トニー・ストーム再登場NXT女子SブラックハートCレラエ/北米王座戦

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 AEW Dynamiteの方が1周年番組で王座戦を並べてきたのに対し、今回のNXTは対抗する作戦を変えたようだ。一部、前日とかにカードをSNS告知こそしていたものの、一般層にはなにも知らせないまま当日という体裁にて番組開始。最初から最後まで、ダメ試合ナシの中身で勝負してきたのである。


 実際、最初の試合は「NXTタッグ王座挑戦者決定戦」ということで、がっつりと職人対決を組んだ。アンディスピューティド・エラ(ロデリック・ストロング&ボビー・フィッシュ)vs.英国系(オニー・ローカン&ダニー・バーチ)である。RAWのドラフトであったような、ニューデイとストリートプロフィッツがタッグ王座のベルトを交換すればいいという、余りに安易な辻褄合わせを尻目に、2020年のプロレスのタッグ試合はどうあるべきか。

 ストロングがローカンにジャンピング・ニーを見舞って、壇上から試合を眺めていたブリザンゴの王座に次週挑戦となった。


 続いてはジェイク・アトラスがアシャンティ”Thee”アドニスをスクワッシュする短いものながら、途中からファンタズマ軍の手下二人がちょっかいを出す構成に。結局ジェイクと黒人のアシャンティは共闘する側になると、親分のサントス・エスコバも登場。するとベビーフェイス軍にはアイゼア”Swerve”スコットも椅子を持ってあらわれ、次は6人タッグなのだろうか。


 中身で魅せますということでは、今週も次世代スター候補のオースチン・セオリーが、NXTの顔役ジョニー・ガルガノと尺をもらって”プロレス”をやってくれる。

 ガルガノのスリングショットDDTが決まるんだが、それはどうでもいいんであって大人のファンは「オースチン・セオリー」を見ているのだ。


 ドラフトの際にNXTも入るのか入らないのかとトリプルH代表が問い詰められて、曖昧な返事だったのだが・・・。ちなみにエンバー・ムーンのプロモは「NXTの女子部門がNo.1だから戻るならここと決めた」とのシュート発言。同じWWEなんだが、そこまで言っていいのかというのはある。リア・リプリーは試合の出番はなくとも、キャピタル・レスリングセンター仕様に改修したパフォーマンス・センターのもう一つの大部屋使って、大女ラケル・ゴンザレスとやりあっていた。


 試合としての番組ハイライトは、紫雷イオへの挑戦権を賭けたショッツイ・ブラックハートと、キャンディス・ラレエ戦になる。必殺セントーンも返されてと一進一退の攻防を繰り広げるのだ。

 素晴らしいのはショッツイがまた新たな関節技のバリエーションを披露したことだろう。


 目玉としてはNXT UKからフロリダ移住となったトニー・ストームの復帰。相手がロバート・ストーン・ブランドのアリーヤだから、ストロングゼロが決まるスクワッシュマッチなんだが、AEW女子部門が日本からの選手を使えなくて苦悩しているなか、NXTがイチバンをどんどん補強していることになる。


 今週も出してもらえたのはドレイク・マベリックとキリアン・デインの凸凹組。インぺリアムの米国在住職人組ファビアン・エイクナー&マーセル・バーセルが相手でドレイクがヨーロピアンボムを食らうんだが、チグハグなコンビが楽しませてくれるからよろしいかと。


 トリはダミアン・プリーストの北米王座防衛戦、挑戦者は無表情の”連続殺人鬼”デクスター・ルミスである。レフェリーが見てない隙に山高帽のキャメロン・グライムスが介入して、それでダミアンのサウス・オブ・ヘブンが決まる但し書きを付けてはいたが、そつなくまとめられていた。

 プリーストはグライムスにレコニングをお見舞いするが、ベルトを誇示しているとジョニー・ガルガノがキックをぶちこみKOする。ウィリアム・リーガル=コミッショナーが出てきて、『ハロウィン・ハボック』で再びNXT北米王座に挑戦することが決まるのであった。

■ WWE NXT
日時:10月14日(現地時間)
会場:米フロリダ州ウィンターパーク キャピタル・レスリング・センター(パフォーマンス・センター)

◆紫雷イオNXT女子王座戦キャンディス・レラエ『ハロウィン・ハボック』で再び

 “漆黒天女”こと王者紫雷イオとキャンディス・レラエのNXT女子王座戦が再び「NXT:ハロウィン・ハボック」で行われることが決定した。NXTでキャンディスとショッツィ・ブラックハートが挑戦者決定戦で激突すると王座を狙う両者は白熱の攻防を展開。終盤、追い込まれたキャンディスが突如場外に現れたインディ・ハートウェルから凶器のメリケンサックを受け取ると、キャンディスはショッツィの顔面をメリケンサックで殴ってそのまま3カウント。まんまとキャンディスが王座挑戦権奪取に成功した。

 番組エンディングではウィリアム・リーガルGMがNXT北米王者ダミアン・プリーストを襲撃したジョニー・ガルガノ&キャンディス夫妻の前に現れて2人の王座戦決定を発表すると、続けて登場した『ハロウィン・ハボック』ホスト役”月夜に吠える”ショッツィは2人の王座戦形式をスピン・ザ・ウィールで決定すると発表した。さらに今回のNXTではイオのライバルたちが次々と王座戦線入りを表明。復帰した元NXT女子王者エンバー・ムーンは「みんな紫雷イオを狙っている。私には王座奪還が必要だ」とコメントすれば、NXT復帰戦に勝利したトニー・ストームも「NXTではトップを狙う! 標的は王者紫雷イオよ」と挑発してNXT女子王座戦線がさらに混沌としてきた。

 イオ対キャンディスのNXT女子王座戦、プリースト対ガルガノのNXT北米王座戦が行われる「NXT:ハロウィン・ハボック」は日本時間10月30日にWWEネットワークで配信される。


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