では今回の予定カードは本誌収録の拡大版に紹介したようにまた別の台割りだったのだが、トニー・カーン代表は急遽、台本すべてを書き直し、全編をブロディ・リーに捧げる構成に練り直したのみならず、WWEだとこの種の追悼回だと、選手だけが壇上に上がるのに、AEWは明らかに選手でない、恐らくはオフィスのスタッフまで恐らく撮影班を除く可能な全員を集めたのも素晴らしいことだ。
中央にはアマンダ夫人と二人の息子、左端がトニー・カーン代表、Codyとブランディ

 映像出演なので公式写真はないが、以降、最初に出てきたジョン・モクスリー以下がブロディ・リーについて証言人として随所に出てきて哀悼を表している。視聴者はもらい泣き必死なのだ。


 第1試合は、出てきた時から目を真っ赤にして泣いていたコルト・カバナがヤングバックスと合体。マット・ハーディ+プライベート・パーティ組との6人タッグから。

 述べるまでもなく、ダークオーダー正式加入?のカバナがフォールするケツにして、以降、ダークオーダー軍が全部のカードに勝利するのだが、これはそうすべきに違いないことでもある。


 イービル・ウノ&ステュ・グレイソンが合体フェイスバスターを決める次の6人タッグも同じこと。こちらにはダークオーダー軍にランス・アーチャーが加わり、セコンドのジェイク・ロバーツまでクローズアインをかます出番もオマケされていた。受け役はエディ・キングストン+ブッチャー&ブレイド w/バニーである。


 続く6人タッグも人気上昇中にしてブロディ・リーの直系子分だったジョン・シルバーがハングマン・ペイジ&アレックス・レイノルズと組み、インナーサークル軍はMJF+サンタナ&オルティーズという組みあわせ。

 カード的にはこれがハイライトであり、ブロディ息子の覆面かぶっていたのを脱がされる際、ちゃんと本能で顔がバレないように両手で抑えていたのはさすがはプロレスラーの息子か。竹刀でヒール軍を叩く場面も。ウォードロウが試合介入したタイミングで出てきたのは、WWEルーク・ハーパー時代にタッグを組んでいたエリック・ローワンである。実況席のクリス・ジェリコが、WWEの登録商標リングネームなのに興奮して「エレック・ローワンだぁ!」と生中継で言ってしまうのだ。慌てて実況席が、エリック・レッドビアード(赤ひげ)と言い直すのだが・・・。

エリックはチョークスラム一発。ケツはシルバーが サンタナにディスカスクローズラインを決めている。赤ひげエリックが天を見つめる絵は涙、また涙であろう。


 女子タッグはダークオーダーのアナ・ジェイ、元NXTタイ・コンティ組が、Dr.ブリット・ベイカー&ペネロペ・フォードとなり、タイ・コンティの柔道殺法がバシバシ決まって非常に良い試合になった。

 アナがペネロペにスリーパーを決めるも、試合後トニー・シェバーニーのインタビューを受けていたベイカーに、サンダー・ロサが襲撃していた。


 番組トリのカードは、ブロディ・リーの息子が大好きというダークオーダー10号+Cody&オレンジ・キャシディ組に、ブライアン・ケイジ&リッキー・スタークス&ウィル・ホッブスが激突。

 セコンドのアーン・アンダーソンと、総帥タズがお互いパイプ椅子で構えてという布石を経て、お約束で10号がスパインバスターで勝利するも、タズ軍団が暴れていたら、ダービー・アレン、さらにスティングも登場という次週の仕込みに。アレンvs.ケイジのTNT王座戦が決まっている。


 真のトリは、ブロディ・リー追悼ビデオだった。必見作である。

◆番組終了後


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